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39  チャコット・ヘミング

チャコット視点のお話です。

 容姿端麗、自脳明晰な幼馴染は、己の事がわかっていない。

 彼との最初の出会いをチャコットはよく覚えていた。

 父親に手を引かれて連れられたとあるお屋敷での茶会パーティー。そこにはきちんとした身なりの子供が数人集められ、皆と遊ぶ様にと背中を押された。

 

 メイドの女性が絵本の読み聞かせを始め、目を輝かせて群がる子供達。

 当時5歳だったチャコットはその輪から一人外れ、おもむろに木の根っこを掘り始めた。


 下の土を全て掘り出し、聳え立つ大木を薙ぎ倒したい衝動に強く駆られた為だ。

 遊びに誘っても一心不乱にスコップを地面に突き立て続ける幼子に、他の子供達は「もういい」と早々に離れてしまう。

 

 交流会が終わる4時間程の間、ずっと抉れていく地面と木と玩具のスコップ、陽の傾き加減で変化していく影ばかりを見つめていた少年。

 寄り添うように並ぶもう一つの影がずっと視界に入っていたが、大木が倒れる瞬間を想像して興奮する幼子は気にも止めなかった。

 

 『終わった?』

 帰宅時間になってようやく顔を上げると、間近から声を掛けられ満足気に頷く。真横にはいつの間にか同い年くらいの黒髪の少年が膝を抱えて座っており、大人びた印象の整った顔立ちが笑みを作っていた。


 『面白かった?』

 『うん』

 『そっか。良かったね』

 

 その後何事も無かったかのように父親と自宅へ戻り、ふと小首を傾げる。

 ずっと並んで伸びていった二つの影と、かけられた声。


 一つは自分の影で、もう一つはさっきの男の子だろう。

 あの子は一体何をやっていたんだ?

 ずっと居た。

 ずっと横に影があったから、隣に座っていたはずだ。

 何をしてたんだ?

 見ていたのかな。

 掘るところを?

 それって、楽しいのかな。

 

 爽やかな笑みを向けてきた少年は、とても楽しそうに見えた。

 地面を掘り続ける子供を黙って3時間眺め、微笑みを浮かべる少年――

 

 

 「怖くない!? おかしいよね、ね!」


 「っ! ・・・やめて下さい」


 「普通3時間もただひたすら地面掘ってる他人を眺めてられる? 一切声を掛けずにだよ」


 吹きつける潮風に前髪を抑え、隣に座る友人の肩を強く叩く。遠ざかる陸地を眺めていたヒュイラス・クルドールは驚いた様子で瞬きを繰り返し、持っていたグラスからジュースを滴らせた。


 「迷惑ですから少し落ち着きなさい。そもそも今の話、チャコット君の行動がまず理解できません。まぁ確かにトイス君の反応もおかしいと思いますが」

 

 何もやることのない船での移動時間。

 暇を持て余した少年達は甲板へと上がり、夕陽に反射してキラキラ光る海面を眺めていた。

 幼馴染であるロッツ・トイスとの馴れ初めを聞かれたチャコットは、意気揚々と幼き日の一ページを語る。


 「急に木を倒したくなる事くらいあるでしょ?」


 「無いと思われます」

 

 堅苦しい口調で話すヒュイラスはきっちりとした服装が息苦しい印象を与える優等生で、学園ではクラス委員長の任に付いている。

 潔癖症で常に白い手袋を装着している彼は、即座に汚れた手袋を外してアルコール除菌を済ませると、胸ポケットに常備している新品の物を開封した。


 ロッツの次に一緒に居ることの多い友人を胡散臭そうに見遣り、チャコットは海水でベトベトになった手でチョコレートケーキを鷲掴む。

 こいつよくオイラと友達やってるな・・・マゾなのかな。


 焦げ茶色の髪に空色のパッチリとした瞳。

 癖の強い天然パーマが船の揺れに合わせて動き、一際目立つアホ毛がピョコんと立つ。

 

 どんなに手入れしても纏まってくれない頑固な一束を、身だしなみに厳しい本人は気にしているらしい。

 しかし普段しかっりして見える彼のそのギャップが可愛いと、一部の女子からは大いに人気があった。


 「入学初日に校舎の窓ガラスを半分以上割り、美術室の全ての椅子のネジを抜いて分解した暴挙。先ほどの話で君の奇行は幼い頃からのものだと理解しました。取り敢えず、ずっと一緒に過ごしてきたトイス君に疑問が湧きますね」

 

 「あいつは単に変な行動をとる人が好きなだけだよ。理解できない人物を無意識に観察する癖があるんだ」

 

 幼少時代、瞳を輝かせながら付いてくる幼馴染に対し、チャコットは苦手意識を持っていた。行動する度に楽しそうに向けられる灰色の瞳は純粋で、何か得体の知れないモノを感じて逃げていた記憶がある。


