表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇を斬る音は無し  作者: 織風 羊
32/63

32 傷

よろしくお願いします。



「ロルカ、何を驚いている」


「いや、そういう念動力の使い方もあるのかと」


「ふっ、この生木だ。どうせお前も念動力で火を付けたのであろう」


 エリオットには敵わない、とロルカは苦笑する。


 エリオットが器に水を入れている間に

ロルカは地面に置かれた山積みの草を見る。


「これか? これは、ボードという薬草だ。疲労回復に良い。そして鹿達の好物でもある」


 そう言ってエリオットは器の中にボードの葉をちぎって入れ

そこへアラゴンからもらったレールの燻製肉を入れる。


 器を火にかけると、残りのボードの葉を全て鹿の前に置き、


「ロルカ、服を脱げ」


 と言う。


ロルカは言われた通りに服を脱ぐ

脱いだ服を改めて見ると、そこには数筋かの新たな裂け目ができていた

裂け目の下には同じ数だけの切り傷が見える。


 エリオットは懐から別の薬草を出して

よく揉んでからロルカの背側に回り

傷口に薬草を摺り込んでやる。


「胸の傷は、自分でやれ」


 そう言うとエリオットは元の位置に戻り、焚き火の向こうで器の肉をゆっくりと掻き回す。


 ロルカはそんなエリオットを見て、全身にかすり傷ひとつ無い事に再び驚く。


 エリオットは焚き火の向こうで器の中の肉と薬草を混ぜ合わせながら、驚いた顔をしているロルカには目も合わせずに小さな声で言う、


「どうした、痛むのか」


「いや、大丈夫だ」


 そう言うとロルカは再び薬草を胸の傷に塗り始めた。

ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