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第一種接近遭遇

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆


 アタシが小学四年の時、タカショーナンバーワンを決めるワン・オン・ワン対決をいつも昼休みにやってたんだ。


 ほとんどが男子の中で、ミニバスやってたアタシはそこそこ上位の方にいた。

 でもトップに行くには、デカイ壁があったんだ。

 その頃のアタシには、どうしても倒せない奴がいたから。

 二つ上の六年生。野球やってる堀口周作ってヤツ。今は大御濠高校に行って甲子園目指してるはずだけど。

 その時点で身長180センチ。

 アタシはまだ140あるかないか…なんだよ。小学校からあんまり育ってないとか言うなよ、バカ。

 相手は技術は大したことないけど、持ち前の運動神経活かして全勝してやがった。

 ダンク出来たしな、堀口のヤツ。この小学生用の、高さ275センチのリングでだけどな。

 とにかく、小学生としては反則的な強さだったんだ。今思えば、鬼頭ほどじゃないけどな。

 そいつに勝つためにアタシは色々工夫してたけど、なっかなか勝てなくってさ。

 その日も、勝てなかった。惜しいところまではいったんだけどさ。

「勝てるわけないのに……」

 教室に帰って席に着いたら、ボソッとした声が聞こえた。

「あん?」

「どうして、そんなに必死にやるの?」

 転校してきたばかりのヤツが、話しかけてきた。昼休み、クラスの窓から校庭のアタシ達を見てたらしい。

 根暗で、やな感じだなって思った。

嫌いなタイプだった。



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