六話 ゴキブリにホイホイされた
問題はどうゴキブリの家に帰宅するか、だ。
ポリスメンに頼んでゴキブリの家を召喚して貰おうか。
「ヘイ、ポリスメン」
「プ、ン、ス、コ、ォォッ!!」
おっといきなり竹槍を召喚するとは、危うく転ぶところだった。
ところで群馬県が正式に竹槍を大量に保持することが決定したそうだ。
何でだよ。
「え、俺達が思い込めばゴキブリになれるんじゃないか?」
ゴキブリは言った。
ゴキブリ?
「「はぁぁぁぁぁ!!!?」」
オールバックがワンダフルな和尚がいない。
となると、このゴキブリまさか。
「そうだよ…俺が和尚だよ!!」
俺に向かって飛翔するゴキブリ、基御仏和尚。
ポリスメンに目配せして、
シューー!!
ゴキ●ェットを全力噴射した。
相手の顔にジェットをシューーッ!!
超★エキサイティン!!!
ポリスメンとキメ顔を作る中御仏は悶えていた。
「抵抗性、俺、ツヨイコ…ガクッ」
「御仏が死んだぁぁぁっ!!」
「この人でなしッ!」
◆◆◆
俺たちは思い込みによりゴキブリになることになった。和尚は流石の抵抗性ゴキブリで生還していた。
「ところで、ナニコレ」
どう言う訳か俺達は人間に案内され、もてなしを受けていた。
「この人間もしかしてゴキブリじゃ…ボソッ」
ポリスメンが耳打ちする。
つまり今、俺達はゴキブリが人間に見えるという誰得な状態となったのだ。
「しかも、クラスの女子より可愛いし。ナニコレ…ボソッ」
メスゴキブリの黒い触覚さサラサラな長髪に取って代わった。どうやらこいつらはチャバネらしく茶髪だ。
時々ピココンと動くのが可愛らしい。
オスゴキブリは精悍な顔つきで、中には百戦錬磨を思わせるヤバイ奴が紛れていた。
「顔面偏差のインフレ…だな」
この一言に尽きる。
少なくともゴキジェッ●で虐殺するなんて考えは持てなくなるような光景だった。
「何故だか涙が止まらない…」
「ああ、これが平和かっ…」
と、平和を乱すバカが来た。
「あーきーせー!嫁が出来た」
…本気で殺意が湧いた。
しかも御仏嫁、可愛らしい。
ぐぬぬ。




