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アニミ物語  作者: カボバ
入学編
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とりあえず一度落ち着こうと言うことで姉さんがブラウニーズを呼んでお茶を淹れるように頼む。



「そういえば姉さん、茶葉ありがとうございます。」


お礼を言うことを思い出して改めて言う。




「いいのよ。」


そう言いながら撫でてくれる姉さんの手に安心感を感じる。



「そう言えば姉さんと先輩に聞きたいことがあるんですけど。」


ブラウニーズがそれぞれに配膳し部屋から出ていったところで話を切り出した。



「12号館でものがなくなったり隠されたりすることが起きてるんですけど、先輩たちの頃もそういった現象ってありましたか?」


今起こっている些細な事件が伝統的なものなのかそれとも今だけのことなのか。



「そんなことなかったわね。」


「俺もだ。」


2人とも否定ということはやはり今だけ起きている事件、もしくはここ2年以内に起き始めたということだろう。



(これで伝統説と幽霊説は否定されたと。)


土曜日の夕食時にユウガが話してくれた。


他のクラスではものがなくなったり思わぬところから出てくる現象を12号館の幽霊だという噂が広がっているらしい。


幽霊説否定派は新入生を試す度胸試しのような伝統行事だろうなどと言っている人も居ると言っていた。



しかし今の2人の返答でこの2つの説がどちらも否定できる。




「いやね、そういう問題があるって。」


姉さんがため息まじりに言う。



「まぁ、本当に危なくなったら先生たちが解決してくれるだろ。」


タモンは特に興味ないと言ったふうだった。



あっという間にこの小さなお茶会はお開きになった。



タモンは早々に帰ると言い出ていき、それを合図に部屋に戻ることにした。



「ミリアの部屋も今度招待してね。」


「いつでも来てもらって大丈夫ですよ。」


まだほとんど何もないですけどと付け足すのを忘れない。





また階段を上がり自分の部屋に戻ると、出しっぱなしにしていたはずのティーカップなどが綺麗に片付けられていた。


自分のソファーに座る。




(色々ありすぎた…。)


時計を見ればもうすぐクラブの時間も終わる頃だった。





(何をしなきゃいけないんだっけ…。コウヤの問題はひとまず解決して、先輩たちの話から他のクラスが言ってるような説は否定された。)


明日授業前にミチカたちにそのことを報告して、課題も忘れないうちにやらないと。


などと考える。




(そう言えばアダンさんが言ってた調べてみるように言ってた事、あの図書室にそう言った資料あったかな…。)


しばらく考える事と思い出す事にふけって居たが段々と意識が途切れ途切れになる。


このままではここで寝てしまうと思い、家に帰ることにした。







「学校についての本?」


次の日歴史の授業はあったが、午後の授業は中止になったため1211号室で本探しをする。



「それなら1番奥の本棚の手前から3つ目の本棚だと思うよ。」


「ありがとう、ミチカ。」


昼食時に昨日先輩から聞いたことは報告した。


幽霊説はともかく伝統説はあながち無いとも言い切れなかったので完全ではなくとも否定されてほっとしたと言う顔をした。



午後はそれぞれというべきか月末までに提出の課題を仕上げるために時間を使おうということになった。




特にコナミは行き詰まっていたティーの新たな可能性がいくつか見えたらしく時間が足りないとばかりに励んでいる。



入学時のレポートで代用できるためそちらの課題は今のところ保留することにして調べ物をする。



(と意気込んだは良いものの、正直理解できる気がしない…。)


関係ありそうな本を並べメモをとっていたが収まる気がしない。



本棚の間に時よりある椅子に座って隣の椅子の上から本を取ったり置いたりしながら頭を抱える。





簡単な縦一本でもピラミッド型でもない、色々な組織や団体はたまた個人が複雑に繋がったり繋がらなかったりしている。



そもそもその組織や団体自体がよくわからないというのもあった。




(だめだ、一つ一つ調べてたら理解できる気がしない。)


どこまでも続く内容に見切りをつけて、逆に不必要なことを切り落としていくことにした。




(そもそもこんなに広く考えなくていいはず…。プレパートリーに関係あるところだけを残して…。)


いささか強引な感じはありつつも今関わりのある事柄だけを残す。


そして残ったものをプレパートリー中心に繋ぎ直す。


本も完全に切り落とした内容しか載っていないものは片付けてその数を3冊まで減らした。




(まだ多いけどそれでも結構絞れてきた。)



「ミリアー!」


遠くから呼ぶ声がする。


メモをしまい、本を抱えて本棚の列から学習スペースの方へ出る。




「ミリア、もうすぐ先輩が迎えに来る時間じゃない?その前にお茶でも飲みながら休憩しましょう。」


ミチカの言葉にハッと時計を見ると確かにもう随分と時間が経っていた。


気が付かなかったがかなりの時間没頭していたのをミチカが気遣ってくれたようだ。



本棚の本を部屋の外に持ち出す場合は必ず出入り口に置かれている持ち出しノートに記録するルールなので、本3冊分をノートに日付とともに書き一旦メモと一緒に影の中にしまう。




1212室に行くと他のみんなも揃っていた。



「そろそろ来る頃だと思ってたよ。」


「コナミ、課題は順調?」


「ぼちぼちかな。でも充実したものにはできそう。」


コナミのその返答を聞いて書き足すことが本当にないか少し不安になった。




「そう言えば今日も新入生到着してるみたいだよ。」


そう言ったのはユウガだった。



「だから午後の実技が中止になったのね。」


そういうことはよくあるようだ。



「それで、少し気になることがあるんだけど。」




 

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