 まるで珍しい生き物を観察する様な視線は居心地悪く、何度か突き飛ばして追い払ったものだ。

 それでも笑って追いかけてくるんだよな。


 「オイラはあいつの観察対象に過ぎなかった。ロッツってよく犯罪者の本とか読んでるだろ。あれは己に無い思考回路に興味があるからなんだ」


 「ほほう? そういえば以前『狂人の胸中に迫る!』という書物を読んでいたような」


 オイラは狂人でもないし犯罪者の思考も持ち合わせていない。窓ガラスを割ったのは耐久力を調べる為だし、椅子のネジは溶かして『イスブレード』を作りたかっただけだ。

 理由もちゃんとしてるし常識的な行動だと発言すると、「僕と君の『常識』についての認識には大きな隔たりがある様だ」と呆れた声音が降り注いだ。


 「でさ、ロッツはオイラと出会った時の事全然覚えてないんだぜ、酷いよな。『何で俺たち親しくなったんだろう』とか不思議そうに聞んだ。自分から近づいてきた癖に無責任過ぎる!」


 「幼い頃の記憶なんて大抵そんなものですよ。寧ろチャコット君はよく覚えてますね、勉強はからっきしなのに」

 

 「オイラ母さんのお腹の中にいた時の景色覚えてるよ」


 「本当ならば凄いですね」


 爽やかな好青年というイメージの裏に隠されたロッツの本質を、皆見抜けていないと思う。

 真面目な性格というだけでなく、実際は執着気質な部分とかなり強引なところがある男だ。


 「気になったのですが・・・つまりトイス君は『変わった子』がタイプ、という事なのですか?」

 

 「ん~? ロッツの女子の好みは知らないけど、自分にない感性を持つ人間に興味を抱く傾向があるのは確かだよ」


 ただ今までの経験上、グイグイ迫り来る肉食系女子は嫌いらしく、ウジウジと隠れて様子を窺う草食系にも反応しない。

 可愛い系から色気ムンムンなお姉様、文学少女や派手目なタイプなど様々な見た目の子からアプローチを受けていたが、見向きもしていなかった。

 

 恋に目が眩んで理解できない行動をとる者も多々いたのだが、逃げてばかりで興味を示した様子もない。

 一体どういう事なのだろうか。

 

 「成る程。ではチャコット君の様な自由奔放で貴族らしくないタイプに興味を惹かれるのでしょう」


 「え?」

 

 「恐らく『トイス家』に興味を示す者には靡かない気がしますね」

 

 一見優しそうに見える垂れた太眉を更に下げ、丸く大きい青い眼を細めて頭の良い友人は笑った。

 それが恋心へと結び付くかはわからないが、女子嫌いの少年の心を解きほぐすのは案外そういったタイプかもしれないと、チャコットも頷く。

 

 「そっか、自分に関心を示さない奴が好きなのかも・・・マゾなのかな」


 「追われるより追いかけたいタイプ、という事でしょう」


 「えー 好かれる方が楽しいじゃん。モテ男はこれだから嫌なんだよ。顔と頭と家柄が良いだけでちやほやしがって、世の女共は見る目がない!」


 「それだけ揃っていれば申し分ないのでは・・・チャコット君は何で判断すべきだとお考えですか?」


 「性格」


 「・・・・・・・・・君は壊滅的ですよね」


 「失敬な!」


 冷めた眼差しと淡々とした口調に腹が立ち、先ほど装着したばかりの手袋を剥ぎ取って海へと投げ捨てた。慣れた様子で新たな手袋を取り出すヒュイラスに強めの膝カックンをくらわせ、チャコットは甲板を彷徨きはじめる。


 「よく下駄箱にラブレターとか入ってるし、モテモテ街道まっしぐらなんだぞっ」

 

 「全部トイス君宛ですよね」


 「う゛っ!」

 

 「あ、たまにチャコット君宛も下駄箱に入ってましたか。3枚に渡って文句や憎悪の言葉が書き連ねてあったのは凄かったです」

 

 ぐぬぬぬぅ、オイラだって普通に女子から話しかけられる事ぐらいあるのにっ、ちょっと自分の方がモテるからって馬鹿にしやがって! 

