34話 ギル・ルミアルとの出会い
―旅に出てから三日目。
流歌が目指すはジニアス大陸である。
森を出て、ひたすら草原を真っ直ぐ歩く。
その作業を二日間行った。
寝泊りは基本野宿である・・・ニーユウスからもらったおかげでテントも持ち運ぶ事が可能になり寝る場所に困ることはなかった。
そして旅の三日目の朝、流歌はいつものようにジニアス大陸へと向かって歩き出していたのであった。
歩いてる途中で流歌は"動く何か"を見つけた。
(あれは・・・人?か)
流歌が見つけたのは馬車、その近くには魔物と思われるのが3匹。
そしてその魔物達に囲まれているのは人(?)だ。
(この距離じゃよく分からないな・・・もう少し近くに行ってみるか。)
そう思い、流歌はその馬車へと向かっていく。
「くっそーテメーら!!どきやがれ!!」
そんな声が聞こえてきた。
声からして男だろうか。
どうやらその男は魔物に襲われ、応戦している最中だった。
(・・・助けてやってもいいが・・・ん?あれは・・・耳?)
その男には普通の人間には無い物が頭の上に生えていた。
そう、獣耳である。
流歌は即座に走っていった。
「うぅ・・・俺はここまでか・・・まだ死ぬ訳にはいかないのに・・・。な、なんだこれ!?」
男はそんな事をボヤくと、いきなり目の前に白い球体が現れた。
流歌の力である"白器"だ。
「"圧縮"!」
その瞬間、男を囲んでいた魔物達がその球体へと吸い寄せられていった。
男は口を開けてポカーンとしている。
「無事か?」
男は流歌を見る。
「・・・あ?・・・ああん?」
「・・・・・無事そうだな。少し聞きたい事があって助けてやった。」
流歌はまだ唖然としている男に向かって言葉を続けた。
「俺はジニアス大陸って場所に行きたい、この道を真っ直ぐ行けば着くのか?」
「あ、ああ・・・たしかにこの道真っ直ぐだが・・・。」
「そうか、分かった。」
そう言うと流歌は男を無視して歩いていこうとした。
「ちょ!おいおい待て待て!!」
(・・・こいつなんか暑苦しいな・・・。)
流歌は立ち止まった。
「今のお前がやったのか?何なんだあれ?ああ、それとありがとう!助かったぜ!!」
「いや、良い・・・別に道が合ってるか心配になったから確認する為にやったことだ。」
足早に流歌は立ち去ろうとする。
すると・・・
「っておい!なんでそんな早く立ち去ろうとすんだよ!!」
流歌は内心、"こんな暑苦しい奴とは早くおさらばしたい"の一心だった。
しかし次の男の言葉で流歌は男の元へ戻る事になった。
「礼がしたい!とりあえずジニアス大陸までこの馬車で送ろう!!」
これが流歌と獣族である"ギル・ルミアル"との出会いだった。




