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詩集「キマグレタン」  作者: 維酉
空蝉、きみと知らずに
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33/35

As

赤い列車を待ってる

いつも

線路の上を走ってる

赤い列車


日に焼けたって

まだ白い花でしよう

ただぽつんと

咲いてるだけの


きみが笑うにつれて

あたしも笑けてくるんだよ

白の花が

風に吹かれて

震えてるみたいだ

うん

まぁ

そうだよ

まだ

怯えているのですよ


寒いんだよって

うそついた

いまは夏だぜ

そう笑われた

ねぇ

できることならね

この

瞬間を

熱と一緒に凍らせてほしい

永遠に変えてほしい

もう

微熱のままでいいから


ホームに

赤い列車が入ってくる

きみは列車に乗る

あたしも列車に乗る

それだけの夏なのですよ

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