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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第二章 ドッジと時間と管理者さん!
32/147

ジュナの伸ばした指先は……!

 しゅん。しゅん。しゅん。


 ぱすっ。ぱすっ。ぼすん。


 高速のひし形パスが、白線の上を所狭しと駆け巡ります。

 「う、うう! 目が回るよぉ~!」

 前にいる麻子さんへボールが来た。と思えば、左。次いで後ろ。そして右。ぐるぐると回る軌道は、だんだんとスピードを上げていきます。

 「くっくっく……! 仮にアナタがすごくても、チームプレーの前には勝てないのよ!」

 「な、なにぃ~!? わっ!?」

 「油断大敵! 気を抜かないことね!」

 口角を最大限にニヤリと上げる麻子さんが、突如として直線的な投擲を行います。

 虚を突かれたジュナと詩惟花さんでしたが、何とか反射的に身を弾かせ、ボールは後ろの剛堂くんへと渡りました。

 「あ、あぶなかったぁ……!」

 「大丈夫!? 詩惟花ちゃん……あっと!?」

 その後も続けて、パス。パス。パス。しかし今度は左側から右側へと、横切る唐突な進路変更。

 「わっ! わっ! わっ!」

 四角を描くばかりでしたが、ここにきて縦横が加わります。

 「あぁ! 足がっ……!」

 「詩惟花ちゃん!」

 運動神経の良いジュナはともかく、今まで運よく避け続けていた詩惟花さんはついに足を絡め、その場に座り込んでしまいました。

 「ふふふ! 一匹とどめよ!」

 「きゃあ!」

 こけてしまった無力な詩惟花さんへ、真正面から麻子さんがボールを投げつけました。

 胸元に抱え込めるほどの大きなボール。それがぐんぐんと迫ります。

 0.1秒。0.2秒。コンマ以下の時間が過ぎていくなか、友達を守ろうとジュナが間に割って入ろうとしますが、時すでに遅く、届きません。

 「詩惟花ちゃん!」

 伸ばした指先も敵わず、描く動線の先には詩惟花さんの顔――――。

 取り巻いてみていた女子達が、あっと口に手を沿えて驚き、男子達も目を見開いてボールの行方を見守ります。

 「あぶなぃ――――!」

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


麻子:「わ、ワザとじゃないのよ!? たまたまボールが紆異智さんの顔に!」

詩惟花:「だ、だいじょうぶ……とは言えないよぉー!? だれか助けてぇー!」

ジュナ:「ど、ど、ど、どうしよー!? 乙女の顔が傷つくピンチ!! 来週もお楽しみに!」

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[一言] わっ、わっ、わっ、どうなりますかー
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