4.朝霧優香
―初めまして。本日はお時間頂きありがとうございます。
いえいえ。
娘のためにありがとうございます。
私は専業主婦なので、時間は気にしなくて大丈夫ですよ。
―ありがとうございます。
娘さんはどんな人でしたか?
娘は、自慢の娘でしたよ。
愛想は悪いけど、成績はいいし、生徒会に入ったり、部活も頑張ったり、将来のことを考えて選んだ道なんでしょうね。
―将来?麗奈さんは将来の夢などあったんですか?
ええ。
医者になりたいと。
主人が医者でね。
外科医で、大勢の命を救っているから、父親のようになりたい、なんて言ってたわね。
―そうですか。
ご主人は今どちらに?
インタビューは難しいでしょうか。
主人は仕事が忙しくて。
今日も仕事よ。インタビューは無理ね。雑誌のインタビューなんかも断っているから。
―麗奈さんが魔法少女になったことについて、どう
思っていますか。
まあ、SNSで大々的に注目されるでしょう?
悪い経歴ではないし。
将来のためにはいいんじゃないかなって思って、応援していたわよ。
まさかこんな事になるなんて、思ってもみなかったから。
―…そうですよね。
最後に、すみません、お辛いとは思いますが、麗奈さんが自殺した理由について、心当たりはありませんか?
ないわ。
あの子には愛情も注いで、立派に育てましたし。
私の干渉できない、学校でなにかあったんじゃないかしら。
―そうですか。
分かりました。
お時間頂きありがとうございました。
ずっと、麗奈の身近にいた人物に話を聞いているけど、どうしてみんな、麗奈を心配していないの?
応援していた?ふざけるな。
ここ20年、魔法少女の3年以内の死亡率は100パーセントだぞ。
魔法少女になってしまった時点で、娘の死が確定したようなもの。
頭が悪いのか、愛していないのか、なんなんだよあいつら。
…麗奈はこんな世界で生きていたんだね。
私も気づけなかった時点で、アイツらと同罪かもしれない。




