16 最後の眠り
「することがないですね」
新メンバーが増えて、一か月は経ちました。
彼女は新メンバーとなった後も怠惰で、家に籠りっぱなしでした。
まじめにに依頼に付いてきた計三回。週に五回は行っているので、ほぼ来ていませんね。
これでは困ってしまいます。といっていますが、私も最近はめんどくさくなったので家で寝てしかいないのですけどね。
そして今日は私以外の三人で買い物という珍しいイベントが行われているのです。
ガシャン!!
騒がしい物音が家に鳴り響きました。
「何事……?」
今この家にはいないはずです。帰ってきたのでしょうか。だとしてもこんな大きな音立てるはずないですよね。では一体なんなんでしょう。
私は確認しにいきました。
私の目の前には瓦礫が重なっていました。
屋根が崩れていました。
何でこんなことに?
「久しぶりだなぁ」
そこにはあの日の魔王幹部の一人がいました。名前は忘れてしまいましたが、強敵だったことは覚えています。
「何の用です!?」
「今日はあの異世界人はいないようだな。まぁ今回の目的はお前だからな」
「何を言ってるんですか」
私が言い終わるころにはもう彼はすでに魔法を放て来ていました。
「清純の天使の羽よ。我が身を守り給え白鴉を覆う」
防御魔法で攻撃から身を防ぎます。
白い羽が周りを舞います。
最近は魔法を使っていませんでしたので、上手く行きません。
しかも雑魚みたいな奴しか戦っていなかったので不味いかもしれないです。
「まだまだこれから!!」
「漆黒に染まりし、白き大蛇よ。生を後悔して、死を渇望するものより、願いたまわん。嗚呼、空よ、この星を、宇宙を噛み砕かん。白大蛇の悪き牙」
連打された魔法もまた防御魔法で防ぎます。
床には白い羽が散らばっています。
「流石だな」
彼にそんなこと言われます。ですが、まだ防御魔法しか使っていません。私も攻撃しなければ行けません。この防御魔法は魔法は防げますが物理的な攻撃は防げないので、サミナーさんたちが帰ってくるのを待つのは不可能です。
「世界を穿て、魂を洗い流す雨よ、時を超え、破壊せよ!! 水爆弾」
穴の開いた屋根を通して狙います。
しかし彼は華麗に避けました。
やはり簡単に当たるはずありませんよね。
「おい貴様、最近寝ていないようだな」
「何を言っているのですか?」
急に関係のないことを言い始めました。
私の健康が気になるのですかね。
「お前みたいな奴でも知らないよな。この世界ではな眠れば眠るほど強くなる世界だ」
そんなこと知らない……
だから強かったのかな。
「何故自分が強いか知らなかっただろう。そしてな俺もただ二千年寝ていただけでここまで強くなったのだ」
二千年!!
もし彼が言っていることが全て本当なら、私が寝ていた期間三六一年と比べ物にならない。
「睡眠の力を身に宿らせし、彼の者に永久の眠りに誘え睡眠欲求!!」
黒く禍々しい渦が詠唱と同時に私と彼の間に生まれました。聞いたことのない技ですが、詠唱であの技がどんな効果を持っているかは分かります。
あれは眠らせる魔法でしょう。食らえばこの勝負の行方は分かり切っている。
どうしましょう。
防御魔法が意味を成さない催眠魔法があるので、防御魔法は意味がないかもしれない。
ならば、逃げるしありません!!
私は対峙していた魔王幹部のから逃げます。屋根のあるところに逃げましたが、すぐに詠唱が聞こえてきました。
また屋根ごと破壊されそうです。
私は家をこっそりと抜け出します。
それから家が崩れました。
私は声が漏れそうになりますが、我慢して街の方まで向かおうとしましたが、後ろを振り向くと先ほどの渦がこちらに向かってきていました。
まさかの追跡型!!
あれは打ち消すしかありません。
「我が天使の導きが純粋な心を取り返しに向かわん!! 天の破壊心」
この魔法は攻撃魔法ではなく、数秒間魔法の接近を不可能とします。
防御魔法と違い打ち消しは不可能なのです。
解毒魔法をちゃんと習っておくべきでしたね。
「そこに居たか。簡単に殺せたら興が乗らないからな」
「そう言ってもらえると嬉しいです。さぁ真っ向勝負と行きますよ」
ここで勝負を決めないと催眠魔法で私はぐっすりとなるでしょう。
本気の一発をぶつけるとしましょう。
「嗚呼この世界を創りし神よ!! 水の王、森の王、全ての王この身に真の力を捧げよ英雄の力」
これは魔力を増力させる魔法です。
力が若干増えた気がしましたが、本当に少しです。
次はこの力で魔法を打ちます。
「世界を穿て、魂を洗い流す雨よ、時を超え、破壊せよ!! 水爆弾!!」
「漆黒に染まりし、白き大蛇よ。生を後悔して、死を渇望するものより、願いたまわん。嗚呼、空よ、この星を、宇宙を噛み砕かん。白大蛇の悪き牙!!」
魔法がぶつかり合います。
衝突波と、音が身体に響きます。
世界が破裂しそうで、歪みが出来るような私でも打ったこと後悔したくなるような世界の終りのような雰囲気が漂っていました。
お互いの魔法が破裂しあいました。
お互いに魔力を使い切りました。
彼はさっきまで飛んでいたのに地に足を着けました。
ですが私はもう倒れる寸前です。意識が朦朧としてきました。
「大丈夫か!? ラニム!?」
その声はコリュウさんでした。
そこには皆がいました。
するとサミナーさんが回復魔法をかけてくれました。
「ありがとうございます、これで決め切ります。「睡眠の力を身に宿らせし、彼の者に永久の眠りに誘え睡眠欲求!!」
その魔法で魔王幹部の捕獲に成功しました。
するとギルドから五億リープがもらえました。
まだ借金ありますが、減ったので少し寝ましょうかね。
この話で完結です。一度でも読んでくれた方ありがとうございます。
次回はもっと満足させる作品をつくります。




