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Battle Order Xaxis《バトルオーダーザクシズ》  作者: Ru-ne
フロア3_神名大和part1
13/13

【BOX_12】帝都へ

フロア3に来てから3週間が過ぎた。


竜崎救出の一件から、

大和達はジョナサン達の襲撃をかわすために数日ずつ拠点を移動する生活を繰り返していた。


後から知ったことだが、大和が竜崎を救うために倒したクラッシャーの数は48。

実に4分の1の敵を倒したことになる。


竜崎救出以後、彼は大和達と行動を一緒にするようになった。

前はなにかにつけてヒョロや桂子を見下していたような言動もなくなり、

大和の作戦に黙って耳を傾けるようになっていた。


「人って変わるもんすね」


イマジネーションドライブでつくった成分分析装置を眺めながら、ヒョロが呟いた。


「どうした、急に?」

「いや、竜崎が黙って従うなんて思いもしなかったっすから」

「色々思うところがあるんだろう。彼は彼でつらい目にあってたみたいだし」


ジト目で大和の方を見るヒョロ。


「ど、どうした…?」

「…なーにを他人事みたいに言ってんすか!!兄貴が一番大変だったんすよ!!」


ヒョロは大和の飄々《ひょうひょう》とした態度に苛立ちを隠せない。


「どんだけ苦労したと思ってるんすか…。俺なんて大事なイマジネーションドライブ消したんすから」

「それは、本当に……すまない…」

「まぁ、いいんすよ。別に謝ってもらいたいわけでもないし。ただ、あんだけ大変だったってことは忘れないでほしいっすよ」

「うん、肝に命じるよ」

「まったく……」

「それはそうと、ヒョロ。これを」


大和はヒョロにUSBメモリのような細長いスティックを渡す。


「なんすか、これ?」

「僕のイマジネーションドラ…」

「!!?マジッすか!!?」

「話は最後まで聞いてくれ。イマジネーションドライブのレシピだよ」


イマジネーションドライブには、

レシピ機能と呼ばれる相手が1からつくれるように必要な材料、資金、工程、エネルギーをまとめて教えることのできるものがある。

これがあればイマジネーションのオリジナルを渡さずに他者もオリジナルに近いものを使用することができるようになる。


「この前使ってたドライブが3つ入ってるよ」


スティックをまじまじと見つめるヒョロ。


「…いいんすか、俺がもらっても」

「あぁ、流石に譲渡することはできないけど。つくり方なら教えられるから」


ヒョロはスティックを見つめながらにやりと笑う。実に嬉しそうだ。


「せっかくなんで、有り難く頂戴するっすよ」

「あぁ、役立ててくれ」


2人楽しそうに会話をしていると、竜崎がやってきた。


「おい、神名」

「どうした?」

「鉄壁に動きがあったらしい。アイデスの情報だ。どうやらこの戦いが終わるらしい」





アイデスの情報を受けた大和達5人は、鉄壁の近くに機体を走らせた。


鉄壁には、既に十数機のアームが集まっていて何か揉めているようだった。

左肩に紋章が刻み込まれた白いブラント達。

ジョナサン達もアームに乗り、臨戦態勢になっている。


白いブラントの中に2機、見慣れない機体が前に出てくる。

ブラントとは異なり、華奢な外見の機体は外部スピーカーを使い話し始める。


「えーっ、どもども。新生ガデオン帝国 十番隊副隊長ロイですー。皆さん、元気ですかー?」


なんとも軽妙なノリの声が聞こえてくる。


「ただ今をもって無事試験終了ですー。お疲れさまでしたー。合格した皆さんはこれから帝都に案内しますー」

「なにが帝国だ!!俺達をこんなところに置き去りにしやがって!!」


ブラントが1機、スピーカーで話をしていた機体の前に出てくる。

大和は、それが竜崎をアーム爆弾に置き去りにした男、無場の声だと気付いていた。


「さっさと俺らを元の世界に戻せ!!」


こちらにも怒りが伝わるくらい、大声で怒鳴る無場。

後ろにも数機、無場の仲間と思しきブラントが近寄ってくる。


「あらー、それって僕に命令してます?」

「命令も何も、音吐の世界に返せって言ってんだよ!!何が帝都だ!!」

「…まったくもー。」


ロイは呆れたような声を出しながら、右腕を無場の機体に向けて伸ばす。


ガシュンッ!!!


ロイの機体の腕下から、鞭が一直線に無場のブラント目掛けて伸びる。

鞭はブラントのコクピットを貫き、機体は完全に機能を停止した。


「この言い方だからなんか勘違いしたかなー?僕は別にお願いしに来たわけじゃあないんだよ。あんたらは試験に合格したから帝国の兵士として働いてもらう、ただそれだけ。あ、今ここで死にたい人いるー?首の爆弾爆発してあげるよー」


先程と変わらず軽妙なノリで話し続けるロイ。

しかし、人を人と思わず物として扱う残酷な言葉をさらりと言い放つ。


「さっきの攻撃、予測できなかった…」


大和はロイの動きに戦慄していた。

上位ランキングでも反応できるかわからない動き。

帝国には、強い箱乗りがいる。それはジョナサンも感じ取っていたようだった。


「それじゃー帝都に戻るんで、はぐれないように着いてきてねー」


帝国のブラントを先頭に、鉄壁を生き残った者達は帝都に向けて機体を走らせる。


こうして大和達は帝都ダルムンストへと移動し、帝国軍の部隊に組み込まれることとなる。

そして、話は再び万丈のいるフロア1へと戻るのであった───。


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