 そう、あれは一年生の夏の終わり――

 

 向日葵に囲まれた渡り廊下をでんぐり返りしながら進んでいた時だった。

 『髪型変えたんだけど、ロッツ様好きかなぁ。どう思う?』

 『髪型の趣味は知らないけど君の事は嫌いだって言ってたよ。何やったって無駄じゃない?』

 アドバイスを求めてきた隣のクラスの少女に的確に答え、協力してあげた。


 2月のバレンタインの時期にはしょっちゅう呼び止められたりしたものだ。

 『このチョコをトイス様に渡しといてほしいの』

 『どうせ要らないってオイラにくれるから、今食べていいかな。去年のチョコケーキ美味しかったよ、有難う』

 照れ隠しで投げつける様にチョコをくれる女の子が多く、とても微笑ましかった。


 幼馴染の事で頼ってくる子達にも嫌な顔せずに、チャコットはちゃんと応援してあげている。

 『私が一番ロッツ様の事好きなのよ、愛してるの。誰にも負けないわ、だから協力して!』

 『あぁ、確かに誰にも負けないくらい馬鹿っぽいよねー。あとさぁ、君と同じ事言ってきたの36人目だからもう飽きちゃった。つまんないからもっと捻った言い回し考えてきてよ、面白いの期待してるからさ』

 

 辛い恋に情緒不安定になるのか怒ったり泣いたりと忙しい彼女達。

 親身になって助言してるオイラはなんて優しい男なんだ。うん、良い感じに女子との仲を深めているし、そろそろオイラに惚れる女子が出現してもいい頃だな。

 告白はまだだろうか。


 相談役の任務を完璧にこなしているつもりの少年は「おかしい」と本気のトーンで呟き、後ろから「おかしくない」と友人の声が飛ぶ。


 「例の呪いの手紙、あの後どうしたんです?」


 「差出人突き止めてそいつの口に手紙と泥団子どろだんごを突っ込んでやった」


 「・・・・・・」

 

 微かに引いた気配を隣から感じ、小柄な少年は怪訝そうに首を傾げる。

 同級生に比べ一際小さな背丈に、骨と皮だけに見える細い体。その時の気分で適当にハサミを入れて切っている独創的な髪型と、デリカシーの無い言動。

 チャコットに向けられる女子の眼は実に冷ややかなものだ。因みに男子はそもそも話しかけてこない。

 

 肩まで伸びた黄土色の髪は所々不格好な段が付き、『ミノムシ』や『松ぼっくり』という何とも微妙な呼び名が裏で囁かれているが、当の本人は『可愛いあだ名』として認識し持ち前のポジティブさで全く気にしていなかった。

 

 着込んだセーターやコートは全てがブカブカのサイズでだらしがなく、伸びきった裾が突風にはためき貧相な身体を更に見窄らしく映している。

 鼻下まで前髪を伸ばし瞳を隠しているのには訳があるのだが――

 親しい者にも理由を打ち明けていない為、学園でも貴族界隈でも『変わり者』として有名だった。

 

 「そういや生徒会選挙と修学旅行が終わったからそろそろスポーツ大会の時期じゃない?」


 「ええ、その後はクリスマスイベントも控えてます・・・その、トイス君はどうなさるのでしょう」


 「さあ」


 「さあって、君は幼馴染ではないのですか? もっと彼を支えるべきではっ」


 「えー 男同士でそんなのヤダ! 幼馴染って言っても別に親友とかじゃないんだから、ただ長年連んでるってだけだし」


 「そう、ですね・・・今回の件をチャコット君に頼むのは筋違いでした。すみません」


 急に謝罪され少々面食らうが、まぁいいやと素早く気分を切り替えたチャコットは近づいてきた港に瞳を輝かす。

 歳の割に幼い印象を与える友人の姿に苦笑をこぼし、ヒュイラスは早々に荷物の準備を始めた。

 

 「そういえば、舞踏会でトイス君がダンスに誘った令嬢はどんな子だったのですか? やはり変わった人物だったのでしょうか」


 「あっ、そうそう舞踏会の子ね! すっかり忘れてたわー。オイラさ、ダンス申し込むところを見逃したんだよ。すっごい悔しい」


 多くの貴族が集められた三日間にも及ぶ舞踏会。

 顔良し成績良し家柄良しの超高物件モテ男が初めて自ら女子をダンスに誘った出来事は、瞬く間に学園のニュース新聞の一面を飾り、生徒や貴族の間で長いこと話題に挙がっていた。

 例のパーティから四ヶ月以上経った今でも、『謎の少女』を追求する声は後を絶たない。


 「確かに変わってたな」

 王子様のサプライズ登場や幼馴染のダンスに加え、予想だにしない出来事が盛りだくさんだった舞踏会の様子が、鮮明に蘇ってくる。

 船を後にし用意されていた大型馬車に乗り込んだチャコットは、寛ぎつつのらりくらりと語りだした。

 


  

  ◆      ◇      ◆      ◇

 

 「――ところでさ、手なんか突っ込んで何やってんの? 餌やってんの?」

 

