表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/192

85話 リンベル・レイローズ

アランとシェルの戦いが終わった頃、流歌は例の人・・・リンベルと対面していた。


「あんたがリンベルって奴か?」


「そうよ。」

リンベルと認めた人物は女性だった。

黒の長髪で、整った顔立ちをしている。


「訳あってあんたを助けに来た。それを切っても平気か?」

リンベルには頑丈そうな手錠と足枷がつけられていた。

普通の物では無い様子だ。


「これは力を封じる道具よ。普通の刀や魔法じゃ壊れないわ。」


「そうか・・。」

流歌の力である"白器"は魔法では無い。

どう違うのかは流歌自身も良く分かっていないのだが、エルフの里で見つけた本の内容にそう書かれていたのだ。

なぜか"魔力"は消費するのだが。


・・・流歌は躊躇う。

(俺の"白器"だったら多分これを壊せるが・・・こいつに見せても良いのだろうか。)


「それで、どうするの?」


「・・・仕方ないか・・・これじゃ先に進めなさそうだしな。おい、少し目を閉じてろ。」


「随分な命令口調ね、多分私の方があなたよりも年上だと思うんだけども。」


「いいから早くしろ。」


「・・・分かったわよ。」

そう言うと、リンベルは大人しく目を閉じることにした。

手錠と足枷の鎖がある部分に流歌は2つの球体を発生させる。


「!なに、この魔力・・・。」

突如として感じられる大きな魔力にリンベルは驚いた。


(・・・"腐食")

流歌がそう念じると同時に、リンベルの手錠と足枷は錆びていき、どんどんと地面に落ちていく。


「これは・・・。」


「もう目を開けていいぞ。」


リンベルは驚きを隠せない表情で、地面に落ちている錆を見つめる。


「目を閉じさせるくらいだから、何をしたか教えてくれないんでしょうね。」


「その通りだ。」


すると、流歌の背後から何かが迫ってくる気配がする。

流歌が動きを止めていた鎧戦士2体だ。


(っち。やっぱり始末するか。)

そう思い、"雪守"を抜こうとするが・・・


「助けてくれたお礼よ、こいつらは私がやってあげる。もう邪魔な物は取れたしね。」

余裕の表情で前へと進むリンベル。


鎧戦士がどんどんと近づいてくるが、当のリンベルは右手を広げて前に向かって広げているだけだ。


「おい。」

流歌が動こうとした瞬間、リンベルが言葉を囁いた。


「・・・"波剣"」

すると、リンベルの周りに何本もの剣が現れる。

鎧戦士の方向へ全ての剣先が向けられた。


「死になさい。まぁ、元々生きている存在では無いと思うけど。」

その言葉を放つと、一斉に剣が飛んでいった。

次々と鎧戦士に刺さっていく剣、次々とリンベルの周囲に現れていく剣。

次第に収まっていき、もはや前方にその存在は無かった。


「お前は・・・。」


「私はリンベル・レイローズ。禁忌魔法を使う"神使"よ。よろしくね、坊や。」


この世界の女は強いな・・・と流歌はしみじみと思うのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