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序章・第6話

今回は予告通りハル先生の魔法授業です。


では、どうぞ。

「さて、まずはコウジ様の魔力量と使用できる属性を調べましょうか。」


今俺は魔書庫に来ている。

魔書庫とは魔法関連の書物やある程度の道具、検査機などがある。


俺の前には気持ち悪い透明なスライムみたいなものが置かれていた。


「・・・その前にちょっといいか?」

「ええ、どうぞ。」

「この気持ち悪いのはなんだ?」

「これは触れた人の魔法に関係する情報を読み取る魔道具です。」

「魔道具?」

「はい。魔道具とはドワーフなどが作る魔力を宿した物で、

危険なものから便利なものまで色々です。」

「そうなのか。それで俺はどうすれば?」


取り合えず目の前のスライムのことが分かったので、

何をするか聞いてみる。


「簡単です。”これ”に触ってください。」

「こ、これに触るのか。」


見た目が気持ち悪いので触るのがためらわれる。

だが勇気をだして触ってみる。

その瞬間いままでぐにょぐにょだったスライムが水晶のような形に

変わった。感触も硬くなった。


「うわ、なんだこりゃ。」


そう言ったとたんスライム(水晶)七色に光りだした。

瞬間、スライム(水晶)が木っ端微塵に吹き飛んだ。


「・・・・」

「・・・・」


スライムの破片を浴びながら唖然とする俺たち。


「す、す、凄すぎですっ!」


なにやら興奮しきった声でハルピュアが叫んだ。


「そ、そんなのすごいのか。」

「当たり前です!魔力を測っただけで魔力測定器を

木っ端微塵にするなんて!

非常識にもほどがあります!」


鼻息荒く大声でわめくハルピュア。

そんな彼女の様子に周りの人たちが一斉にこっちを向いた。

それに気付いたハルピュアは顔を真っ赤にしながらも

さっきのことについて説明してくれた。


「えと、普通の魔法士が測ったら色が変化して光るだけなんですよ。

光った色により得意な属性が決まり光の強さで魔力量が決まります。

あなたの場合は魔力量が測定不能な上におそらく

基本属性が全て使えます。あれだけでは測定できない属性もありますが。」


「それってやっぱりすごいのか?」

「すごいなんてもんじゃありませんよ。」


(なぁ舞、これってそんなにすごいのか?)

《そうだね僕のあげた能力のおかげでもあるけど、

かなりすごいことだとおもうよ。》

(ふ~ん。)


「気を取り直して魔法を使ってみましょうか。

まず、魔法は下位、中位、上位、特殊、古代に別れていて、


下位に 火、水、風、土、かみなり


中位に 炎、氷、嵐、木、いかずち


上位に 光、闇、破


特殊に 召還(魔獣)、探知、身体能力強化、無効


古代に 召還(人間)、預言、時間、空間、創造


があります。まだ確認されていないものもありますが、

これで大体です。

次に詠唱ですが、例えば、レイ隊長が使っていた、

ファイアーボールですがあれの場合は


火よ、我に宿りて、その力を示せ、{ファイヤーボール}


になります。」


そういって、実際に火の弾を作り出してくれた。

しかし隊長さんのよりも幾分か小ぶりで勢いも弱かった。


「人によって得意属性が違ってそれにより魔法の

威力や魔力消費量に大きく変わります。

私の得意属性は光と風なのでこの二つ以外はそれほど

強くありません。もっともコウジ様の場合は関係ないでしょうけど。

それと上位魔法と特殊魔法はごく一部の人にしか使えません。

光属性なら私のような巫女だけ、闇属性なら王だけ、

など使用できる人が限られています。なぜかは分かりませんが、

おそらく血筋の所為でしょう。あとは古代魔法は賢者クラスの魔法士

でなければ使えませんし正確な使用方法なども詳しくわかっていません。」


「それなら早速俺もやってみる。」

「ではまずはさっきのようにファイヤーボールを使ってみてください。

想像力が大切ですよ。」

「えっとたしか、

火よ、我に宿りて、その力を示せ、{ファイヤーボール}

・・・あれ?」


俺が魔法を使おうとした時なぜか発動しなかった。


「どうして使えないんでしょう?