 陽が暮れ開場時刻が迫る中、大きな建物の裏側で2人の男女が向かい合っている。

 少女の手元に目を遣り疑問に思ったまま問いかけると、黒々とした大きな瞳が困ったように細められ、眉間に皺が寄っていった。

 

 舞踏会が始まる一時間半前。

 ヘンテコな像をロッツに見せようと会場の裏口へ走ったチャコットは、そこで一人の女の子に出会った。

 白い肌に真っ黒な艶やかな髪が映え、大きなアーモンド型の瞳が特徴の可愛らしい少女。

 

 「衝動に負けて突っ込んだら絶妙な感じで嵌ったんだ。大ピンチってやつ?」

 右足で象を蹴り付け小気味良いチョップを鳥頭に叩き込んでいた少女は、どうやら象の口に拳を捩じ込んだ処外れなくなった様で、「硬っ!」と苦悶した表情で赤らんだ手を振った。

 

 「これ殴って壊せないかなぁと思って」


 「超面白そうじゃん! オイラも壊したいっ」

 

 「器物損壊罪は免れないけど己の拳には代えられないから仕方ないよね」


 どこか独特な雰囲気を纏う少女は漆黒の瞳を眇め、温室育ちの令嬢とは思えない獲物を狙う眼光を象へと向ける。少し話しただけでも「女の子っぽくないなぁ」と感じる彼女は言動こそアクティブだが、外見は清楚系でかなり可憐な美少女だ。

 

 「――ぐっ、痛い!」


 「そりゃそうでしょ」

 

 斜め上から放たれた目にも止まらない手刀は鳥の首を的確に打ち、鈍い音が耳を掠めた。


 「瓦10枚割れる僕の右手が負けたっ」

 

 「マジで? 瓦割りできる令嬢初めて会った! 超ウケる」

 

 殺気のこもった一撃は素晴らしいキレだったが、予想以上に象は頑丈に創られているらしく、少女は早々に諦め次の行動に移る。

 面白いなー この子。

 

 興味を持ったチャコットは抜こうと藻掻く腕を一緒に引っ張り、彼としてはまともに手伝ってあげた。中々外れない白い腕に傷が付かないよう気を付けつつ、その間無駄話を振る。

 

 「凄いモテる幼馴染がさ、女の子苦手なんだよね。どうしたら良いと思う?」

 

 「僕も女の子苦手だな。何考えてるかサッパリ分かんないんだもん。苦手なら近付かなきゃいいんじゃない?」

 

 「君も女の子でしょ。てかそれじゃあ解決しないじゃん」

 

 「えー じゃあ面倒臭いから催眠術かけて女好きにするってのは?」

 

 「それいいねっ、いただき!」


 そうこうしている内にカコッと拳が抜け、黒髪少女はお礼にと麩菓子ふがしを寄越して去って行った。渡された麩菓子は黒糖のサクサクとお麩のフワッと感が癖になる楽しいお菓子で、チャコットは夢中でたいらげる。


 「さっきの子さ、どんな感じだった? 何話したか詳しく教えてくれ」

 

 「は?」


 少女と対話している間、ずっと遠くで待機していた幼馴染の少年。そんな女嫌いの彼が既に見えなくなっている像の方向を気にしながら尋ねてきた事に、長年の付き合いのチャコットは驚いた。

 

 「本当に貴族だったのか? 少し会話が聞こえたんたが、あまり女の子の様には感じなかったし」

 詳しくって・・・もしかして『麩菓子ふがしさん』の事が気になったのか? え、いつも女の子から逃げてるこいつが? えっ、何で。


 「瓦10枚割れるらしいよ。足技も中々のものだった」


 「は? なんだそれ、どういう事だよ」


 普段と異なり女の子の話題に関心を示すロッツに内心困惑するも、聞かれた事に素直に答えていく。

 麩菓子さんの何かがロッツの興味を引いたのかも・・・珍しい事もあるもんだ。

 妙にソワソワした様子の幼馴染を物珍しげに眺め、少年は髪で隠れた瞳を見開いた。


 

 

 その後一旦部屋に戻り衣装やその他諸々の準備を済ませ、改めて会場へと向かう。

 玄関ホールへ足を踏み入れ着飾った大人に混じり、招待カードを受付スタッフに提示してゲートを通り抜けた。


 「おやチャコット君、ロッツと一緒だったんだね」

 聞き馴染みのある声に振り向くとそこにはダンディな紳士が立っており、握手を求めてスマートに手を差し出してくる。


 「おじさん今晩は。今日もおヒゲがチャーミングですね」


 「ありがとう。後ろ姿だけで君だって直ぐに気づけたよ。見つけやすくっていいね。服はオーダーメイドかい?」


 「そうです。窮屈な事この上ないです」


 スタイルの良い燕尾服姿の男性は知的に見える涼やかな目元を和らげて微笑えむと、チャコットの横にいる息子に向き直った。

 名家として名高いトイス家現当主であるダッツ・トイスを見上げた息子のロッツは、背筋をしゃんと伸ばしてパーティーの大まかな流れを確認していく。

 

