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夜と星空の異世界冒険譚  作者: 麻渚
第一章『フォレシア王国』編
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プロローグ

ある夏の日の放課後。


「じゃあな、ヨル! また明日!」


「おう、またな!」


友達と別れ、俺は一人で帰り道を歩いていた。


俺の名前は、天ノ川 夜(あまのがわ よる)。

どこにでもいる普通の高校生だ。


両親は仕事の都合で海外に行っていて、今は双子の妹たちと暮らしている。


「よーし! 早く帰るか!」


俺は家へ向かって走り出した。


⸻


家の玄関を開けると、すぐにバタバタと足音が聞こえてきた。


「おかえりなさい! お兄ちゃん!」


迎えに来たのは双子の妹、

天ノ川 星(あまのがわ ほし)と天ノ川 空(あまのがわ そら)だ。


ソラ「お兄ちゃんお腹空いたぁ~」


「ちょっと待っててくれ。荷物置いたら夕飯作るから」


ホシ「今日は何作るの?」


「まだ決めてない」


そんな他愛もない会話をしながら、俺は二階の自室へ向かった。


⸻


階段を上っている途中、少しだけ体に違和感を覚えた。


(なんだ……?)


妙に体が重い。


だが疲れているだけだと思い、そのまま部屋へ入る。


すると――。


「なんだこれ?」


机の上に、見覚えのない本が置かれていた。


黒い表紙の古びた本。


だが、タイトルの文字は大きく歪み、まともに読むことができない。


『◼︎◼︎▧△ ◼︎◼︎◼︎◼︎』


「……なんだこれ。本のタイトルが読めない……」


まるで知らない言語を無理やり日本語に変換しているような、不気味な文字だった。


「誰が置いたんだ……?」


不思議に思いながらも、せっかくだし妹たちと一緒に見ることにした。


⸻


本を持って一階へ戻ると、ソラがすぐに反応した。


「なにそれ!? どこで拾ったの?」


「いや、俺の部屋の机に置いてあった」


ホシ「お兄ちゃんの本じゃないの?」


「こんなの見たことないって」


ヨルはそう言いながら二人に本を見せた。


ソラ「うわっ! 文字変なの!」


ホシ「……文字が読めない?」


ソラ「でも気になる! お兄ちゃん読んでよ~!」


「読めるか分かんねぇけどな……」


そう言いながら、俺はゆっくりと本を開いた。


その瞬間――。


本から強烈な光が溢れ出した。


「なっ――!?」


視界が真っ白に染まる。


そして俺たち三人は、光に包まれていった――。

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