登場人物一覧
□ テンペスト・ドレイク (精霊/人族・女性)
主人公。とある合衆国所属の大型マルチロール機MAL-01ワイバーンに搭載されていたニューロコンピュータ上で機体の制御とパイロットの補助を対話式で行えるようにした戦闘支援AI。
パイロットであるコンラッド・ジェーン大尉によって「テンペスト」という名で呼ばれるようになる。
異世界へと飛ばされた後に精霊使いのエイダ・ディロンと出会い、彼女によってテンペストは「精霊」であると判断され、認識の違いによりテンペストはサラという少女の体を依代として受肉する。
その時黒髪黒目の少女の体はコンラッドの思い浮かべたテンペストの人間の姿に沿って、金髪金眼の身体へと作り変えられた。
少女の身体を通して初めて機械ではない身体を手に入れたテンペストは、魔法という新たな力と共にテンペストは一人の少女として、そして精霊として様々な経験を積み、感情を理解し、成長していく。
□ エイダ・ディロン (精霊使い・神子/人族・女性)
ハイランド王国の大聖堂で神子として働く少女。精霊の声を聞き、様々な声の中から必要な物を聞き出してそれを神託として伝えるのが役目。
ある日『南の地で世界の理から外れたものが顕れる』というお告げが下り、それを調査するためにサイモンと共にハーヴィン領へと向かい、その先でテンペストと出会う。
本来ならばサイモンと共に現地の精霊に話を聞くなどして、顕れると言われた人物を探そうとしていたのだが、その相手が精霊であるという事からそのままテンペストと見守るために行動を共にする事になる。
テンペストをサラの身体へと移した張本人で、人の身体に慣れていないテンペストの世話などをし、魔法を扱えるようにした。
また変身魔法を使いヴァネッサという名でハンターもしていたことがある。
□ サイモン・ドレイク・ハーヴィン侯爵 (ドラゴンスレイヤー/人族・男性)
ハイランド王国のハーヴィン領を治める領主。
若くして飛竜によって両親を亡くす。すぐに宝剣を使って飛竜を討伐し、その時の活躍によりドラゴンスレイヤーの称号を得て、父からハーヴィン領を引き継いだ。
エイダと共に異変を調査するために領地に戻った先でテンペストと出会い、彼女を養子として迎え入れる。
・父 モーガン
・母 シルヴァ
・使用人 エマ
・家令 アルベルト
□ ロジャー (魔法使い/リヴェリ・男性)
大魔導師と呼ばれる高位の魔法使い。ほぼ全ての魔法に精通しており、魔力の操り方に関してはハイランド王国ではトップレベル。
テンペストを鍛えるために迎え入れてからというもの、自分達の知らなかった魔法の使い道や、新しい法則などが次々と明かされていき、テンペストに魔法を教えながらも自身も勉強していくという関係になっている。
弟子としてコリーとニールの二人がいる。
□ コリー (魔法戦士/獣人族・男性)
とある貴族の10男坊。最初から奇跡でも起きないかぎりは継承権なんて回ってこないので、ハンターとして生きるつもりで旅に出ていたが、ある日トレインされてきた魔物の群れと遭遇。
一緒にパーティーを組んでいた仲間たちは一人を残して全滅し、それでも最後の力を振り絞って魔物を撃退することに成功した。
その戦果で金と名誉を手にしたものの、もっと強くなるために修行の旅に出ようとしたが、戦果を聞いた実家がロジャーに推薦して魔法の特訓を受けることになった。
雷を使った魔法が得意だが、他にも風と氷の魔法も扱える上に、格闘術や剣術などもある程度扱えるオールラウンダー。
ゴールデンレトリバーの様な優しい容姿ながら、その力は強くテンペストは彼に格闘と剣術を教えてもらっている。
途中から竜騎士として生まれ変わったマギア・ワイバーンに乗り込んでテンペストとともに空を飛んでいる。
□ ニール (魔法使い/リヴェリ・男性)
リヴェリの平民の出でリヴェリの集落で生まれ育った。血や内臓といったものを見るのが苦手で、これは幼少期に父親が狩ってきた獲物を捌いている時にはしゃいで抱きつこうとした時、腹を切り裂いた瞬間臓物がニールに降り注いだことによるが、あまりにもショックな出来事だったのか記憶から消えている。
