勝ち筋は?
「父上。先にエドワード伍長と話をさせてもらえませんか?」
「私の弱点でも話すのか?」
「彼だけなんですよ。父上の功績も戦闘スタイルも知らないのは。これは明らかに彼が不利です。父上も対等な立場で戦いたいでしょう?」
「…そうだな。30分やろう。」
「ありがとうございます。エドワード…少しついてきてくれ。」
俺はルークさんとザビーダさんについて行った。役職名つけると彼らが怒るのでさん付けで呼ぶことにした。
ある一室、会議室のような場所に入るとあるファイルを見せてくれた。
「これ何ですか?」
「父上の戦闘記録だ。」
「まあ…みてもチンプンかんぷんだと思うが…」
「あの人の戦い方は、超攻撃型だ。ただ、恐ろしいのは、狙いは決して外さない。あの人もネームドなんだ。通称…撃墜王。」
「凄いですね。」
「実際凄いんだよ。帝国軍内でもあの人のことを知らないパイロットは居ないぐらいだ。」
「…」
「勝ち筋は見えるか?」
「正直…不安です。私の戦闘スタイルはお二人もご存じのように機動性を生かしたものです。ただ、機体を熟知した相手には長期戦は逆に不利になります。」
「ならば…」
「はい。短期決戦しか私に勝ち目はありません。私にもどこまでできるか分かりませんが、私の決死の挑戦どうか見守っていてください。」




