最前線エリアボス1
「ねぇ! あれ、エリアボスじゃない!?」
モー二が指をさす方を見ると、仁王立ちしている大きな鬼がいた。
「あれは……オーガか!」
ガントが焦っていると
「そんなに焦るほどまずいのか?」
「オーガって言ったら、怪力なのに動きも早くて強いったらないんだよ!」
ガントが力説すると
「まぁでも、皆でかかればどうにかなるでしょ」
「そうよ! 何弱気になってんのよ!?」
フーマとモー二が強気な発言をする。
「私達は。負けない。」
触発されてイブも強気だ。
「なんだよなんだよ! 俺だけ弱気みたいな感じになってるじゃん! 俺だってやってやるぜ!」
気合を入れ前に進むガント。
「俺達、四高一門は勝つ!!」
「行くぞ!!」
「おう!」
「えぇ!」
「勝つ。」
駆け出すガントとフーマ。
「イブは距離をとって援護な。モー二はいつも通り回復に専念してくれ」
「「了解!」」
フーマが指示を出す。
ガントが敵の目の前まで迫っていた。
「挑発!! からの、スラッシュ!!」
斬撃を放つ。
ガギィィィィン
オーガは自身の持つ棍棒で剣を弾き、振り下ろしてくる。
ガァァァァンッ
「ぐわぁぁ……重てぇ」
盾で受け止めるが膝を着く。
「ガント! 身体強化! 身体加速! はぁぁぁ!!」
オーガの懐に飛び込み、上段蹴りを放つ。
バキッ
『ガァァァ』
ドゴォォ!
棍棒を持ってない方の手の裏拳で殴り飛ばされる。
「ぐぁぁぁ」
辛うじて両腕をクロスしてガードしたが、ダメージが大きい。
「ハイヒール!」
「モー二、サンキュー!」
「しっかりしなさい! あんたがダメージ与える役目なんだからね!」
「おう!」
モー二に激励され、果敢に攻めるフーマ。
ガントが何とかオーガを抑えているところに再びフーマが攻める。
「風斬」
手刀に風を纏わせ
武器を持つ腕を切りつける。
「セリャャ!」
ズパァァァン
腕が少し切れたが、致命傷にはならない。光の粒子になっていかない、それだけすごい筋肉で止血されているようだ。
「まだまだ! 風衝!」
拳に風を圧縮する
「フッ!」
キレイな中段突きが決まる。
ドパァァァァァァン!!
衝撃がオーガの腹部を貫く。
『ガァァ』
左手で腹部を抑えながらも、右手で棍棒を振り回してくる。
ザッ
素早く下がるフーマ
ブゥゥゥゥン
目の前を棍棒が掠める。
『ガァァ! ガァァァァ!』
怒りながら振り回してくる
ドガァァァァン
地面を棍棒が打ち付け、破片が飛んできて地味にダメージを受けてしまう。
「エリアヒール!」
ガントとフーマの両方が光に包まれる。
戦いはまだ、始まったばかりだ。




