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中央の部屋に行ってみると、奥のテーブルにはさまざまな料理が大皿で並べられていてそこにあったはずの椅子は壁沿いに並べられている。
「今日はみんなで食べるから、立食パーティー風にしてくれたの?」
こちらに気がついて駆け寄ってきたブラウニーズにそう聞くと笑顔で頷いた。
「わぁ、すっごく美味しそう。」
反対側の廊下からもよにんがやってきて、とりあえず人数分のグラスを用意された。
「じゃあ、みんなグラスは持った?それじゃあいくよ、かんぱーい!!」
ユウガの音頭でみんながグラスをあげてその後それぞれと軽い音をたてながらぶつけ合う。
テーブルの上には綺麗に切り分けられながらも上の飾りを崩さないパイも一緒に並べられていた。
「このチキンのパイ、ミリアが持ってきたやつ?」
「そうだよ。」
「すごい、作ったの?」
「ほとんどうちのブラウニーズがやってくれたんだけどね。」
そんな談笑をしながら各々好きな食べ物を皿に取りソファーに座ったりその場に立ったまま話をしながら食事する。
「そうだ、コナミ。」
「なに?」
口に食べ物を入れた状態でモゴモゴとコナミが返事をする。
「今日、先輩が来て筆のティーの先輩からノート預かってきたよ。」
その言葉を聞いてコナミが口の中のものを慌てて飲み込む。
「本当に!?」
「うん、今は忙しくて直接教えに行けないからまずはこれを参考にしてみてって。」
「ミリア、ありがとう!」
コナミはノートを受け取ると早々に食事を切り上げ、壁沿いに置かれた椅子に座ってノートを読み始めた。
「ミリア、例のことだけど。」
そう声をかけてきたのはテルマだった。
周りに聞かれにくいように少し声をひそめている。
「この後おひらきになったらコウヤに送っていくように誘導するから、それで話できそう?」
「ありがとう、がんばってみる。」
テルマのなにが凄いかといえば本当にその通りにしてしまえるのだからすごい。
おおよそ食事が終わると、今度はリンゴのパイを少しオーブンの余熱で温め直してミルク多めのココアとともに出してくれた。
ノートに夢中になっていたコナミも甘い匂いにひかれて輪の中に戻ってきて、みんなでソファーに座って食後のデザートを堪能する。
時計を確認すればそろそろ出なければ寮によっては門限ギリギリになるかと言うところで、テルマのティーとユウガのティーがじゃれあい始めそのままつるむように男子部屋がある方の廊下に走りさっていった。
「じゃあ、このまま今日は解散にしようか。コウヤ、悪いけどミリアを停留所まで送っていってね。」
そう言ってテルマとユウガはティーを追いかけて行ってしまった。
残ったメンバーの中ではコナミは停留所や12号館とは反対の方に帰るため出たところで別れることになった。
「もし質問したいこととかあったら、週明けにでも私の先輩経由で連絡してみよう。」
「うん、わからないことがあったらまとめとくね。それじゃあ、おやすみ。」
コナミは続きが気になるのか、見送りもそこそこに足早に帰って行った。
「ミチカもここまででいいよ。」
外に出たところでミチカにそうことわる。
「うん、ミリアまた週明けにね。コウヤ、ミリアをよろしくね。」
「わかった。」
ランタンを持ったコウヤが返事をする。
それから道沿いに歩く。
寮の灯りも見えなくなったところでコウヤに声をかける。
「よかったら、停留所じゃなくて12号館まで送ってもらってもいい?」
「別に構わないけど、けっこう歩くぞ?」
了承はしてくれたが確認もしてきた。
「大丈夫。それに、月曜日に話途中で終わっちゃって気になってたから。」
1度足を止める。
「コウヤは私に聞きたいことがある?」
コウヤの方を見てそう聞いた。
ランタンの灯りだけではコウヤがどんな表情をしているかいまいちよくわからない。
「じゃあ、こうしよう。交互に1つずつ質問してそれに答える。答えられない答えたくないはありだけど、嘘はなし。」
「いいよ。」
コウヤの提案に即答で了承した。
「コウヤから質問していいよ、月曜日に私になにを聞きたかったか気になるし。」
そう言いながら再び歩き出すのをスタートの合図にした。
「わかった。それじゃあ、質問だ。ミリアはトランプか?」




