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肥ノ国立志伝~戦国制度革命史  作者: 日野龍哉


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第39章 島津、擬態す

この文章は生成AIの力を借りながら、細々と進めています。ご了承ください。

挿絵(By みてみん)

 風が変わる。南。動いていたものが、止まる。そして、退く。

 家久の陣。

「下げる。」

 短い。誰も驚かない。

 紗耶香。

「兵糧ですか。」

 家久。

「そう見せる。」

 間。

「実際は。」

 紗耶香。

「時間。」

 頷く。

 炊煙が減る。竈の数が減る。

 目に見える。分かりやすい。

 大友側。

「減っている。」

 斥候が報告する。

「兵、減少。」

 別の者。

「兵糧不足か。」

 頷く。自然な流れ。疑わない。

「追う。火事場泥棒は叩きのめされることを知ってもらわねばな。」

 決まる。

 家久軍。整然と退く。崩れない。速すぎない。遅すぎない。見せる撤退。

 紗耶香。振り返る。

「乗りました。」

 家久。

「ああ。」

 その時。後尾に残る部隊。数は少ない。

 一人が言う。

「ここだな。」

 頷きが返る。

 紗耶香、気づく。

「……残るのですか。」

 家久。

「残す。」

 間。

「削る。」

 短い。残された者たち。静か。逃げない。陣形を取る。覚悟は決まっていた。

 大友、追いつく。

「いたぞ!」

 数で押す。当然、勝てる相手。

 だが、ぶつかると予想より重い。

 矢が飛ぶ。距離が詰まる。接近戦。

 短く、激しい。

 一人、また一人倒れる。

 だが、倒れる前に斬る。

 退かない。時間を稼ぐ。

 血が増える。

 大友の前列が崩れる。

「……まだやるか!」

 数で押し潰す。

 島津の最後の一人が倒れる。

 静寂。

 誰かが言う。

「……しぶとい。」

 別の声。

「ここまでしたということは。」

 頷く。

「このまま行けば勝てる。」

 確信が生まれる。

 そして。

「ここまで来て、引けないしな。」

 沈黙。

 答えは出ている。

 引けない。

 血を流した。位置も取った。戻れば無駄になる。

「追う。」

 判断が強くなる。


 家久。報を受ける。

「全滅。」

 短く。

 紗耶香、一瞬だけ目を閉じる。

「時間は。」

 家久。

「できた。」

 それだけ。


 別方向、義弘の陣。

「撤収。」

 速く、静か。

 そして、残す。

 木、土、縄、人。

 消えないもの。

 歳久。地面を見る。

「ここだ。」

 杭が打たれ、溝が掘られ、土が盛られる。

 止まらない。戦うためではない。作るために。

 時間は短い。だが足りる。命を懸けて稼いだ。


 紗耶香側。さらに退く。さらに引き込む。

「ここまで。」

 家久。

「まだだ。」

 大友家、前進。速い。数がある。止まらない。

「捉えた。」

 誰かが言う。確信している、勝てると。


 数日。

 地形が変わる。

 義弘の前。

 平野、広い。大友家が望んだはずの場所。

 だが、これは。

 土が盛られている。区切られている。

 柵に溝。高低差。

 即席だが甘くない。

 大友側。止まる。

「……何だこれは。」

 前に出れば戦えるはずだが、その前に越えるものがある。

 義弘は動かない。

「来る。」

 それだけ。

 紗耶香、合流。

「整いました。」

 義弘。

 頷く。

 家久。

「追わせた。」

 短く。誘導。

 準備。位置。揃う。

 大友家先陣が前に出る。

 止まれない。

 勝てると思っている。引けないところまで来ている。

 だが、戦場が違う。平野のはずだった。

 だが、平野ではない。盛られ削られた平野。

 戦う前に形が決まる。

 そしてようやく、気づく。


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