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6話 忍び寄る謎の組織の影

「それは、鬼塚と戦って昇格したんだ」


「そしたら、鬼塚はどうなったんですか?」


「……アイツはCランクからDランクに降格した」


「鬼塚はCランクだったんだ」


「勝負を申し込んだ側が負けた場合、降格することがある」


「そんな事聞いてないですよ。やらなければあんな事にならなかったはず」


「そんな甘いこと言ってたら、Sランクどころか命落とすぞ」


「すみません。後、何で先生が腕輪を持ってたんですか?」


「久遠が倒れた時に預かったんだ。そして研究員に渡して改良してもらった」


「あ……ありがとうございます」


「久遠、ラストメモリア持ってきてるな」


「はい」


「今からその腕輪を使って私と戦うぞ」


「今からですか……。わかりました」


久遠は黒刃先生と訓練所に行った。

腕輪をつけラストメモリアを出した。


「よし訓練開始」


「はい」


先生に斬りかかった。

だが刃は軽くいなされる。

次の瞬間、視界が揺れ、気づけば距離を取られていた。


「こんなんじゃ、強い敵には通用しないぞ」


「はい」


訓練は夕方まで続いた。

それでも──ラストメモリアの代償は現れなかった。


「腕輪をつけてラストメモリアを使ったがどうだ?」


「なんか、前の腕輪よりいい感じです」


「そうか。それならいい。だけど使い過ぎてもダメだ。また同じ事になる」


「わかりました」


「これからは、お前を強くするのは私だ」


「あ……ありがとうございます。俺はもっと強くなるでしょうか?」


「それは久遠次第だ。いつかは、ラストメモリアも使いこなせる時が来るさ」


「そうだといいんですが」


「早く帰れ。また食堂閉まるぞ」


「今日はありがとうございました!」


「プルルルル」


「私だ。どうした?」


「この頃変な動きをしてる組織がいるみたいです」


「そうか。そいつらの狙いは?」


「それはまだわかりません」


「わかった。先生達にも知らせといてくれ」


「わかりました。また情報がわかれば報告します」


「わかった。よろしく頼む」


黒刃先生は電話を切った。


「何が狙いだ?もしかして?」


黒刃先生は何かわかったような気がした。


「まさかな。電話かけてみるか」


「黒刃先生どうしました?」


「今さっきの話だが。ちょっと調べて欲しい事がある」


「わかりました。今すぐ調べてみます」


「黒刃先生。今調べました。狙いは黒刃先生の言った通りでした。どうしますか?」


「やはりか。厳重に警備を頼めるか?」


「わかりました」


黒刃先生は電話を切った。


「大変な事になってしまったな」


黒刃先生は頭を抱えた。


一方、久遠は学生寮に戻った。一旦自分の部屋に戻った。


「疲れた。今日はラストメモリアの代償を受けなかったな……この腕輪のおかげか」


部屋をノックする音がした。


「コンコン」


「はい」


ドアを開けると、綾人と小夜が立っていた。


「朔君。一緒にご飯食べない?」


「いいよ。もうそんな時間か」


「そうだよ。一向に食堂来ないから。小夜と一緒に来たんだ」


「ごめん。今から行く」


3人で一緒に食堂に行った。


「今日、黒刃先生が研究員に頼んで腕輪を改良してもらったんだ」


「そうなんだ。どんなのか見せてくれない?」


「私も見てみたい」


「いいよ」


久遠は綾人と小夜に呪剣制御腕輪《カース・レギュレーター・ゼロ》を見せた。


「前のやつと全然違う」


「うん」


「改良したけど何が変わったんだ」


「今日、1日ラストメモリアを使ったんだ。そしたら代償を受けなかった」


「そうなんだ。使い過ぎたら記憶奪われるんだよな」


「だけど、俺は覚悟を決めないといけない。ラストメモリアから逃げていたら、何も変わらない」


「朔も覚悟を決めたんだな」


「うん」


「無理だったら私達が朔君を守るから」


「ありがとう」


「うん」


「おう」


3人はご飯を食べて就寝まで話をした。

久遠は部屋に戻った。


「汗もかいてるしお風呂も入らないと」


お風呂に入って、1日の汗を流した。

そしてお風呂から出て、体が疲れていたのかすぐに眠ってしまった。


少し、早く目が覚めた。


「今、何時だ。まだ、6時だ。少し散歩するか」


散歩に出て、学園の外を歩いた。辺りは静かだった。

学園の外には出ていいが、始まるまでには戻らないといけない。


「すみません。ここに行きたいのですがどこに行けばいいですか?」


男の人が久遠に聞いてきた。


「ここを真っ直ぐ行けば着きますよ」


「そうですか。ありがとう──久遠朔君」


その声に、反射的に振り向いた。

──だが、そこには誰もいない。


「プルルル」


「ピッ」


「ボス、ターゲットに接触しました。本当にこの学園にいました」


「わかった。引き続きよろしく頼む」


「わかりました」


「ピッ」


「"あれ"を奪えば──この世界は終わる」


久遠は、学園に戻った。ちょうど、朝食が始まっていた。


「朔、おはよう」


「おはよう」


「今日さぁ、早く目が覚めてさ。学園の外出たんだけど」


「そうなんだ」


「うん。で、人に道聞かれたんだ。それも朝、早くに」


「それ大丈夫なのか?」


「多分。教えて学園に戻ろうとしたら、俺を呼んだ人がいたような気がしたんだ。後ろを振り向いたら誰もいなかった」


「学園の外で、お前の名前知ってる奴なんていないだろ」


「……うん。そうなんだけど」


「それ、なんか怖くないか?」


「うん。いちおう、黒刃先生に聞いてみるけど。授業が終わったら、黒刃先生と訓練があるからその時に言ってみようかと」


「それがいいな。朔気をつけろよ」


「わかった。ありがとう」


朝食が終わって一旦部屋に戻ってカバンをとりにいった。

綾人と学園まで行く。前には小夜が友達と話していた。


「小夜ちゃん篠宮君と久遠君と仲いいね」


「うん。悪い人達じゃないしね」


「でも、久遠君怖くない?特にあの剣を持ってる時」


「そうかな。私は大丈夫だよ。あの剣ラストメモリアね。朔君はあれで苦しんでるんだよ」


「何で?」


「あの剣は使うと朔君の記憶奪われるんだよ。本人が一番苦しいんだよ」


「そうなの。知らなかった。私は、てっきり久遠君が誰かの記憶を奪って戦ってるんだと思った。試合しか使ってる所しか見てないから」


「朔君は少し前はラストメモリアを使いたくなかったらしいから。今は覚悟決めたらしいから、凄いなって思った。私も頑張らないと」


「私もそれを聞いてさ、久遠君の事もっと仲良くしたいって思った」


「朔君いい人だから、話したらわかると思うよ」


「ところでいつの間に久遠君の事、朔君呼びなの?詳しく教えなさい」


「教えない」


「教えなさいよ」


久遠と綾人は、その会話を聞いてしまった。


「小夜、お前の事話してたな」


「う……うん」


「なに照れてんだ?」


「照れてないし」


「嘘つけ」


「綾人、それ以上言うとマジで斬るぞ」


「おー。怖い怖い。やってみな」


「……何だと」


2人は笑いながら学園に行った。

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