52 最後の瞬間移動
よろしくお願いします。
時は妖魔大戦へと戻る。
パステルナークが風の者達と共に戦っている時、風の者達の満身創痍の抵抗の中で、圧倒的多数の妖魔達の力が一人づつ風の者達を消し去っていく。
既に妖魔達の半数以上を殲滅してはいるが、こちらの状況といえば最後に残ったパステルナークとエリオット。
二人だけであった。
「エリオット、もはやこれまで。引くのだ」
エリオットとパステルナークは、最後の力を振り絞って念動力の瞬間移動を試みる。
瞬間移動をする前に、エリオットは強烈な速度で舞いクノーを周囲に放つ。
そして消えるはずであった。
しかし、ポーの狙いはエリオットではなく、パステルナークにあった。
エリオットは、
「村で会いましょう」
と言って消えている。
ポーは片手をパステルナークに向ける。
破岩術では無い。
妖術である。
パステルナークの力を持った妖刀。
この世界でポーは最高の剣を持つことになる。
パステルナークが瞬間移動で消える束の間の時、ポーの妖術がパステルナークに僅かに届く。
パステルナークは瞬間移動で森の中に逃げ込んだが、ポーの妖術がパステルナークの姿を変えようとしている。
これ以上動けない。
そう悟ったパステルナークは意識を集中し、離れて行こうとする意思を留めた。
意思を持った剣。
破邪の剣としてこの森で、新たな時を待つ事になる。
その後。
何年もの時を越え、パステルナークはロルカに出会い、エリオットの住む約束の地。
風の村へと向かうことになった。
ありがとうございました。




