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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第五章 戦いの場所は夜空ノムコウ!
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ジュナとタカハル、ちょっといい感じ!

 「麻子さんのお屋敷、大きかったね~」

 「そうだね~」

 詩惟花の言葉に、ジュナはうんうんと相槌を打ちました。

 太陽の光が消えつつある現在。

 阿久 麻子の家を後にしたジュナと詩惟花、そしてタカハルは、家路をゆっくりと歩いていました。

 「あんなに凄いお家建てちゃうお父さんって、どんな人なんだろ」

 「麻子のお父さん? えっとね~。ほっそりしてて、いかにも音楽家な人だよ」

 「会ったことあるの? ジュナちゃん」

 「うん。運動会の時とか、たまに来るもん」

 「へぇ~。会ってみたいなぁ」

 「驚くよ~。お髭が左右にまる~く伸びてて、指揮者とか似合いそうな感じだもん」

 ジュナが言うと、詩惟花はぽわぽわと想像力を働かせたようでした。

 「まぁ、あんな豪邸を構えるくらいだから、よっぽど偉いんだろうな」

 ふたりの少し後ろ、しんがりを守るように歩くタカハルも呟きます。

 「印税がどうとか言ってたもんね~」

 と、タカハルの言葉に反応したジュナは、そのままくるりと振り返りました。

 後ろ足で歩きながら、タカハルの顔を見上げます。

 「ところで、どうしてルラァ―の……麻子の家に来たの?」

 たしかに、と詩惟花も思ったのか、肩口から覗くようにタカハルを見つめます。

 タカハルはふたりの視線を受け止めながら、なんということもなさそうに言いました。

 「べつに。転校してきたばかりで暇そうだったから話しかけたんだ。そしたら成り行きで」

 「へー! そんなきっかけで仲良くなったの?」

 「まぁ、言葉はかたっ苦しいけど、いいヤツっぽかったし」

 「意外と社交的なんですね。タカハルさん」

 いつのまにか消えてしまった――ルラァ―がこっそり、タカハルの身体に手を加えたようです――ネコミミのないツンツンとした黒髪が、そよ風に撫でられて揺れました。

 タカハルは空を見上げて少し考えた様子ですが、再び視線を前に戻すと口を開きました。

 「社交的ってほどじゃないけどな。まぁ、知り合いがいなくてつまらなそうだったし」

 「タカハル、やさし~!」

 「だから。うるせーっての」

 茶化すジュナ。珍しく照れているのか、タカハルはつっけんどんに返します。

 「でも結局、あいつの部屋には行きそびれたな」

 「じゃあまた行こうよ! クトアもイタクもいて、楽しかったもん!」

 「ああ。近いうち行こうな」

 ジュナとタカハルが楽しそうに話す様子を見る詩惟花は、人知れず、静かに微笑んでいました。

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


麻子:「イタクお姉様! やっと出番が回ってきましてよ!」

イタク:「よかったですね麻子」

麻子:「ふっふっふ。今回はわたしが質問しちゃうわ!」

イタク:「お手柔らかに」

麻子:「第一問! イタクお姉様の愛読書は?」

イタク:「もちろん、ラヴクラフト全集……と言いたいところですが、違います」

麻子:「えっ!? じゃあなに!? なにを読むの!?」

イタク:「さて、なんでしょう。ちなみに最近読み終えた本は『デビルマン』です」

麻子:「お姉様! 本は本だけど、それはマンガよ!?」

イタク:「書斎にあったので、つい……。ちなみに麻子は、どんな本をよく読むのですか?」

麻子:「わたし? わたしはもちろん胸がスカッとするような復讐劇よ! 滾るッ! 滾るわ血がッ! あははははははは!」

イタク:「なるほど。スリルとサスペンスに満ちた物語……。それも面白そうですね」

麻子:「……なんて。実は恋愛小説が多いんだけど……。だめっ! 恥ずかしくて言えないっ!」

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― 新着の感想 ―
[一言] >詩惟花は、人知れず、静かに微笑んでいました。 見守っているのでしょうか。
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