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フューダリズム・スタディーズ  作者: トルティーヤ忠信
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第一章 征服の始まり

「これはこれはブラスバンド部伯大狼豪三(たいろうひろみつ)殿、ご機嫌はどうかな?」

「模試の成績がよかったからな、すこぶる良いね。手品部伯いや、大道芸部伯木料朋毅(きしろともき)殿も元気そうで何より」

「なぁに、入学以来無遅刻無欠席は伊達じゃありませんよ」

「オーケストラ部伯衆徒智三(しゅうとともみつ)殿も健勝なことで」

「当然のことよ。で、今回の会合は何用で?」

「我らの今後についてだ」

「後を憂えることなどあるまい。大道芸部伯殿はそろそろ退くと聞くが次代はもう決まっているのだろう?ならば何も無いではないか」

「では率直に聞くが、当代の生徒会長のことどう思っている?」

「………どう思うもなにも生徒会長に何ができると?先代のように温厚篤実で自由と平和を愛するだろう、と言えば気が済むのか?」

「生徒会長戴冠式のあの光景を見て本当にそう思えるか?」

「………」

「間違い無く当代は我々にとり脅威だ。あれは何かを成し遂げる者だ」

「いや、すでに行動を始めている。どうやら日本舞踊研究会伯領を狙っているようだ」

「あそこはもともと新生生徒会初代会長に連なる派閥の同好会だ。初代会長の派閥は断絶したとはいえ現生徒会とも近い。絶好の標的というわけか」

「日本舞踊研究会伯は現在は空位、継承権を持つのは二人だったはずだ、確かそのうちの一人は……」

「僕の彼女ですよ」

「木料殿は爆ぜた方が良いですよ」

「NTRされてしまえ」

「いきなり、酷くないですか⁉︎まぁ、とにかく彼女は同好会が自分たち同好会員以外の誰かの影響下には置かれたくないようです。……僕は彼女の助けになりたい」

「勝手にすればよいじゃないですか」

「誰もそれを咎めませんよ」

「さっきから当たりが強くありません?」

「………」

「………」

「………」

「……木料殿がどうしようがそれは木料殿の勝手です。俺たちに関係のないことだ。しかし、生徒会が権力を持とうと画策しているなら話は別だ」

「生徒会なぞには部活動に口を出されたくありませんからね」

「良いだろう、俺たちが力を貸そう」

「お二方には感謝します、借りはいつの日か必ず」

「……可愛い女の子を紹介してくれ、それで十分だ」

「………」

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