 他の貴族はそんな親子にチラチラと視線を寄越すも、会話に割って入る事はせず大人しく通り過ぎていった。

 今回の舞踏会は大規模なパーティーの為、上流貴族以外も多く参加している。


 初顔合わせの相手との挨拶が必然的に増え、忙しくなる事は間違いない。特にトイス家と関係を築きたい家は後を絶たず、2人の元には多くの者達が代るがわる訪れるだろう。

 

 「チャコット君はモーズリスト家を知っているかね?」

 人通りの妨げにならない様廊下の隅に移動すると、幼馴染とよく似た顔立ちの紳士は声を潜めて囁いた。


 「モーズ・・・? ああ、知ってますよ。一時期凄い噂になってましたよね」


 「うむ、実は今回のパーティーに参加するという情報が入っていてな」


 「えっ、モーズリスト家がですか!? 本当ですか父上、王家の招待も断るのに何故」


 『モーズリスト家』という言葉にロッツは目を見張り、チャコットも「めっずらしい!」と声を上げる。第三王子の参戦だけでもかなりのビックニュースだというのに、ツチノコレベルと謳われる貴族までもが登場するとなると、これはもう異常事態だ。

 一部の上流貴族は既にその話題で盛り上がっているようで、ダッツも「挨拶せねば」と鋭い眼光を光らせる。


 「駐車場に紋章の無い黒塗りの馬車があっただろう。どうやらあれがモーズリスト家の物だったようでな、ホード氏が嬉しそうに語っていたから間違いない」


 「そうかあの馬車が・・・」


 没落貴族と呼ばれている家の馬車が王家の馬車の近くに停めてあるのは異様な事なのだが、それよりもどう話しかけるかで悩んでいるトイス家当主に疑問が沸く。

 

 やっぱり、あのツチノコ貴族には何かあるんだな。お偉いさん達が断られながらも皆して招待状を送り続けてるのは変だし、王家の呼び出しに背いて何の罰も受けないのはおかしい。

 

 知り合いを見つけて離れていったダッツの背中を見送りながら、少年は顎に手を当て考え込む。

 7年前に当主が代わってから不可思議な行動をとり始めた謎の貴族。

 

 もっと不思議に思うのは周囲の貴族達の反応なのだが、子供であるチャコットには何も知らされていない。ただヘミング家では「関わるな」「敵に回すな」とだけ言われていた。

 会った事も無い相手を敵に回しようがないのだが。


 「モーズリスト家か、現当主とは会うの初めてだな」


 「オイラも。前の当主とは3歳の時に挨拶した事あるけど、代替わりしてからぱったり表に出てこなくなったもんね」


 「ずっと没落すると噂されているが一向にその気配は無いし、寧ろどんどん敷地が増えてる様に思える。何で生計を立てているんだろうな。聞いたら教えてくれるだろうか」


 いや、まず本当に現れるのか? ツチノコだぞ、そう簡単に出会えるとは思えない珍獣だ。顔も知らないから先にホード氏に聞いて捕まえるのが手っ取り早いか。

 改めて考えるとつくづく謎多き家なのだが、チャコットが一番気になっている部分は昔囁かれていた一つの噂だった。


 「ねぇねぇ、兄殺しって本当かな」


 「・・・それは言っちゃ駄目だ。お前会っても絶対聞くなよ、問題になるぞ」


 「ダメって言われるとやりたくなるのが人間のさが――」


 「おいっ」


 冗談だよと流しつつ、機会があったら確認しようと内心で頷く。

 前当主であるバンズ・モーズリストが病気で死去して直ぐに後を継いだのは、実弟であるメロス・モーズリスト。

 

 若き当主の顔も性格も知らないが、一切露出しなくなった彼に対し周囲は様々な憶測をたてた。中には不穏な噂もあり、一番耳にしたのはタイミングの良すぎる帰還についてだった。


 『メロス・モーズリストは兄を殺したのではないか』

 

 病弱で屋敷に籠っていた長兄。 

 行方不明だった弟の突然の出現。

 消えたバンズ・モーズリストの本妻。

 全員入れ替わった使用人一同。


 公衆の場に出てこない彼は怪しむ要素が多く、違和感を感じる部分があるのは確かだ。

 暗い噂は時間か経つにつれ皆の記憶から薄れていき、現在は『没落貴族』として立ち位置が落ち着いた。しかし話せる機会があるのならば是非聞いてみたい。


 「確か息子が一人いるんだよな」

 隣を歩くロッツの呟きにそういえばそうだったなと考え、開け放たれた会場の扉を潜り抜けた。



 


