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42話 ケルベロスvs流歌

「さあ皆様お待ちかね!!本日の挑戦者はー・・・なんと!!人族の少年であります!!」


この戦いが目当てだったのだろうか、進行役の男の言葉で観客は大盛り上りだ。


「本日最後の戦いはー!このコロシアムで最強の生物と名高い・・・ケルベロス!!そして挑戦者は"ルカ"!一体どんな戦いを見せてくれるのだろうか!?さぁさぁ!ケルベロスの入場だー!!」


(ケルベロスって・・・あの3つ首がある犬か?)

流歌の目の前にある扉が開くと、そこには想像通りの巨大なケルベロスがいた。


「ガアアアアア!!!」

大きな雄叫びと共に、ゴングが鳴った。


その瞬間、ケルベロスは物凄い速さで流歌に突進をしてきた。


(っち!早い!)

少し危なかったがこれを避ける事に成功した。

・・・が、すぐにケルベロスは方向転換しまた流歌に口を開けて突進をしてくる。


流歌は刀を抜き、ケルベロスの牙を止めた。


「オオオォォー!!あの人族やるじゃねーか!!」


「やっちまえー!ケルベロス!!」


観客の大声など流歌の耳に雑音が入ってくる。


(本当はあまり目立ちたくはないが・・・やるしかない、か。)

流歌は一旦ケルベロスから距離を取り、刀を戻した。


「あいつ諦めたのか!?おいルカ!!しっかりしろ!」


「頑張ってくださいルカ様ー!!」


(あの野郎、この犬っころ倒したら次はお前の番だぞ・・・。)

流歌が心の中で恐ろしい事を考えてたら、ギルはその殺気を感じ取ったのか身震いをした。

ギルは内心、"やっべ、あいつに殺されるな・・・。"と思ったのであった。

まさかケルベロスが出てくるとはさすがのギルもわからなかったのだ。


「・・・ふーっ・・・おい進行役。」

その時、流歌が進行役の男に話しかけた。


「はい、なんでしょうか!?ギブアップですか?」


「・・・この犬っころ、万が一死んだとしたらどうなる?」


「し、死んだら・・ですか・・・。」

男は少し考えて・・・


「んー、ケルベロスの場合は特に何も起こりません!獣人相手で殺した場合は罪になりますが・・・。」


「そうか、なら良かった。これで遠慮無く戦える。」

その言葉と同時に流歌の周りには3つの白い球体が現れた。

自身の力である"白器"だ。


観客がざわつき始めた。

人族は基本的に魔法は使えない筈。

詠唱で出来る事もあるとは言われているが、流歌の場合は詠唱も無い。

だが目の前で戦う少年は魔法と思われるものを使っている。


「おい犬っころ・・・死なないようにはやるつもりだが・・・頑張れよ?」


この瞬間、いつの間にかケルベロスの前方に移動していた球体が炎のように揺れていた。


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