37話 獣王
ジニアス大陸への旅路は順調だった。
途中魔物に襲われる事もあったが、それは流歌が全て撃退していた。
「・・・それにしても強いな・・・お前。」
「そうか?俺より強い奴なんてたくさんいるだろ。」
「確かにいるかもしれないけどよ・・・、お!あったぞ、あそこだ!」
流歌達の前方には大きな門があった。
(あれが・・・獣族の【ジニアス大陸】か。)
門の前についた。
それと同時に兵士と見られる獣族がやってきた。
するとギルが懐からある紙を出した。
「これは・・・!カイル様の・・・!全員!すぐ門を開けろ!!」
そう言うと門が開いていった。
何人かの兵士が流歌をみると警戒したが、ギルが"俺の命の恩人だ。"と言うと警戒を緩めてくれた。
門を潜り街の中を見ると流歌は驚いた。
ギルみたいな獣耳をつけた男女やたくさんいたのだ。
そして馬車の前に一人の男が立ち止まった。
「おいルカ!一旦降りるぞ!」
そう言うとギルは先に降りて、その男に跪いた。
「ギル・ルミアル!ただ今帰還致しました!」
周りにいた者達も次々とその男に向かって跪いていく」
「ご苦労だった。この後王のところへと向かうぞ。それと・・・その男は誰だ?」
「こ、こいつは魔物に襲われていたときに助けてもらいました!俺の命の恩人であります!」
馬車から流歌も降りて、その男を見る。
鋭い目つき、背中には身長程あるだろうか・・・大きな剣。
そして、ヒョウの様な斑模様が体中にあった。
「・・・ほう、お前がギルの恩人とな?」
「・・・ただのついでだ。この大陸への道を教えてもらいたくてな。その時に魔物に襲われていたんだ。」
「話を聞くために魔物をついでに倒したと?」
「ああ。」
「・・・っふ、まぁ良い。まずはギル達を守ってくれて礼を言おう。話は城で聞こうではないか。二人共、付いてこい。」
「っは!」
ギルはいつもと違う様子で返事をした。
(周りの奴らの様子を見れば分かるが・・・今のヒョウは偉い奴だな。)
「ルカ、行くぞ!」
「ああ。」
「ああ、それと・・・今の方はこの獣族の三騎士の一人であるライラ・アーシャ様だ。覚えておけよ!」
「三騎士?」
「この獣族を代表する方々だ。他にも二人いるぞ。」
(長耳族の守護神、サレみたいなもんか。ということはやはり強いんだろうな・・・。)
そして三人は城に着いた。
立派な門をくぐり抜けて、大広間へと到着した。
その広間でどっしりと構えている男がいた。
ライオンの様な姿で・・・白い。
白いライオンだ。
余りの迫力にさすがの流歌も唾を飲んだ。