ニールの集落が魔物の集団に襲われた時に、集落の皆が魔法を使って撃退していくのを見て自分も手伝おうと思ったが、貫かれて血を吹き出し、臓物を引きずりながらも襲い掛かってくる魔物を見て意識が遠のき、その瞬間、魔物全てを焼きつくす広域魔法を発動してしまう。
これによって恐れられたニールはロジャーに拾われて、そのまま弟子として引き取られた。
テンペストが来てからと言うもの、テンペストに完全に惚れてしまい、意識してしまうととたんに挙動不審な気持ち悪い人物になってしまう。
ちなみにテンペストのために血と臓物を見ても気絶しないようにロジャーに叩き直されて、現在では吐き気を覚える程度にとどまっている。
□ エルヴィン・フーバー (国王/人族・男性)
ハイランド王国の王様。歴戦の勇士であり、魔法の使い手である。
精霊に対しては敬意を持っているものの、自分の立場もあるためあまりへりくだった態度は取っていない。
自分の国と領地、そして国民達を守るために死力を尽くし、過去数度の戦争でも常に守り切っている。
その為国民からの信頼は厚い。
□ ノーマン (精霊神官/エルフ・男性)
大聖堂で精霊神官を務める男性。
神子をサポートし、各地に散らばる聖堂を管理する。
大聖堂の中では神子の次に立場が高い人だが、精霊のこととなると妙に暴走が始まることがある。
□ ゲルト・シュミット (鍛冶師/ドワーフ・男性)
親方と呼ばれている腕利きの鍛冶師。
ハイランドで彼の右に出るものはいないとまで言われる鍛冶師で、タングステンよりも融点の高いオリハルコンなどの超硬金属を魔力のみで加工できる数少ない職人。
このレベルになると頭に思い浮かべた物をそのまま形にすることが出来るレベルで、材料さえあれば複数の金属や合金を組み合わせながら一つの製品を作り出すことが出来る。
この域に達するには人族には不可能と言われる程の長い修業が必要で、特に鉱物に関して生まれつきの直感や知識などがあるドワーフだからこそ出来る技である。
ロジャー、フンベルトと共にマギア・ワイバーンや、各種武装などを作り上げた。
□ フンベルト (魔道具技師/エルフ・男性)
緑髪のポニテな青年風の見た目だが300歳を超えている超年上。
魔晶石を使った魔道具を作り出す研究を長年続けている、そのスジでは超有名人。
かつて、魔晶石の属性に値するエネルギーを吸収させて魔力を取り出せないかと試行錯誤していたが、効率があまりにも悪く、魔法でやったほうが結局早いということが判明して以来封印していたが……発電機の存在によってその価値を見出され、マギア・ワイバーンのレーザー用発電機を利用して、空をとぶための魔力を捻出する魔道具を制作。
これによって航続距離などが大幅にアップした。
□ サイラス・ライナー (物理学者/人族・男性)
元地球人で、天才と謳われた人物。
ほぼ全ての理系科目に通じていて、それによって様々なブレイクスルーを果たす技術を開発してきた博士だったが、戦争の少し前にテンペストたちの敵国に拉致され、無理やり働かされていた。
家族を人質に取られ、我が子の指が送られてきてからは従うしか無く、それでも最後の抵抗とばかりにミサイルには無効化のコードを仕込んでいたが、まさかの自爆によりその暇もなく消滅した。
テンペストと同時期に同じ場所へと放り出され、ミレスの近くの荒野に投げ出されていたのをミレスの兵によって連れ去られ、『渡航者』であることが判明すると協力を迫られるも、言語が分からずにいたずらに拷問を受けることになった。
一度逃げようとした時に、二度と動けないように四肢を切断され、ほぼ廃人と化し、ミレスの精霊使いの神官によって強制的に知識を奪われるだけの存在となっていたが、ミレス上空を偵察していたマギア・ワイバーンの音を聞いて覚醒する。
脱出後はハイランド王国に保護され、テンペスト達と共にミレスへと魔鎧兵に乗り込み侵攻。素人とは思えない程の活躍を見せたが、中枢である人物らを取り逃がしてしまう。
その後、憑き物が落ちたかのように穏やかな性格に戻り、実はアニメやゲームと言った物が大好きな人物であることが判明する。