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闇を斬る音は無し  作者: 織風 羊
39/63

39 美しい都

よろしくお願いします。



 疫病、そして飢えて動けない者達、壊れた板塀。


 それらの者、或いは物に当たらないように慎重に鹿は歩いている。


 この病んだ集落の向こうには低いが、それでも壁のような物があり、王都を囲っているように見える。


「以前に、此のような壁は無かった」


 パステルナークが独り言のように言う。


 壁の近くまで来ると幾つもの門が見えた。

そのうちの一つの門まで来て見ると門には扉が無かった。


出入りは自由になっているようだ。


 と言うよりも、入るのは自由、出ていく時は我らで運び出してやるから安心しろ。

そんなふうにロルカには思えた。


 念通力で聞こえたのか


「その通りだ」


 とパステルナークが答える。


「入るぞ」


 とエリオットが言うと、またもやロルカが先頭に立ち、鹿を進ませる。


 中に入ると、塀の中は美しい花が咲き乱れていた。


 道の側には綺麗に装飾を施された花壇があり、その中で一人の女が綺麗な作業服のようなものを着て働いていた。


 しかし、よく見ると、その女の腕は火に焼けてカサカサになっており、顔は痩せこけて見るからに栄養が不足していることが分かる。


「王都に住んでいた農婦だ。今は奴隷だが、使い物にならなくなると、あの門の外へ投げられるだけだろう」


 その時、不意にロルカは、その女性と目が合ったような気がした。


「ポー、許さぬ」


 今度は、剣からの力を感じ、ロルカは働いている女性から目を離し、そっと剣、パステルナークを見た。

ありがとうございました。

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