 「キャァア――ッ 此方をお向きになってぇー」

 

 華々しくスタートした舞踏会につんざく様な悲鳴が木霊し、髪で覆われて見えない耳を思わず塞ぐ。

 ゆったりとカーブする階段の上に会場を見下ろせるスペースがあり、そこに主催者と選ばれた護衛が数人並び立つ。

 キラキラと光を反射するシャンデリア。それを背にして現れる小柄な影に一斉に歓声が沸き起こる様を、チャコットは呆然と眺めた。

 

 会場へ吹き込む夜風に細い金髪がキラキラと揺れ、真っ白い頬にふわりと触れる。彫刻の様に長く細い指が鬱陶しそうに金の糸を払い、細められた目元が階下にゆっくりと向けられた。バサバサとした長過ぎる睫毛が遠目からでも確認でき、不機嫌そうに引き結ばれた淡い唇に人々は視線を奪われる。


 「地上に舞い降りた天使、か」

 世を魅了する美貌を持つ自国のプリンス、カルシェンツ・ゼールディグシュ。

 才能豊かな少年に群がる貴族や有権者はまるで甘い蜜に惹かれる虫の大群の様で、見ているだけで面白い。

 

 義務的に挨拶へ向かったロッツや黄色い声を発する女性の群れから充分な距離をとり、遠目から会場を眺め歩くも反響する歓声がうるさくて適わない。

 サプライズ登場したゲストが予想を遥かに超える大物中の大物だったのは判る。一目だけでも拝みたい憧れの人物No.1なのは間違いない。しかし・・・


 「ぅおおぉおおおおぉー カルシェンツ様ぁああっ!」

 幼い子供に「アピールしなさい!」と鬼の形相で強要するマダムと、周囲の異様な雰囲気に尻込みして泣き出す娘。会場スタッフが興奮状態の招待客を抑え、鳴り止まない歓声と悲鳴でオーケストラの奏でる名曲は殆ど聞こえやしない。

 

 国民から絶対の支持を得る第三王子の人気ぶりは凄まじく、人間離れした優れた容姿が更に人々を惹きつける。 

 若い女性のみならず「お仕えしたい」と志願する男性陣や、子供を売り込みたい親世代をも巻き込み異様な光景と化していた。

 

 その内スタッフ側の懸命な呼びかけで我に返った者達は曲に合わせて踊り始め、半分以上がパラパラと散って行く。

 しかし10代の少女達は粘り強くアピールに専念し、マネキンの様に無表情なカルシェンツ様に己の名を覚えてもらおうと叫び続けた。

 そこには令嬢のお淑やかさは見る影もなく、感情をコントロール出来ずに押し合っている姿には品も格も感じられない。

 

 「馬鹿馬鹿しい」

 そう鼻を鳴らしたチャコットだったが、髪を耳にかける何てことのない動作でさえ一々目を惹く王子様に、ついつい視線が向いてしまった。


 『黒い髪の少年を知らないかい?』

 過去の出来事が脳裏を掠め、追い払う様に強く頭を振る。

 足は自然と逃げる様に扉へ向かい、湿った手汗を高級なズボンで拭った。

 

 廊下に出る寸前、群がる貴族の中に見覚えのある真っ赤なドレスが視界に入ったが、構わずにトイレへと駆け込む。

 

 「はぁぁあ~ 何でカルシェンツ様来ちゃったんだろ、マジ謎ぉ」

 金色に輝く便器はヒンヤリとした温度を伝えて身体を冷やし、無駄に広い手洗い場は虚しさを増大させる。

 波立つ気持ちを落ち着けるように膝を抱え、項垂れながら長々と息を吐き出した。

 

 

 

 かれこれ6年前の夏。

 お城に潜入して一人探検ごっこをしていると、唐突に一人の子供に話しかけられた。


 『おい貴様』

 『な、何奴っ、曲者か!』

 『それは此方のセリフだ、侵入者はそっちだろ』

 

 王城の裏手の林に勝手に秘密基地を建造し、10人の探検隊キャラになりきって遊んでいたチャコットは、窓の直ぐ外から掛けられた声に眼を見開いた。

 木の上に立てられた基地は二階建て程の高さにもなり、まさか外に人が居るとは思わなかったのだ。


 『貴族で同い年くらいの黒髪の男の子を探している。協力しろ』


 折れそうな枝に座って此方を覗き込む子供は真っ白なローブを着用し、薄暗くなってきた時間帯にも関わらず黄金の髪が不自然な輝きを放っていた。

 そう、実際に光っていたのだ。


 『何でピカピカしてんの?』

 『そういう体質なんだ。気にするな』

 『発光体質なの? 変なの』

 

 偉そうな態度の金髪の子供は生まれてこのかた見た事がない程整った顔立ちをしており、眩い光とともにチャコット少年の胸に深く刻み込まれる。

 点滅するように淡く光るその姿は人間というよりも天使や妖精の類で、透き通る声音が鼓膜を揺らしスーっと脳を駆け巡った。

 

 おおっ、なんて可愛い女の子なんだ! 天使が迎えに来たのかな? オイラ死んだのかな?

