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名も無き世界 VRMMO編  作者: 有加田 慧条
現実、又は始まりを告げる創世
15/26

移動2

『ワルキュレー』は、βのときは相当強く、五指に入るであろう実力者でした。

ヒルドがヒーラーでしたが、正式版ではアタッカーになってます。

よし。俺たちはさっさと【ウォーウルフ】を片付けるとしよう。俺はウルフの方を向いて、疑問を持った。


「あれ?狼増えてないか?」

「今直君が言ったよね!増えるんだよ!!」


フィーネからの突込みを受けつつ、四体になったウルフを相手に魔法で攻撃を仕掛ける。


「まずは、『サンダーソード』!」


MP消費を抑えるために詠唱で発動した『サンダーソード』を【ウォーウルフ】二体にあたるように放つ。

さらにこっちに向かって走ってきている狼二体も『ランスラスト』でまとめて吹き飛ばす。

その間にフィーネが氷結系の魔法を唱え終わり、最後尾のウルフを固定する。

俺は、そのまま一気に倒そうと広範囲魔法『サンダーショット』を目の前に出現した魔法陣から打ち込む。

どうやら今の魔法で一体倒せたようだが、他の狼が遠吠えらしき行動をしようとしている。


「止めて!仲間を呼んでる!」


そのセリフが耳に届いた瞬間にはもう俺は左端にいた狼の喉を切り、そのままミョルニルにすべてのMPを流し込んでいた。

ミョルニルは、流し込んだMPの量によって変えられる体積や形が決まる。

いまはMPが七割以上は残っていたので、一気に三メートル半ほどになったミョルニルを、フィーネの魔法を食らったやつも含めた二体に叩き込む。

どうやらそれだけで狼二体は倒れたらしい。そして後ろを振り向きながらミョルニルを盾形に変化させる。

気配スキルで感じたとおり、喉を切られた狼が俺に飛び掛っていた。

狼はミョルニルの盾で攻撃を弾かれた後、フィーネの『アイスランス』を喰らって消えた。


「案外弱いんだな。」

「それより、その武器は何?」

「あー。後でいいか?あいつらの援護しないと」


そう言ってから直たちのほうを見てみると、結構危ないように見える。

全員のHPはグリーンだが、直のHPは六割くらいになっている。

走りながら見ていると、直が直径一メートルはありそうな腕の一撃を盾越しに食らってHPが一気に三割になった。

かなりやばいんじゃないか?


ちなみに、この世界では死んでも最後に寄った町の神殿で蘇るが、仲間のプレイヤーが、『蘇生』系のスキルを三分以内に使うと、その場で復活できる。

しかし、フィーネの蘇生魔法では全員を蘇生しきれない。


「フィーネは直にヒール!俺は特攻する!!」

「分かったよ!」


一気に接近し、MP消費を抑えるために詠唱で発動した、『サンダーソード』二つを熊に叩き込み、さらに目の前にイメージ魔法で出した『スパークフラッシュ』を熊の目に前に出して光らせる。スタングレネードのような効果を持っている魔法を食らった熊はふらふらとよろめき、腕を振り回し始めた。


「イメージ魔法で一斉攻撃ー!!」

ミストの号令を聞いて、みんなが色とりどりのイメージ魔法を打ち込む。

俺もイメージ魔法で『サンダーソード』を、今度は三つ並べて打ち込む。


ここで、今までやってみたかったことをやってみる。

指先に魔力を集めて、『サンダーソード』の簡単な魔方陣を空中に書いてみた。

すると、そこからも魔法が発動して一本の『サンダーソード』が打ち込まれる。


「MPはあまり減ってないな。その分空中に書いてると時間がかかるか」


一気にHPが削られた【ブラッティーベアー】が、かなりの威圧を伴った咆哮をする。

どうやら目が見えるようになったらしく、直に強力な攻撃をしているがヒーラーの付いた直はそう簡単には倒れない。

その隙に接近して、後ろ側から熊の背中に『ランスラスト』を叩き込む。

そのまま四メートルほど進み、熊が前のめりになって倒れた。


この世界では一度倒したことのあるモンスター以外はボスなどを除いてはHPの表示はされない。


なので熊の残りのHPが分からない俺は、バックステップで下がりみんなに聞く。


「熊のHPの残りは!?」

「残り一割きってる!総攻撃いくよ!!」

「私が指揮取ってるのにー」


ミルシェの号令でまたもや魔法スキルが放たれる。ミストがいじけてる気がするが問題ない。


「もう一度ー!全力攻撃ー!!」


なんだか少し落ち込んでいるミストの号令で、みんなが再び魔法を叩き込む。

それでやっと熊が全身を光に変えて消えていった。


「……【ブラッティーベアー】に出くわすなんて、あんまり運がなかった」

「え?そうなのか?」

「βで出くわしたらまず全滅でしたからね。確かソロで討伐に成功したのは『剣豪』が一回だけです。たぶん、β最強のモンスターでした。私たちでも一回倒せただけです」

「マジか。」

「あ、エデンの剣が変化してたの、なんで?」

「はいはい。わかったよ」


フィーネに促されて、俺がミョルニルを手に入れたことから『雷剣』についてまですべてを話す。


「―――というわけなんだ」

「相変わらずやることが人間離れしてるな」


直だけが反応を返してくれたが、他のみんなは硬直している。

 

 「まあ、Lv1クエストだったしなぁ」

 

 その後数分俺は更なる質問攻めに会った。


今考えたら投稿の周期、二日か三日かかるのが、一日から三日になっただけだった……。

テスト終わってもあんまり変わらないですな。

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