48・義経の如く舞え
八日連続投稿♪ しかしそろそろ疲れてきた…僕は夜中に書くので、就寝も遅くなってしまうんや…。
「……」
ユリアンは距離をとって零華を警戒する。
自分の策を読み取った先程の洞察力、そしてそれを見抜いた際に浮かべた冷笑に、ユリアンは恐怖に近い感情を感じた。
ユリアンが見た所、零華は絶世の美少女とも言える少女であり、とても自分と戦える様子は感じられなかった。
『…いや…姫様が居たな…姫様も美しいが、姫様は伝説の戦乙女と言われた、先代の総隊長に近い強さがある…そういえば彼女は、姫さまにも勝るとも劣らない美しさを備えているな…』
警戒しながらもユリアンは、零華の見た目に対して、そう評価する…尤も性別を間違えているが…。
「次は此方から、攻めさせてもらいます!」
そう叫ぶと零華は、剣を下に構えながら突っ込んで来た。
『下段攻撃か!?』
攻撃が当たる直前、ユリアンは剣を下に下げてガードを試みる。
ガキィン!
金属音を立てて、ユリアンの剣は零華の剣をガードする事に成功する。
「よし…これで…」
「残念♪」
「!?」
その瞬間、零華はガードされた剣を手放し、軽くジャンプをした。そして…
ヒュン! ドカァ!
ユリアンに対して右側から回し蹴りを、零華は叩き込んだのだった。零華の足はユリアンの右の二の腕に命中し、ユリアンは衝撃と痛みで剣を落とした。
「くっ…」
しかし瞬時に剣を拾い、下から上へと切り上げる様に剣を振るうが、零華は素早く剣を拾い、バックステップで後ろへと下がった。
「…少し見くびっていた様だな…此処からは本気で行かせてもらうぞ!」
零華を幼い少女と見くびっていたユリアンは、多少手を抜いて戦っていたが、最初の身きりと今の剣を囮にした蹴りによる攻撃に、本気を出す決意をした。
「……」
零華はそれに何も答えず、ただ剣を構えた。
ダッ!
ユリアンは再び零華へと突っ込んでいくが、その速さは先程とは比べ物にならないくらい速かった。
その速さに、零華は避け切れないと思ったクラスメート達から、悲鳴が上がった。そして零華の目の前に来た瞬間、ユリアンは剣を振り下ろした。
ブンッ!!!
「!?」
ユリアンの剣は空を切った。零華の姿が消えたからだ。
「何処だ!?…!」
ユリアンが剣を肩に担いで、辺りを見回した際、その剣が重くなるのを感じた。
まさかと思い振り返ると…零華は剣の上に乗って、ユリアンの事を見ていた。あの冷笑を浮かべながら…。
※ ※
「えっ…あれって…義経?」
中橋 美海が剣に乗っている零華を見て呟いた。
零華が剣に乗る姿…それは源 義経が武蔵坊弁慶と五条大橋で戦った際に披露した技と酷似していた。
「マジかよ零華…あんな事まで出来るのか?」
一が驚愕の声を漏らした。一方ユリアンが連れて来た兵士達にも、動揺が走っていた。
「何だ…あの小娘…」
「隊長と…互角以上に渡り合っている…」
「何者だ? あの娘…」
戸惑う兵士達に、修兵が叫んだ。
「見たか! あれが俺の親友・広橋 零華だ! 零華は俺達の中で一番強いんだよ!」
そう高らかに宣言する修兵。尚、性別についての間違いの指摘は、あえて行わなかった。
「……」
零華の立ち回りに歓声を上げる修兵とは対照的に、理奈は不安な表情で零華を見ていた。
『零華…何処であんな戦い方を…』
今まで零華と一緒に生きてきた理奈は、零華はある程度喧嘩が出来る事は知っていたが、あれ程の戦闘力は見た事がなかった。
「んっ…」
その時建物のユリアン達が来た方とは別の場所から、ラフな格好をした女性が走って来るのに気付いた。その女性は零華とユリアンの方に向かっている。
「アイツ…私を倒した奴だ…」
憎々し気な口調で麻美が言った。その瞬間、理奈は女性に向かって走り出した。
「理奈!?」
麻美が声をかけるが、理奈は反応する事は無かった。
零華は浮かべている冷笑…それは何なのか…?
次で決着を付けようと思ってるですわぁ。
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