 こぼれ落ちそうな程大きい宝石の様な瞳から目を逸らせず、ふらりと窓へ近づく。

 

 『心当たりが無いならもう行く』

  立ち去ろうとする謎の美少女を必死で呼び止め、よく一緒に行動している幼馴染の名を挙げた。しかし残念な事に『彼は違う』と即効で首を振られ、普段使わない頭をフル回転させて名を絞り出す。


 『じゃあマルクス家の奴!』

 『違った』

 『えーと、ガイナル・レックス』

 『別人だ』

 『テイク家にも黒髪いなかったっけ?』

 『いるけど違う』

 『ぅう~ん・・・クルドール家の跡取りは?』

 『あれは茶色がかっているだろう』

 『じゃっ、じゃあオイラが黒髪に染めるってのは!?』

 『は?』


 知っている限りの黒髪少年の名を挙げるが全て調査済みでヒットせず、神々しい天使は小さく溜息を付いて去っていった。取り残されたチャコットは何が何やらわからないままだったが、高鳴る鼓動が胸を打ち続け、暫くその場を動く事すらできない。


 『・・・超可愛いっ! キラキラでふっわふわだぁー。わあぁ、うっわ~!』

 

 チャコット・ヘミング 8歳。

 生まれて初めて恋に堕ちた瞬間であった。


 一度会話しただけで「大好き!」と思い込み、一目惚れした光る美少女に胸を焦がす日々。その後、行動力が異様に凄まじい少年の決断は早かった。

 会いたいという一心で王城に忍び込んで探し歩き、立ち入り禁止区域にも平然と足を運んでは不発に終わる。


 色々見聞きしてはいけない現場に遭遇したものの、運良くバレずに事無きを得ていた。

 そして3週間後の運命の日。

 

 『天使の矢にまんまとオイラのハートは射抜かれました!』

 『・・・は? いきなり何だ』

 

 図書室で夢にまで見た感動の再会を果たした瞬間、埃舞う書庫で愛の言葉を紡いだ。

 真剣に告白するチャコットを怪訝そうに振り向き、黄緑色の瞳を瞬かせた想い人は形の良い眉をゆるゆると寄せる。

 

 『オイラと楽園エデンを創ろうMyフェアリー! 毎日甘い蜜を君にプレゼントするぜ』

 『いや、私は男だぞ』

 『オイラ子供はサッカーができる位ほし・・・え?』

 『男だ』

 『・・・・・・・・・えっ』

 

 一瞬で芽生えた淡い初恋は、音を立てて一瞬で崩れ落ちた。

 人生初の恋は予想外の形で終わり、チャコットはショックで三日間引き籠もる事となる。

 

 嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だうそだうそだ嘘だ嘘だっうそだうそだうそだウソだ嘘だうそだうそだウソだ嘘だ、嘘だ嘘だうそだ嘘だ嘘だっうそだ嘘だうそだウソだ・・・っ嘘だぁぁああ――!

 

 失恋してからの三ヶ月間は美少女が自分と同じ男だった事が信じられずに、道行く全ての女の子に『本当は男なんだろ!』と疑いの眼差しを向けては、スカートを捲り歩いた。泣き喚く少女達と『女か!女なのか!?』と叫ぶチャコットとの間で毎回仲裁役をこなしていた不憫な幼馴染。

 

 何故だっ、その辺の女の子より全然可愛いのに、お人形さんみたいに完璧なのに、酷過ぎる! しかも王子様ってなんだそりゃっ、プリンセスの間違いだろ!? 信じられるかバカ野郎―っ!


