第12話
本日4作目です。よろしくお願いします。
モンスターを倒しながら、森の方向に向かっていたらブラッディーベアに出会った。
赤いベアという話通りの外見だ。
しかし、テオが様子を見ているという話だったが、出会ってしまったのなら仕方ない。
倒そう。
side ?級冒険者テオ
「しまった。逃がしたか。」
俺はブラッディーベアを取り逃がし、森の中を移動しながら探していた。
ブラッディーベアは休眠時期では手が出せない。
次回のブラッディーベアの活動時期に討伐を計画されていて、俺はギルド本部からこの辺境都市に派遣されていた。
本来であれば、ブラッディーベアの調査及び活動開始の兆候が見られた場合、ギルド本部への連絡及び到着までの時間稼ぎが私の役目だ。
そして、こちらでのブラッディーベア討伐隊の隊長となる予定だった。
だが、今回の活動は早すぎた。
休眠期間は最短で3年とされていた。
だから、ギルド本部は1年前から、つまり今年から準備を始めてだした。
今、私がいたのも、こちらの気候や周辺の調査のために来ていたためだ。
徐々に人をこちらに回し、ブラッディーベア討伐を確実にすることだった。
まさか、この時期にブラッディーベアが目覚めるとは、対応が完全に後手に回ってしまった。
それに、私が森に入ったところ、もうすでにブラッディーベアが周囲のモンスターを捕食し始めていた。
ブラッディーベアの生態で分かっていることは休眠期間について、活動期間について、そして捕食期間についての3つの期間が分かれているということだ。
捕食期間は周囲のモンスターを捕食する期間、この期間の長さによって活動期間の長さが決まる。
捕食期間は私が見つけたのが、どのくらいの時期か、分からないため活動期間も不明だ。
都市の人間を避難させてもいつまで避難させてもいいかわからない。
分からないことだらけで、失敗だらけだ。
これで、S級冒険者とか情けない。
side out
今、ブラッディーベアが前にいる。
周囲にモンスターはいない。俺にはそれを追うことはできない。
目の前にいる真っ赤な全身から強力な殺気が噴き出す存在から目を離せない。
俺は、目の前に全力で駆けた。
拳でブラッディーベアの胸を捉えた。だが、俺は気付くと飛ばされていた。
どうやら腕で薙ぎ払われたようだ。見えなかった。
俺は立ち上がり、もう一度ブラッディーベアに突撃し、攻撃を仕掛けた。
同じ位置にもう一度攻撃した。
さっきより、効いたようだ。
だけど、また弾き飛ばされた。
今度は立ち上がれない。少し痛い。
side C級冒険者ロイ
「ロイ、逃げよう。こいつはヤバい。」
「そうだよ、ロイ。こんなの倒せっこない。」
「ああ、全力で逃げれば、今ならまだ。」
アラン、イザーク、ウィルが口々に言ってくる。
分かっている。俺もお前たちと同じだ。こんなの俺達では勝てっこない。
何時か見た、ドラゴン。あの時、恐怖し、隠れ、命がけで逃げた。
今回もまた、命がけで逃げればもしかしたら、助かるかもしれない。
よし、全員で逃げよう。
俺はキッドに逃げるように伝えようとすると、
「フッ!」
キッドがブラッディーベアに攻撃を仕掛けた。
キッド何やってるんだ!ここは逃げるべきだ!
グラァァァァァァァァァァ
キッドがブラッディーベアに弾き飛ばされた。
キッドはすぐに立ち上がり、またブラッディーベアに攻撃を仕掛けた。
今度の攻撃でブラッディーベアはよろめいていた。
ブラッディーベアに人間が殴って、よろめかせる。
俺はキッドならもしかして、と思ってしまった。でも、
グラァァァァァァァァァァ
ブラッディーベアの先程よりも強力な薙ぎ払いで、キッドは俺の後ろまで飛ばされ、今度は立てなかった。
「キッド!!」
俺はキッドに駆け寄って、体の具合を見た。
酷い、腕と肋骨が折れている。
このままではまずい。
だが、目の前にはブラッディーベアがいる。
キッドは大きく、担いで逃げることはできない。
「ロイ!」
アランが俺の方に走ってくる。キッドを置いて逃げる算段でもするつもりか。
「ロイ!これをキッドに!」
「アランこれは?」
「薬草を抽出した特殊な回復薬だ。これとお前の治療魔法で強化すれば、キッドが回復できる。」
「アラン、いいのか。」
「ここまで、戦ってきたキッドを見捨ててまで、生きたい人生でもない。」
アラン、ありがとう。
そうだ、キッドの体を急いで直さないと。
でも、他の二人は、
「アラン早く戻ってこい。ウィルと二人じゃ、命がいくつあっても足りない。」
「ロイ、キッドを早く。アラン、お前も来いよ。俺達3人で気を引くよ。」
イザーク、ウィル。
待っていろ。すぐに行く!
side out
side アラン
「イザーク、炎魔法で攻撃する。それまで、引き付けて。」
「わかってるよ、ウィル。俺の盾捌きを見せてやる。」
イザークが前に出て、ブラッディーベアを引き付けた。
グラァァァァァァァァァァ
カーン!
「おっと。なんて力だ。そんなに何回も受けれないぞ。」
「イザーク!離れて。いけ!炎よ!」
ウィルの炎がブラッディーベアに直撃した。
しかし、ブラッディーベアは何ともない。
「クソ。マジで何ともないのかよ。」
「キッドの2回目の攻撃でよろめいたけど、僕の炎では何ともなさそうだ。炎には耐性があるのかな。」
俺は弓を放ちながら二人に合流した。
「遅くなった。二人とも。」
「アラン。キッドの方はどうだ?」
イザークはキッドの容態を俺に聞いてきた。
「ロイが付いている。それに特製の回復薬を渡してきた。高かったんだ。あれでだめなら俺はマジで怒る。」
「はは。ケチなアランがそんなもの、タダで渡すなんてね。」
ウィルが俺をケチ呼ばわりしながら、魔法を使う体制にはいる。
「タダではない。ここまで来るのに体力以外何も消耗していない。俺は弓兵だ。矢は消耗品だ。そんな俺がここまで1本も矢を使わなかった。だから、あれくらい安いもんだ。」
「はは。そういうことにしとくぜ。」
イザークは俺の回答に笑いながら、盾を構える。
いくぞ!
side out
side ロイ
アラン、イザーク、ウィル、待っていろ。
キッドを治療し、すぐに行く。
俺はキッドの口に回復薬を流し込みながら、肋骨の治療を始めた。
腕の方も気になるが、肋骨の治療から先にしないと死んでしまうかもしれない。
俺は急ぎながらも丁寧にキッドの肋骨を治療した。
キッドの肋骨がみるみる再生していく。普段の俺の治療魔法ではこんなに早く治らない。
アランがくれた回復薬が効いている。
俺は肋骨の回復を見届け、腕の骨折を確認した。
俺は驚いた。なんとキッドの腕は先程確認したときよりも状況が改善していた。
アランの奴、すごいものもっていたな。普段ケチなのに。
俺はアランのことを考えながら、キッドの腕に治療魔法をかけ始めると、キッドが目を覚ました。
side out
ありがとうございました。




