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2024年1月、地球の日本にて

 ここからが本当のあとがきです。

 みなさま、ここまで読んでくださってありがとうございます。

 無名の素人が書いた二十四万字の小説を読むのは、大変だったと思います。お疲れさまでした。


 ここから先は、言い訳オンパレードです。

 この小説、元々クリスマス向けの短編でした。最後の日本人のクリスマスって何だろう? と軽い思いつきで三千字ほど書いたらクリスマスが終わってしまいました。発表時期を逃しマゴマゴしていたところ、脳内で長編になりました。

 軽い思いつきで始めた小説、未来が舞台だからSFとしました。

 SFなんて好き勝手に妄想重ねりゃいいじゃん、と、SFファン・読書家から袋叩きにされる態度で書き始めましたが……経験・知識・センス・筆力……何もない私には、力量を超えた題材でした。


 SF要素は本当に薄いです。カテゴリーエラーと言われても仕方ないレベルです。設定ゆるゆるで矛盾だらけです。

 中断しようか非公開にしようかとも思いました。が、この小説は完成品じゃない! ドラフトだ、叩き台だ、小説を読んだ方が「私の方がマシな小説書ける!」と発奮してくれたら、こんな素晴らしいことはない! と、実に後ろ向きな動機でがんばりました。


 ここから先は、ネタバレに触れます。

 私もつい、本文の前にあとがきをチラ見する人間ですが、ここまで興味を持った方(いるのか?)、まだ最後まで読んでいない方は、本編にお戻りください。












1.まえがきと23世紀前のあとがき


 苦肉の策がバレバレですね。日本語全滅寸前世界を日本語で記述する矛盾。しかも、私は日本語以外の言語、まったくできません(日本語もダメか)。

 せめて海外翻訳風小説のノリで書ければよかったのですが、それも挫折しました。

 なのでごまかし策の「まえがき」を置いて、開き直って、普通の日本語の小説として書きました。


 プロトタイプの短編では、ひみこの一人称で書きました。が、世界から隔絶された十三歳の少女の視点で文明社会を記述する力が、私にはないため、三人称に移行します。

 一人称だと本人が知らないことは書けませんが、三人称はヒロイン以外の視点や心情も思うままに書けます。

 と、好き勝手に書いたら、袋小路に追い込まれました。

 一人称なら、自分の気持ちをそのまま書けばいいので、書く内容に迷いはありません。

 が、三人称は自由な分、物語をどういう視点で書けばいいのか、わからなくなったのです。


 なので、ジャーナリスト志望の学生が書いたことにしました。

 私は心置きなく執筆に戻ったのですが、逆にこの設定をしたことで、トップシークレットな話が何でオープンになってるんだ? と疑問が湧き、ようやくこの世界ができたわけです。


 この方法は、私みたいな万年初心者が三人称小説を書くのに、便利ですね。神々の戦いや宇宙の滅亡といったスケールの物語だと厳しそうですが、人間スケールの物語なら充分使えるので、今後も私は、三人称小説を書く時、この方法を使うつもりです。



2.作中の矛盾


 執筆途中で気がついたけど、放置した問題をあげておきます。


(1)鈴木家はなぜ関東語?


 鈴木夫妻の故郷は卑弥呼の墓の近所。そして卑弥呼の墓は天皇陵を発掘して見つかった。つまり奈良とか大阪あたりが有力。どちらにしても、ここでは卑弥呼の都は近畿説をベースにしています。

 なのに鈴木家のことばは関東語です。

 それは、彼らが関東語のドラマを見て育ったからです。もしくは、彼らの親は関東出身だったのでしょう。作者が関東生まれの関東育ちで、関西語が書けないからではありません。なお、多摩川は地元です。


(2)月の日食描写


 月の日食では、地球の周囲は赤くなり街灯りが見える、と言われています。当初、この通りに書いたのですが、月周回衛星「かぐや」の撮影した写真では、地球の周囲は青白く光っています。なので描写を変えました。

 あと、地球の街灯りが月から見えるのか、ちょっと私にはわかりません。少なくとも、月から撮影した写真には映っていないようです。国際宇宙ステーションからだとはっきり見えますが、距離が全然違うのでどうなんでしょう?

