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86話 二人一組

「それで、私の自己紹介は終わったけどあなたは一体何者なの?」


「・・・俺はルカ。旅人だ。」


「ふぅん、旅人ね。」


「あんまりおしゃべりしている時間は無い、とりあえずお前の力については後で聞かしてもらうつもりだが、今はさっさと戻るぞ。」


「あなたの魔法について聞かせてもらったら教えてあげるわよ。で、これからどこに行くつもりなの?」


「まずは他の二人と合流する。」


「二人?」


「リレイズとアランだ。分かるだろ?」


「ああ、あの二人ね。分かったわ。」

それ以上何も言わずに流歌についていくリンベル。

すると、また前方から何者かが向かってくる気配を感じる。

咄嗟に刀に手をかけ、警戒する。

しかし、それは無意味な事だった。

前から来たのはリレイズとアランだ。


「・・・お前らか。」


「遅くなったな。・・・久しぶりだな、リンベル。」


「本当に遅いわね。でもまぁ、こうやって助けてくれたから別にいいわよ。・・・このルカって子がね。」


リンベルの言葉に"うっ"と思う二人だったが、その表情には怒りは感じられなかった為二人は安心する。


「それで、とりあえず一人は助けられたがまだ上の階に行くんだろ?」


「ああ。3階にいるであろう仲間達を救出する。」

リレイズの言葉にアランと流歌は頷くが、それを止める人物が一人いた。

・・・リンベルだ。

「待ちなさい、今三階には誰もいないはずよ。」


「誰もいない?どういう事だ?」


「その言葉通りよ。3階にいた奴らはみんな王の城へと連れて行かれたと思う。・・・多分、そこで処刑される手はずになっている。」


「何だとっ!?」


「私も何もしなかった訳じゃない。色々と調べてきたのよ・・・まぁ、最終的に捕まっちゃったけどね。」

リンベルは軽くフッと笑う。


「とりあえず、確認の為に三階には向かうつもりだ。それでいなかったら城へ行こう。」


「全員で行くか?」


「いや、二人一組で動く事にしよう。罠だった場合危険だ。」

リレイズの作戦に3人は同意する。


まず流歌とリレイズのチーム、そしてアランとリンベルのチームに分かれた。


「俺とルカはこのまま三階へと向かう。そしてアラン達は・・・。」


「城の裏門まで行き様子を見てくる。そこで万が一合流できなかった場合は俺達に何かしらのアクシデントがあったと思ってくれ。いなかった時は隠れ家にいる・・・そこにいなかったら多分、城の内部にいる。」


城の内部にいる、という意味は敵に捕まってしまったという事になる。

二人はこの意味をしっかりと捉えた。


「リンベル、せっかく牢屋から出られたのに少し俺達に付き合ってもらうぞ。いいか?」


「もちろんよ、そろそろ体を動かしたかった頃よ。・・・それと、三人に伝えておきたい事がある、ちゃんと耳かっぽじって聞きなさい。」

ふと、リンベルは真剣な表情に変わった。



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