1/3
夏空
夏がやってきた。
荒木普は青く広がる夏空を見上げながら、ため息をついた。
(もう、疲れたな・・・。)
そう心の中で呟く。中学二年生の普は野球部に所属していた。
背番号1を一年生の新人戦から背負ってから、チームのエースとしてなかなかの成績を収めていた。新人戦県3位、春季大会県優勝の勝ち投手だった普は絶大な自信と勇気を持って中体連ー三年生にとって最後の大会に臨んだ。
どの中学も、もちろん普たち青波第一中のナインも青波一中が全国大会に進むことを予感していた。
それ位普たちは強かった。
ところが県大会決勝で、青波一中は敗れた。
相手は春季大会の二回戦で5対2のスコアで勝った中野原中。
七回表、一点を守り切らなければならない大事な場面で、普は大炎上した。
相手チームに三点を返上してしまったのだ。