 間違いが判明したら、直します。


(3)エジプトの皆既日食


 この小説は、旧来の日本人が百五十年後にはたった三人というリアリティの欠片もない設定のSFです。しかし、小説内の月食と日食は、In-The-Sky.org というサイトを参考にして、実際の天体現象に合わせました。

 細かいところですが、二章25「日食と月食」のひみこの回想に、子供の時両親に叩き起こされて皆既月食を見たとありますが、これも実際に東京で見られる月食です。ストーリーの都合上、この時点では正確な日付は載せていませんが、モデルはあります。


 四章74「大蛇アペプと太陽神ラー」にある通り、アレックスはエジプトで皆既日食を観望します。実際の皆既日食をモデルにしてます。

 当初、ピラミッドのあるギザで日食としたかったのですが、作品の年代では、ギザで皆既日食は見られません。私は「ギルガ」という街のことは知らなかったのですが、エジプト内で皆既日食が見られる場所ということで、アレックスのラストシーンにさせていただきました。


 と、ここまでは良かったのですが、この作品を書き上げて大分経ち、参考にしたサイトで確認したら、なんと金環皆既日食が起きることがわかったのです。同じ日食なのに、金環食となる場所と皆既日食となる場所が存在する日食です。英語では、Hybrid solar eclipse と呼びます。ハイブリッド日食ってかっこいいですね。

 なお金環皆既日食の場合、ピンポイントで金環食と皆既日食を両方見られる地点があります。

 また、エジプトの皆既日食の時間が短いことがわかりました。四十秒程度でしょうか。小説の記述では三百文字ほどあります。


 気になる個所ですが、アレックスのラストシーンは、エジプトの皆既日食としたいので、そのままにしてあります。



(4)パレオロゴ家の宗教


 アレックスの父は、ビザンツ帝国の末裔パレオロゴ家です。

 一方、アレックスの通う教会は、小説で明言はしていませんが(キリスト教とも書いていません)、カトリックと言わんばかりの描写をしています。

 が、世界史ダメダメ作者は、連載後半で気がつきました。ビザンツ帝国は、カトリックではなくて東方正教会です。世界史の基本中の基本なのに、ど忘れしていました。

 ビザンツ最後の皇帝の直系は残っていませんが、傍系は亡命し残っているようで、イタリア貴族のパレオロゴさんもいらっしゃいます。その方がカトリックか東方正教会なのかは、私のリサーチ力ではわかりませんでした。

 ただ、貴族かどうかはわかりませんが、カトリックのパレオロゴさんはいらっしゃるようです。ということで、今回はこのままにさせてもらいました。

 どうでもいいネタですが、フィリッポの名は、かのアレクサンドロス大王の父の名、マケドニア王フィリッポスからきています。



3.参考にしようとして参考にできなかった物語


 まともな教育を受けていない少女をおじさまが育てる話というと、ミュージカルの『マイ・フェア・レディ』でしょうか。挿入歌の「踊りあかそう」が有名ですね。

 ざっくり言うと、こんな話です。

 下町娘のイライザに、言語学の教授ヒギンズが、スパルタ教育をほどこし、彼女を完璧なレディに変身させます。が、イライザは自分を一人の人間として扱ってくれないヒギンズに耐え切れず、出ていきます。結局、イライザはヒギンズの元に戻ってハッピーエンドです。


『マイ・フェア・レディ』の原作は、バーナード・ショウの戯曲『ピグマリオン』です。イライザをヒギンズが教育する、という基本のストーリーはミュージカルと同じですが、結末が正反対です。

 イライザはヒギンズの元を去り、戻りません。ミュージカルでは当て馬だった頼りないお坊ちゃまフレディを選びます。

 しかも彼女は、フレディに生活力がないから自分が働く、と宣言するのです!

