04話 「マッサージ」【挿絵】
挿絵間に合いませんでした...後日塗ります。
医療特化型ガイノイドM2-0589。
ー宇宙空母ヴィズィオネーア 医務室
暫くしてノインに案内され、薫はメディカルルームへとやって来た。
自動扉が横にスライドすると、部屋の中には漆黒のゴシックドレスに身を包んだショートカットの黒髪の美少女が足を組んで椅子に座っていた。
薫と同い年位の見た目のその少女の特筆すべき特徴は何と言ってもその豊満過ぎる胸であった。
「あらぁ?アナタが薫ね?随分と可愛い顔してるじゃなぁい。」
そう言うゴシック姿の少女は黒のストッキングを履いた足を組み換え、薫の方に向き直る。
「ワタシはアナタ専属のメディクで、医療特化型ガイノイドM2-0589-OR4よ。特技は...そうね...”手技”かしら...?」
(OR4って事は...初めての”繁殖対象”だ...。”手技”って何だろ?メデイックって事だからオペとかって事かも...。)
「そう言えばアナタS3-0009に”ニックネーム”ってのを付けた見たいねぇ?ワタシにもその”ニックネーム”とやらを付けさせてあげるわ。」
(何かノインさんとはかなり感じが違うなぁ...そして胸が大きい!リンゴ大は有りそうだ。
しかも、ノインさんとは違い軍服では無く、胸の開いたゴシック調のドレスを着ている。ガイノイドと言っても色々いるんだ...。それにしてもニックネームか...変なのを付けると怒られそうな感じだな...。)
「コハクってのはどう...かな?」
「コハク?
......あらぁ?”地球”の宝石なのね。うん、いいわねぇ。気に入ったわ!」
データベース”地球”で検索し、琥珀が宝石だと分かるとコハクは満足そうに頷いた。
コハクは気に入った様で、薫もホッと胸を撫で下ろす。
「じゃあ取り敢えずそこのベッドで服を脱いで仰向けになって頂戴。」
そう言ってコハクは後ろの大きいベッドを指した。
「えっ!?ふ、服を脱いでって、は、裸で!?」
(そ、そんなまだ心の準備がっ...!)
「うふふ...。生体スキャンをするだけだから下着は着けてていいわよ。それとも別のナニかだと思った?」
コハクは悪戯っぽく笑いながら薫に問いかける。
「あ!い、いや何でも無いよ...!」
薫は顔を真っ赤にしながらベッドに向かう。
薫が下着姿になりベッドで仰向けになると、コハクは薫の身体に手をかざす。
医療特化型ガイノイドであるコハクは手をかざすだけで、肉体内部のスキャンと生体のバイタル情報等を元に肉体の異常有無を確認出来るのだった。
「終わったわ。特に異常なしよ。それにしても身体はやっぱり男なのね...。」
コハクは薫の胸板を見ながら、少し顔を赤らめて呟いた。
「もう終わったんだ。流石技術が進んでるなぁ。」
「ふっ、当然よ!何と言ってもワタシは第二世代フレームの医療特化型なのよ。旧モデルより、精度も解析速度も段違いよ。
そうだ、今日は特別にオイルマッサージもしてあげるわ。うつ伏せになって。」
コハクは胸を張り、機嫌が良さそうに薫にマッサージを勧める。
薫はオイルマッサージは受けた事は無かったが、人造人間が行うマッサージに興味があった薫は言われた通りうつ伏せになる。
「じゃあ、いくわよ?」
コハクの声と共に、オイルに濡れたコハクの暖かな手の温もりが薫の背中へと伝わる。
薫は少しビクッとなってしまうが、何とか声は堪える。
暫く薫はマッサージを受けていると、身体が暖かくなるのを感じリラックスしていた。
しかし、それは突然起きた。
コハクのマッサージが太腿に移行した瞬間、薫の背中に電流が走った。
コハクは今、太腿の内側にある筋、陰廉のマッサージを行っていたのだ。
陰廉はEDや性巣炎等性機能に効果を与えるツボで、生殖器に近い事もあり”妙な刺激”があるのだ。
だが”繁殖機能”を高める事が主な目的であるこのマッサージでは、念入りに施術するポイントであった。
さらに状況が悪い事に、コハクは余り身長が高くない為、陰廉に手を伸ばす格好になり、足の脛に”リンゴ”が当たってしまうのだ。
薫は声をあげるのは必死の思いで我慢できたが、陰廉への刺激と”リンゴ爆弾”の波状攻撃により、薫は”準備万端”となってしまっていた。
そこで、薫が恐れていた声がかかる。
「次は仰向けになって頂戴。」
薫は心の中で絶叫した。今薫が仰向けになったらコハクに確実に引かれてしまう。
コハクとはまだ出会って30分も経っていない。なのに不可抗力とはいえ、コハクの様な美少女に薫の”準備万端”を見られる訳にはいかなかった。
「ちょっと、聞こえなかったの?早く仰向けになって頂戴。」
(ど、どうしよう...マッサージをして貰ってるだけなのに”こんなに”なってると知られたら、絶対引かれちゃうよっ!)
「仕方が無いわねぇ。」
暫く薫が微動だにせずにいるとコハクは軽く力を入れ、薫をひっくり返し仰向けにした。
医療特化型とはいえ人造人間であるコハクの力は人類の一般的な男の2〜3倍はあるのだ。
普段はセーブしているが、本気を出せば小柄な薫をひっくり返すなど容易い事だった。
一方薫はまさか自分よりも小さいこんな美少女にそんな事が出来るとは思わず、されるがままに仰向けになった。
...”準備万端”状態で。
「キャッ...!!...ワ、ワタシのマッサージでこんなに...?」
薫は悲鳴が聞こえた瞬間、側にあった服を持ってベッドから飛び起き、下着姿で逃げる様にして部屋を出た。
そして医務室には悠然と立つ、少女が残された。
「ふふっ...。可愛い子。」
明日は「黒騎士」の投稿の日なので、次回は明後日木曜投稿します。




