息子
異世界に来てから何度目かの朝を迎えた。
同じベッドで熟睡している嫁の寝顔を鑑賞しつつ、己の分身を確認する。
(なんで俺の息子はフィリスを見て元気になってくれないんだろうか?保護対象としか認識してない?いやバカな!こんな可愛い幼な妻に手を出さない男は男じゃないだろ!)
などと激を送るもこれと言った反応は一切なし。
寝ていることをいいことに色んな角度から視姦するもピクリとも来ない。
最終手段にスケスケのネグリジェに早着替えさせてみるも音沙汰なしだ。
(なんだこれ?少なくともコッチに来る前は正常だったはず、だったらヤツに身体を造られた時に何かされたか?いやでもヤツの言葉を全面的に信じるのは癪だが信じたとして小作り推奨だったはず。だったらなんで起立しないんだ?!)
一人悶々と考えながら着せ替え人形遊び・十八禁版で遊んでいると嫁が起きてしまった。今の服装は定番の裸エプロンで靴下は履かせたままだ。
「あ、だんなしゃま、おはようございましゅ。今日はにゃんだかすーすーしまにぇ」
寝起きがあまりよろしくないフィリスだがそこもまた良しだ。危険が迫ってるとかじゃないし問題ないだろう。ただし身内からの悪戯は除くが。
「おはようフィリス、少し早く起きたから遊んでたんだよ」
寝ぼけまなこの嫁さんが右手で目元をこすりながら自ら覚醒を促している。がその手が止まり、直後耳元が真っ赤になるのに時間はかからなかった。
「だんなさま!!!朝からナニをしてるんですか!!!」
堪らず大声を出し、毛布を引ったくり蹲ってわなわなと震えている。
「フィリスに似合う夜の衣装は何がイイかなと思って色々と着せ替えしてたんだよ、どれも似合ってるよ!」
「せめて私に聞いてからやってください!!!」
「ホント朝も早よから仲が良いわね」
宿屋の女将ことハレナが開口一番に言ったのがそれだった。
朝食は果物やサンドイッチと軽いものを前日に頼んでおいた。
「女将さん聞いてくださいよ!旦那様ったら酷いんですよ!」
「はいはい惚気は間に合ってるからさっさと食べちゃいなさい」
「聞いてくださいよぉ!」
「ニッグさんはもう出たんですか?」
「あの人なら昨日言ってた魔物の死体の見張りに行ったよ。一応珍しいモノには変わりないらしいし、盗まれたり動物に食われないように交代で見張りを立ててたらしいよ」
「盗むヤツなんているんですかね?」
「さあね、そんな物好き私は聞いたことないよ。死体を欲しがるなんて頭がイカれてるかどうかしてるんだろうさ」
そう言って空の皿を持って洗い場に戻ってしまったハレナ。
「ねぇフィリス、死霊魔術師って聞いたことない?それか霊媒師でもイイんだけど」
尋ねてみると顔色は真っ青になっている嫁さん。赤かったり青くなったりと見てて本当に飽きない嫁さんなのは確かだね。その原因は間違いなく俺なんだけどもさ。
「旦那様一旦お部屋に戻りましょう話はそれからです!」
そういうやさっさと一人で部屋に戻ってしまった。
何かしら知っているのは確かなようだが、やっぱり禁忌指定とかされてるモノなのかね死霊術と言うモノは。




