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裏切りはいらない  作者: もも


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読んでいただきありがとうございます。

誤字報告ありがとうございます。何度も見直して投稿しているのですがやってしまいます。とても助かります!

 もうすぐミルフィーヌ達の結婚式だ。

ウエディングドレスも出来上がり、トルソーに飾られていた。

痩せてしまったミルフィーヌに合わせてサイズ調整がされた。食べられるようになったのだが中々戻らないのだ。


宮殿には兄の公爵家族と国賓が泊まっていた。元第三王子で公爵となると招待客はどうしても三百人規模になってしまった。


すでにトップ外交が始まっているらしい。




ミルフィーヌは勿論のこと溺愛していると噂の公爵ノアも、早目に退出することになっている。




結婚式当日になった。

朝早くからリラクゼーションサロンのスタッフにこれでもかというくらい磨かれまくっている。

「オーナーの結婚式に私達がやらないでどうするんですか、絶対譲りませんから」

とはララの後に新しく店長になったサリーの言葉である。他のスタッフもこくこくと首を縦に振りながら手を休めることがない。



熱意が怖いくらいに伝わってきた。顔を始め身体のむくみが取れた気がする。

疲れが取れてリフトアップされ、ドレスを着せられ化粧をされるとこの綺麗な人誰?というレベルになった。


人生で最高の美人になった日かもしれない。うちの店のスタッフ凄すぎない?


これでノア様がプレゼントしてくださった大粒の真珠のネックレスとイヤリングを着けベールを被りダイヤモンドのティアラを載せれば幸せな花嫁の完成だ。


途中でララが果実水と軽食を口に入れてくれた。



うちの家族がそっと控室に入ってきた。



「まあとても綺麗な花嫁さんね。これならノア様が惚れ直すわ」


「こんな綺麗な人この世にいないよ、女神様のようだ」


「クリス、シスコンが過ぎるわ。貴方とても格好良くなって、姉さまの自慢だわ」


泣き暮らしていた時は気がつかなかったが、黒の正装姿のクリスはイケメンに育っていた。



「嫁にやりたくない・・・父様と結婚するってこのあいだまで言っていたのに」


「貴方ったら仕方のない人ですわね、涙を拭いてくださいな。娘の幸せを祈りましょうね」

母があやすように言った。





父に手を取られ祭壇の向こうで待っている愛しい人の元へ行く。


今日の正装も最高に素敵だ。白の軍服に王家の家紋が金色の糸で刺繍されている。

キラキラの王子様オーラが半端ない。眉目秀麗な顔とバランスのとれた鍛えられた身体の立ち姿に見とれてしまう。


「フィーヌ、とても綺麗だ。女神が舞い降りたようだよ」


「ノア様も素敵すぎます」


司祭様が厳かに言った、


「ノア・ハミルトン汝ミルフィーヌ・バルモアを病める時も健やかなる時も愛し慈しむことをここに誓うか」


「誓います」


「ミルフィーヌ・バルモア汝ノア・ハミルトンを病める時も健やかなる時も愛し慈しむことを誓うか」



「誓います」


「ではここにサインと誓いのキスを」

書類にサインをしベールを上げてノア様がそっとキスをした。



こうして二人は晴れて夫婦となったのだった。



披露パーティーは宮殿の大広間で行われた。陛下の

「皆の者今日の佳き日に参加してくれ感謝する。若い二人をこれからも見守ってくれ。では楽しく過ごして欲しい」

という挨拶で始まった。


最初のダンスはノアとミルフィーヌだった。フロアの真ん中でゆったりとしたワルツを踊った。陛下と王妃様が踊ると王太子夫妻が踊り義兄夫妻が踊った。


心配そうなノアに手を引かれそっと会場を後にした。


「大丈夫か、気分は悪くなっていない?もう部屋に帰ろう。倒れるといけないからこうしよう」


膝をすくいあげられ横抱きにされていた。


「あわわ、これってお姫様抱っこですわね」


「結婚したらやろうと思っていたんだ。願いが叶って良かったよ。しっかり掴まって」


「一度されてみたかったのです。夢が叶いました。ありがとうございます、でも恥ずかしいものですね」


「何度でも叶えるよ。顔は隠しておけば恥ずかしくない。ほら私の方を向いてご覧」

そう言うと額から頬、目頭、鼻の先、桃色の唇にもキスが降ってきた。


ミルフィーヌの白い肌はあっという間に真っ赤になってしまった。


「フィーヌ、可愛い。誰にも渡さない。一生私のものだ」


「嬉しいです」



「ここで休憩を取ってから、離宮へ移動しよう」


元の王子宮の部屋に入り、ソファーに座ったノア様の膝に乗せられ、お茶を飲ませられた。お菓子を口に運ばれて


「どう?美味しい?」

と顔を覗き込まれた。ご尊顔が眩しすぎる。

真っ赤になったミルフィーヌは頷くのが精一杯だった。


「私のミルフィーヌが可愛すぎる、早く離宮に帰ろう」



馬車の用意を侍従に言いつけるとお姫様抱っこで馬車まで行きそのまま乗り込んだ。相変わらず膝の上だ。離す気はないらしい。


「重くないですか?」


「この日のために鍛えていたんだ。羽のように軽いよ」


言うこともイケメンだ、ノア様に溺れて死にそう。



こうして離宮に着き夜間照明が煌々と灯りを灯す中、使用人がずらっと並んで出迎えている。正面玄関をお姫様抱っこで入り、夫婦の寝室に運ばれた。(私お城から歩いてないのよ、大丈夫かしらノア様、疲れていない?)



リリとララがノックをしお茶と軽食のワゴンを押して入って来た。

「お茶を飲まれたら着替えられますか?」


「綺麗だからこのままでいてほしいけど、疲れただろう。またこれを着て絵を描かせよう。お茶を飲んでから、お風呂に入れてマッサージをしてあげて」


「かしこまりました」


ノア様にお膝抱っこをされて軽食とお茶を飲ませてもらった。あ〜んに慣れてきた。私もやり返そう。


「ノア様あ〜んしてください」

ご尊顔が真っ赤になった。軽食をお口に入れてあげた。されると恥ずかしいのよ。

「結構恥ずかしいものなのだな」


照れるノア様も可愛い。誰にも渡さないわ。



お風呂に入りララとリリのマッサージが受けれるみたい。今朝もされたけど、また受けられるのね。ああ、初夜だったわ。どうしましょう、恥ずかしい。




甘々いちゃいちゃシーンでした。

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