 今でも髪を伸ばし女性用の洋服を着れば完璧に周囲を騙せる美貌を持つカルシェンツは、幼い頃はそれはもう見紛う事なく美少女そのものだった。

 救いなのは自分以外にも勘違いした哀れな少年達が多く、同じようにアタックしてバッサリ切られた子が続出した事だ。

 

 『二度と恋なんてするかぁぁああー!』

 この初恋事件が大きなトラウマとなり、その後も第三王子の名を聞く度に嫌な汗が出る様になってしまった。



 ・・・まぁ新たに好きな人ができたわけだし、ほぼ克服したと言っていい気がするけど。

 今現在恋心を抱いている水色の髪の想い人。

 名前も年齢も何も知らない女性とは過去一度しか会っておらず、第三王子と同じように又もや一目惚れで心を奪われた。

 「今回は大丈夫でしょ!」

 失敗しても同じ過ちを繰り返す少年には、一切成長の兆しが見られない。

 

 そもそもさ、『男の子』だとわかっていて好きになった場合と『女の子』と勘違いした場合とでは大きく意味合いが違ってくると思うんだよね。短期間でも男を好きになったのは少し複雑だけど、あの場合はちゃんと性別を知らなかったから仕方ないよね。うん、オイラは悪くない。

 紛らわしいから服に『自分は男だ』と書いておいてもらえないだろうか。

 

 初恋の相手が王子様だった事実は幼馴染にも隠し、誰にも話してはいない。

 『光る女の子』という謎過ぎる情報だけではロッツも気付かず、今後も黒歴史を語るつもりはなかった。

 だが初恋の思い出を隠している理由は相手が男だったからというよりも、己の吐いた告白ゼリフに心底寒気がするから、というのが実は大半を占めている。

 

 何が楽園エデンを創ろうだ・・・ 

 甘い蜜を君にプレゼントするぜっ・・・だ。

 くっそ恥ずい! うぅうう~、オイラはこんなクサイ発言をするタイプじゃないんだ。どうかしていたんだ、8歳のオイラはっ。


 普段チャコットの奇行を目の当たりにしている人々にとっては何故 其処そこをそんなに気にするのか? と疑問に思う所なのだが、これは本人にしか解らない恥ずかしポイントだった。



 「あれ、歓声がやんでいる」

 いつの間にか外が静かになっている事に気付き、抱えていた頭を上げる。

 挨拶も短く王家のパーティーでも欠席か出ても数分しか姿を見せない第三王子が、長時間参加するとは考えにくい。

 チャコットは勢いをつけて立ち上がった。

 

 そろそろ退出した可能性が高いな。こんな所にずっといたらせっかくの舞踏会が台無しだ。オイラには女子に追われて困っているロッツを眺めて笑うという使命がある。それに絶滅危惧種のツチノコ貴族も探したい。

 

 籠っていたトイレからひょっこり顔を出して様子を伺うと、窓から差し込む月の灯りが暗がりの長い廊下を青白く照らし、金色が散りばめられた派手なトイレとは別世界の静寂が広がっていた。

 まるで青い海底の中にいるみたいだな。黒い影と青い光と青い人と――

 

 「・・・っひと!?」

 不意に廊下の影から現れた人影に思わず前髪をどけ、眼を凝らす。

 気配無く風景の一部として同化していた小さな人影は、窓辺で外の空気を吸い込んだ後、此方には気付かずに背を向けた。爽やかな青色が長い廊下に吸い込まれる様に進んでいき、スラリとしたシルエットが淡く幻想的に浮き上がって見える。

 

 ビックリしたぁ、普通に招待客か。音しなかったから一瞬幽霊かと思ったわ。

 水色から濃い青へとグラデーションしていくドレスは派手な色合いが多い中落ち着いた印象を与え、センスの良い花の装飾が可愛らしさと涼やかさを絶妙な案配で演出していた。

 

 「あれ、今のってー・・・麩菓子ふがしさん?」

 そのまま会場へ戻っていった黒髪少女を見送ったチャコットは、一瞬見えた横顔を見逃さなかった。

 たった数分の出会いだったが良いアドバイスと美味しい麩菓子と見事な手刀はインパクトが強く、服装が変化していても一瞬であの時の少女だと気付く。

 

 そういえば麩菓子さんの事、珍しくロッツの奴が気にしてたんだよな・・・

 舞踏会が始まる前の出来事を思い返し、その時の幼馴染の様子にニンマリと口角を上げた。

 つまりあれは、脈アリって事じゃなんじゃないのか? うん、そうに違いない。取り敢えずそういう事にしておこう。

 

 女っ気のない幼馴染に新たな世界を見せてやろうと目論む少年の胸には、ただただ楽しそうだと感じる有り余る好奇心と、モテる男を困らせたいという悪戯心が垣間見えた。

 女は鬱陶しいとか言っているロッツがあっさり恋に落ちたら笑えるし、振られたらもっと面白い。

 

 「よーし、チャコット様が一肌脱いでやりますか!」

 一度は恋のキューピットってやつをしてみたかったんだよねー、ケッケッケッ!

 

 貰った駄菓子を思い出してお腹が空いた少年は、お節介をやく為だけに幼馴染を探しに向かい、邪悪な笑みを携え舞踏会場へと舞い戻っていった。

色々納得のいっていない部分があるので、今回の話はいずれ大きく書き直すかもしれません。ご了承ください。


お読み下さりありがとうございました。


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