四話 追走のフシンシャ=サン
フシンシャ=サンスタイル。
それは精神的プレッシャーを与える事に特化した追走のスタイル。
その実態は絶え間ない縮地による嫌らしい移動。それにー。
チリンチリン。
定期的なアピールから来るプレッシャーによる思考速度の低下。
自宅すらゴールになり得ないとでも言うような悪辣な帰宅。
それを●Tがやったらどうなるか。
メッチャ怖いです。
だが、先人たちは勇気を持ってこれを乗り越えた。
そもそもフシンシャ=サンスタイルは勝てるように出来ていない。
飽くまで追走の為のスタイルだからだ。
だが、油断は禁物。
フシンシャ=サンスタイルにも派生がある。
それは恐怖に負け、完全に振り向くと起きるー。
「……」
グハッ!!
無言の腹パン。
振り向かない内に殴られた。
これを理不尽な背中殴りと言う。
なんて悪質な帰宅だ。KKKを恐れぬ鬼畜の所業だ。
帰宅は安全を心掛けよ。
故意の負傷は御法度。帰宅はスポーツマンシップに則り行うべし。
さて、今の俺だが。
おこだ。
激おこだ。
家までおよそ七百メートル。
俺の風の射程範囲内だ。
俺はここに来て止まる。
エクストラテレストリアルもそれに倣う。
ただ止まる訳ではない。
スタイルチェンジだ。
全身で風を感じる。
風が凪ぐ。
「今だ!」
俺は風に乗らない代わりに風を増幅させる。
その風は正に。
「オーヴァースタイル。タイフーン」
横を向いたタイフーン!!!
そして出来たタイフーンに手を這わせるように置きー。
「ヴェリーロール・カノンッ!!!!」
ベリーロールのような体勢で高速回転ッ。
そのままタイフーンの勢いでー!!!
「行ッけェェェェェェ!!!」
俺は射出され、数多の建築物を貫きながら家の壁を頭で粉砕した。
「帰宅、完了!」