『ピグマリオン』は、約百年前のイギリスで発表されました。この時代に男性作家が、ここまで自立した女性を描いたのです。嬉しくなりますね。


 この小説は、短編が長編化したものです。ですが、ひみこはアレックスから教育を受けるが、彼との結婚式から一人で逃げ出す、という基本のストーリーは、最初から決まっていました。

『ピグマリオン』の結末は、読む前から知っていました。小説を書く前に、似たようなストーリー展開の戯曲を読んで参考にしようと思ったのですが……レベルが違い過ぎて、参考になりませんでした。


 ということで当初、アレックスはヒギンズのイメージでしたが、書いていくうちに、話が『マイ・フェア・レディ』から『オペラ座の怪人』に寄ってしまいました。

 アレックスは、オペラ座のファントムほど悪いことはしていませんが、イケメン度やカリスマ度はファントムに負けています。

 さて、オペラ座のファントムは醜いという設定です。なのに……なんでファントムって、イケメンオーラに溢れているんでしょう? 実際に演じる役者さんがイケメンだから、仮面や醜いメークごときではイケメンオーラが隠せないのかな?

 アレックスについては、引き続き次の項目で語ります。語らせてください。



4.アレックスという人物について


 私はハーレクインの漫画が大好きです。ハーレクインのヒーローといえば、イケメン・金持ち・高身長。かつラテン系・黒髪・青い目となれば完璧です。

 またアレックスの名は、私の大好きなハーレクイン漫画、ミシェル・リード原作、小林博美『花嫁の値段』のヒーローからきています。

 ですが……なぜかこんな人物になってしまいました。最後まで読んだ方、さぞご立腹でしょう。


 貧しい少女と富豪の年上男性が、ホテルのスイートルームで一緒に暮らす、となったら、期待されるのはこの二人のイチャコラでしょう。他人が書いた小説なら、私もそう思います。なのに、期待外れの展開にしてしまいました。

 彼の正体?がわかった上でもう一度読むと(そんな奇特な方はいないと思いますが)気持ち悪いだけですね。


 連載中は、一日でも早く彼の姿を明かしたくて、あせりました。

 みんな、ひみことアレックスのラブラブ展開を期待するよね? でも全然そんな話じゃないの! フラグ立てまくってるから、いまさら話、修正できないの! 結婚式の新郎はアレックスだけど、ひみこはね、ひみこはねー! うわーん、ごめんなさい!……罪悪感でいっぱいでした。


 アレックスはどうしようもない人間です。しかもどこかの魔王様みたいに威厳と信念がある美しい悪ではなく、小物感満載の悪。

 でもこういうキャラ、書くの楽しいですね。楽しさを優先しすぎて、いつのまにか作者にも理解できない謎人物となりました。彼のラストは何度も書き直し、完成したのは更新前夜。最後に仕上げたのは、本当のラストではなくこの話です。

 彼のラストも読者の方は納得できないかと思いますが、どーしても作者は彼を不幸にすることができませんでした。

 主役のひみこではなく、相手役というより敵役のことばかり語ってすみません。



5.「小説家になろう」での掲載


 この小説は、他の投稿サイト、アルファポリスやエブリスタに載せていたものです。

 小説家になろうに転載するにあたって、変更したところはございません。

 ただ、小説家になろうには、前書きと後書きがあります。

 当初、作者である私として書いていましたが、うっかりしてました。この物語は、鈴木ひみこのファンであるジャーナリスト志望の学生が書いた、ひみこのドキュメンタリーです。

 せっかくなので、小説家になろうにある機能を使わせていただこうと思い、ジャーナリストに書いてもらいました。



 最後にお願いです。

 この小説を楽しんでくださった方は、一言でいいので感想を残してくれると嬉しいです。ポイントもお願いします。

 もちろん、この話はどうなの? と疑問を感じた方も、お知らせください。ただチキンハートなので、なるべく穏やかな言い方だとありがたいです。


 ここまでお付き合いくださり、本当にありがとうございました。

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