まるでゴールキーパーのような守備
追われる側から再び追う側に戻ったTGNが、気を取り直してオフェンスを組み立て始める。
デイビスからエゴロフへ…試合中何度も見られた米露ホットライン。
身長差を活かして、今回も宮瀬の頭上からパスが放られ………
「!!??」
………無かった。
「なんちゅー反射神経だ!?」
タカ中サッカー部歴代No.1キーパー(自称)の有田が仰天する。
それほどの、超反応。パスモーションに入った瞬間にパスコースを完全に読んで、身長差を覆して、宮瀬が、パスの出だしを掴みとった。 パスに合わせて跳んだ宮瀬が、片手でデイビスのパスを奪った。
宮瀬、着地。
愕然とするデイビスの横から、即、無人の向こうのコートにゆるいパスを投げる。
ヒューストンが必死に戻るのを馬鹿にするかのように、後ろから抜き去ったドゥドゥが、宮瀬のパスに追い付いた。
「………絶妙すぎる」
敵と味方の運動力を計算しつくした上で、ドゥドゥの最速でのみギリギリ間に合うという所にボールを放っていた。
アタシと同じように、後田も舌を巻くなか………
「オォルザワシャワンカーイ!!!」
奇声を上げて、飛び上がったドゥドゥが片手でボールをリングに豪快かつバイオレンスに叩きつけた。
二連続でドゥドゥのダンクが決まる。
91ー88
それはTGNの戦意ごと叩き潰そうかというほどの強烈な一撃。
ガッツポーズを作りライオンのように吠えるドゥドゥに、TGNの全員が歯噛みする。
その裏で、
宮瀬が、
デイビスに、
一言。
「もう見飽きたよ」
「あんなつまんないパス」
………TGNが、タイムアウトを取った。少しでも流れを変える為に。




