ジュナはものすごく大ピンチ!
「ひえええぇ~~~!? 戻っちゃったぁ!?」
「じゅ、ジュナ様ぁ!」
「ジュナ、さん……!!」
白い煙がもうもうと。
そして、ぽんっ! という爆ぜた音と共に元の姿へ戻ってしまったジュナは、驚きのあまりすっとんきょうな声を上げてしまいました。
「ど、ど、ど、ど、どーしよお~~~!?」
小さな両手を見比べながら、あわあわ慌てているジュナの身体には、先程の伸びやかな面影は全くありません。
「ど、どうして……!? 魔法が、こんな簡単に解けちゃうなんて……!?」
カツン。
乾いた足音が響き、ハッとしてジュナ達が目を走らせると、男は静かに、俯きながら確かな一歩を踏み出したところでした。
「ジカン ギレ カ ナ ? モウ オシマイ カナ ?」
その声は全く変わりなく耳障りにガサガサしていますが、どこか笑っているようにも取れました。
「やっばい……!」
「ジュナ様! 逃げましょう!」
「で、でも! 逃げるって言っても、アイツ全然振り切れないし……!」
言いながら、後方を見やるジュナ。
「それに紆異智さん、こんな状態じゃ無理だよ!」
「ああ! いったいどうすれば……!」
「ひっ!?」
カツン。
カツン。
思わず声を上げてしまったアンブレラと怒鳴り合うように話すジュナ。
しかし、迫る足音は、その叫び声さえもかき消しました。
「オワル 。 シュウエン 。 イノチ コレマデノ ウンメイ」
「そんな……」
「アラガワナケレバ チル 。 スベテ ムニ カエル ……」
カツン。
カツン。
カツン。
男は近づきます。ジュナ達を切り刻まんと一歩ずつ。
「アンブレラ、紆異智さんをお願い」
「ジュナ様!?」
「お願い! わたし、紆異智さんだけでも逃げて欲しいの!」
「そんな……」
「お願い!!」
「ダメだよそんなの!!」
「!」
冷たい、一滴が身も凍るほどの冷や汗が、ジュナのほっぺから落ちようとしたその時。
「う、紆異智さん……?」
「ジュナちゃん。ごめんね。わたし……」
ジュナの悲鳴にも似た訴えを打ち消した紆異智さんが、ひっしと大地に立っていました。
「わたし、こわくて。いつも、逃げてばかりだけど……。たたかう。たたかうよ」
「紆異智さん……!」
「ホ ウ …… 」
「バディ!」
そう叫ぶ紆異智さんの手には、光を纏った身の丈以上の箒が神々しく収まっていました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
「はぁ、はぁ、はぁ……。くそっ。ひとが全然いねー……」
(次を右。その次の角は左へ)
「ああっ! なんなんだ俺の頭は! 一体どうしちまったんだよ!」
(次回。吸血鬼は小学生。ジュナと戦う魔法少女。さて、間に合うかしら?)




