筆記試験
「…一問もわかりません。」
「そりゃテキストも参考書もその現場にもいなくて、これを見せられたら俺でも意味不明だよ。それに君はより基礎的なお金についてとか、帝国法とか、生活についてとかの講義でもしようか。」
「そうですね。お願いします。」
帝国の通貨…
金貨、銀貨とかルピーとか?考えていたのになんとびっくりの円。
話してみたらザビーダさんも驚愕。
雰囲気的に帝国内は日本より高め。
その代わりに給料も高め。
ざっくり2倍。
紙幣には見覚えのない人がいるけど、覚えるのも面倒だから話半分で聞いていた。有名な軍人らしい…
法律も…対して変わらない。少し驚いたのは結婚の自由。皇女でも平民と結婚していいし、平民が皇太子と結婚してもいい。
ただし、貴族や皇室に嫁ぐ場合、淑女教育を受けることになるため、あまり浸透していないようだ。
淑女教育が嫌で、好きな人が平民だったことから家出してそのまま平民と結婚してそのまま…なんてこともおるんだとか。
大丈夫なのか…帝国。
「アレックス。どうだった?」
「大丈夫…だと思う。ミゲルは?」
「俺もギリギリかも…」
「でも、次は格闘と射撃試験だろ?俺ら空軍の中ではそこら辺ピカイチだから…なんとか。」
「そう…だな。」
「あの人は奴隷から伍長に…そして二等軍曹にまでなったんだ。絶対同じ部隊に入るんだ!」
「おう!」