コウジ様ほどの魔力があれば使えてもおかしくないんですが。」

「そういえば。」

「何か心当たりが?」

「ああ、ちょっと待っててくれ。」


忘れていたが俺は[魔法関連の能力の最強化]により能力だけ

最強になっていたが、魔自体が使えるわけではなかったのだ。

なので俺は[魔法]の能力を創った。[魔法]はそのまんまで魔法が

使えるようになるだけのシンプルな能力だ。


「これでよし。」

「魔力の流れが変わった?」


待っててくれと言われた少し後、コウジ様の魔力の流れが変わり、

このまま魔法を発動させたらまずいと思った。

だが一足遅く


「火よ、我に宿りて、その力を示せ、{ファイヤーボール}」


鋼嗣の手の上には直径3m程の巨大な火の玉ができていた。


「こ、これどうしたらいい?」

「早く外に投げ捨ててください!」


言われて直ぐに窓えと駆け寄りそこから無人の庭に向かって

火の玉を投げつけた。

その瞬間、地面が大爆発して、俺が落ちてきた時よりもでかい

クレーターを作った。


「あ、あはははは・・・」


引きつった笑顔をみせるハルピュア。


「何で、威力の一番低い下位魔法であんな事になるんですか!?」

「すまん、まさかこんな馬鹿みたいな威力になるとは。」


何か怒られたから謝った。


「何から何まで非常識すぎですっ!」

「ごめん。」


何か謝ることしかできなかった。

おんなのひとは怒ると怖い。次から気お付けよう。


「それではそろそろ部屋まで戻りましょうか。」

「・・・そうしよう。」


これ以上魔法を使うと危ないのでさっさと立ち去ることにした。


客室に戻るまでの間ハルピュアといろんな会話をした。





「そういえばコウジ様、私の名前長くて呼びずらくないですか?」

「いやとくになんともないが。」

「でしたら私のことはハルとお呼びください。

親しい人たちにはそう呼んでもらっています。」


俺の言葉をスルーしてそういってきた。

さっき執務室でスルーした仕返しだろうか?

まあいいやと思いながらハルと呼ぶことにした。


「そうだな、そうさせてもらうよハル。」

「ええ、ありがとうございます♪」


満面の笑顔で答えてくれた。


「なら俺のことはコウと呼んでくれて構わないぞ。

俺の親友もそう呼んでいたし。」

「ならそうさせてもらいます。コウ様。」

「様は取れないんだな。」

「私の癖のようなものですから。

そういえコウ様がレイ隊長と戦っている時に

10個ものファイヤーボールを消し去りましたが

あれは何ですか?

魔法を使った様子もありませんでしたし。」

「ああ、あれはだな」



(なあ舞、俺の力のことって言ってもいいのか?)

《言ってもいいけど、多分神様とかなんとか崇めるられるとおもうよ。》

(よし、やめておこう。)

《その方が良い、適当にごまかしといたら。》



「なんかこう、達人が使える気のようなものでだな、

その、消したと言うかなんと言うか。」

「へぇ~~、そうなんですか。」


微妙に疑いの視線を向けられたが、


「でも、コウ様ならなんでもありですよね~。」


と言って納得してくれた。


まずいっ、こっちの世界でも人外として扱われかけているっ。

速くなんとかしなければっ。


俺がそんなことを考えていたら、今度は


「もう一つ聞きたいことがあるんですが、

ゴーレムを倒した時のあの技と武器は何ですか?」

「あれか?まず武器についてだが、」


言ってあの時使った刀を創り出す。


「こいつだよな、

ってあれ?なんでそんなポカンとしてんだ?」

「なんでって、それは人間では不可能と言われた

創造の魔法を使ったからに決まっているじゃないですか!」

「キニスンナ、オレノイタセカイノヤツラハミンナデキタ

・・・ハズダ。」

「何で急に片言になるんですか!

ごまかさないで下さい!」


ごまかしきれなかったから話題の転換をしてみる。


「ゴーレムを倒した時の技なんだがなあれは、

俺の家の武術である如月護身流の剣術で本来は真剣ではなくて

木刀なんかで、相手の急所を連続して攻撃する技なんだが

真剣でやったから、あんなことになった。」


あんなこととは勿論、ゴーレムを三枚おろしにしたことである。


「そうですか。

じゃあ、魔法以外の才能もあるんですね。」


なんとか食いついてくれたが、

俺は昔を思いだして頭を抱えていた。


「ちがう、あれは才能じゃない。

馬鹿親父と馬鹿爺によって地獄のような訓練を

させられたから自然と身に付いちまったんだ!」

「そ、そうですか。」


なんか俺がダークな感じになりかけてきたら

同情の視線を向けてきやがった。


「同情しないでくれ~!」

「いえ、そんなことは。」


言いながら目をそらすな!

そう思っていますよって言外に言っているようなもんだぞ。


「そ、それはともかくまだ不慣れでしょうから

取り敢えず部屋に戻る前に城の案内をさせていただきますね。」


今度はこいつが話題転換をしやがった。


「・・・そうか、なら案内を頼む。」

「ええ、では行きましょう。」


1人元気よく出発するハル、

それを後から追いかけて行く俺。


《なんだかんだ言って、結局この世界で楽しんでいるんじゃないかな~。》


舞の呟きが聞こえたが無視してハルを追いかける。


「ちょっと待てお前早いって。」








ああ、今日もいい天気だ。







次は城の紹介後、おそらく学園に行きます。


ではまた次回お会いしましょう。




追記、


   作者はまだ中学3年生のため夏期講習やらテストやらで忙しいので

   これから努力はしますが毎日更新はきついかもしれません。

   こんな小説を読んでくださる方々、申し訳ありません。


追記

この作品のアンケートを作りました。URLはhttp://enq-maker.com/1WJVRIbです。ご協力お願いします。

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