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裏切りはいらない  作者: もも


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読んでいただきありがとうございます

先に帰ってお風呂に入り寝る支度をしていたら、お父様が心配して部屋に来てくださった。

「何かあったか?顔色が悪かった。流石に今日のパーティーはピリピリしていたからな。ミルフィーヌにはきつかっただろう。バルコニーに行くと言っていたのに止めたのは何かあったのではないか?」


「行こうと思っていたのですが、この国の宰相に令息を勧められてお断りしておりました。お父様が反対される方は嫌なので。それでバルコニーの近くで私に関する話と言いますか、お花畑男(ハロルド)が友人と話されているのが耳に入ってきましたの」


友人と話していた内容を告げると父は眉をぴくっと上げた。これはお父様怒っている。



「それで近づくのを止めたのだな」


「好きでもないのに勝手に振られたようで怒りが湧いてきましたの。間違ってますでしょうか?」


「いや正しい行動だったよ。馬鹿ばっかりで嫌になるな」


「そうですわよね。マリア様にお会いして聞いていただきたいところですが遠くて直ぐにとはいかないですし、お忙しい方ですから。

お父様に聞いていただいたら落ち着きました。怒りのあまり眠れないかと思いましたわ」


「手紙を差し上げたらどうだ。読むくらいの時間はあると思うぞ」


「そうしますわ、バッサリ切り捨てていただけるとスッといたします、きっと」


「安眠のためのハーブティーを頼みなさい」


「大好きです、お父様。お父様みたいな方と結婚したいですわ」


「いつまでそう言ってもらえるのかな」


「皆様、小さな頃に卒業されるみたいですがうちは良い男が揃っていますので更新しておりますわ」


「理想の父でいるようにしよう。クリスもいい男に入っているのかな」


「優しい良い子ですわ。可愛すぎてギューッとしたいのですが嫌がられるといけないので我慢をしていますの」


「そうか、かなりのシスコンだからな。それよりこれからどうする?パーティーは奴が現れるかもしれないし、これからもっと政治的な話が多くなり、厳しくなるから出ないほうが良いだろうな」


「躱すことくらいは簡単ですが、今日みたいにピリピリしていますと胃が持ちません」


「一度国に帰っても良いのだよ。母様とクリスとゆっくり暮らしても良いし領地でゆっくりしても良いんだ」


「小姑がいるとお嫁さんが来てくれませんわ」


「まあ良い。ゆっくりと考えなさい。ここで何かを学んでも良いのだし」


「少しゆっくりします。精神的に疲れました。マッサージの店を母国で出す計画を立てていいでしょうか?」


「また急だな」


「勿論、ゆっくりしてからです。素晴らしいマッサージの技術をリリとララが学んでくれましたの。そうなれば当然スポンサーはお父様ですわよ。あっ、慰謝料を使いますわ」


「父が出す。あの金は何かの時のために取っておきなさい。お前が我慢した慰謝料だ」


「お父様のおかげでよく眠れそうな気がしてきました。リリにハーブティーを頼みます。おやすみなさいお父様」


「ああ、おやすみ」




明日、リリにマッサージを伯爵家の他の侍女に教えるように頼んで、母国の希望者に女性限定の癒し部門を担当して貰おうと考えた。代表はお母様で貴族街に小綺麗な店を出したいな、なんて考えていたらいつの間にか眠っていた。



「お嬢様、おはようございます」


「おはよう、リリ私マッサージのお店を母国に出したいの。手伝ってくれる?」


「起きていきなりですか?良いですけど顔を洗って着替えをしてお食事になさってください」


「はいはい」


「楽しそうなお顔になりましたね。昨夜はなんだか怒っていらっしゃったのに」


昨夜の話を支度を手伝いながら話を聞くとリリは


「さくっと消せばよかったですね。夜に紛れてなら簡単ですよ」


「そう簡単に手を汚してはいけないわ。その手はこれから癒やしの手になってもらうんですもの」


「お嬢様優しすぎます」


「別に好きだと思ってたわけではないわ。勝手に振られたみたいになったことが腹立たしいのよ。

リリとララが私の新しい仕事のパートナーになるのよ。お母様に手紙を出してマッサージの希望者を集めてもらわなくてはいけないわ」


「お嬢様の侍女の座は譲りませんよ。兼任しても良いです。奥様に面接をしていただかないと素質のある人が見つかりませんね。相手が貴族夫人ですとマナーは基本ですしね」



「結婚前のご令嬢にも良いかもしれないわ。マリア様に書く手紙が分厚くなりそう」


「楽しみですね、お嬢様は笑顔がお似合いです。でも想い人がいるのに近づいてきたあの男って何を考えていたんでしょう。もう会わせませんけど」


「友達になりたいと言っていたじゃない、それだけよ、きっと何も考えていないわ」


「恥知らずですよね。大事なところがもげてしまえば良いんです」


「下品よ、リリ」


「すみませんでした。お嬢様のお耳に汚い言葉を入れてしまいました」


「食事が済んだらマリア様に手紙を書きたいから便箋と封筒を持ってきて頂戴」


「畏まりました。きっとマッサージを受けたいと言われますよ」


「お母様に許可をいただかないと駄目だわ。お父様は良いと言われたけど。もしもそうなっても施術するお店がまだ無いもの」



「きっといい場所を見つけてくださいますよ。もっともっと綺麗になってクズどもを見返してください。今日からお嬢様さらに綺麗作戦を開始を致します」


「頼もしいわね」


綺麗になって輝けば見返すことが出来るのかなとミルフィーヌは思った。

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