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安く買って高く売れ!!

 ベンチでは治療中の宮瀬に肩を組んで、スールシャール監督が何か耳打ちしている。

(………何語で話してるんだろ?)

 素朴な疑問は解消されることなく、試合は進んでいく。


 宮瀬と交代して、田宮のおっちゃんが入ってきた。監督からの指示を伝える。

「ケンカ売られたんだ…買えってさ」

 ドゥドゥが口笛を吹き、クラレンスはにんまり笑い、内柴は

「血圧あげたくないんだけどなあ」と頭をかいた。

 南部は相手コートに顔を向け

「富山さんよ、うちの悪魔王子を傷つけてくれたんだ………タダで帰れるとは思ってないでしょうね?」

怒気を、露にした。

「こっちは、優勝の二文字抱えてきてんだ。………開幕からつまずくわけには行かねえんだよ」

 松山が、メンチを切りつつふんぞり返る。デイビスその他人間山脈も威圧的に見下す。

「ましてや最下位チームなんかに…ましてや中坊のガキなんかにコケにされたままで、いられねえんだよ!!」

 はあっと溜め息をついて、南部がチームに向き直り

「富山さんはお国にかえりゃあお薬がいっぱいあるそうだ」 ケンカを、買った。

「遠慮なく、潰してやろうぜ。傷だらけにしてな」

『オオウ!!』

 FFSの選手達が高々と拳を振り上げた。


 試合は、更に荒れた。ラグビーやアメフトのように巨体のぶつかり合う音が絶え間無く響く。

 審判が笛を吹く回数が激増し、両チームのファウル数が跳ね上がる。声を荒げ罵りあう。お互いまだ手はでていないものの、ルール違犯すれすれのぶつかり合いが止まらない。

(……えーっと、これバスケの試合だよねえ)

 冷や汗が流れてくる。いつ乱闘になってもおかしくない緊張感に。



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