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八話 でもやっぱ面倒臭い

「あっはは♪じゃ、僕はここで食べてるから向こうで食べてきなよ」


邪魔だからどっか他の所で食べてねー。

僕アンチ王道はあんまり好きじゃないんだよね。ウザいから。


「何でだよ!友達なんだから一緒に食べるに決まってんだろ!」

「でも座る場所無いよー?」

「だったら二人が此方に来ればいいだけだろ!?それにその笑い方やめろって!」

「何で僕が君に行動を合わせなくちゃいけないのー?あとさー、僕がどんな顔をしていようと僕の勝手でしょう?」


あぁーウザったい。

いいからさっさと後ろの兄様達連れてここから退いてよ。

僕食事は静かにとりたいの。


「何だよ!!俺たち親友だろ!?親友にそんな事言っちゃいけないんだぞ!」


へぇー親友ねぇ・・・?

君の中で親友ってそんなに簡単に作れちゃうものなんだ?

へぇ~面白いこと言うんだねーw


「親友?親友ねぇあっはは♪」

「何が可笑しいんだよ!」

「ふざけんのも大概にしてよ。」


《バンッ》


今のは僕がテーブルを叩いた音。

それに反応した人も元から此方に注意を向けていた人も僕の周りの空気に驚いたように目を見開いている。

勿論それは生徒会も兄様も例外ではない。

まあ、一番驚いてるのは目の前にいる毬藻だけど。


「あのさぁ、勝手に僕を君の親友にしないでくれないかなぁ?僕は親友なんて要らないの。友人だって裕介で充分なの。君が考えてるような軽い友情なんて僕はこれっぽっちも望んでないの。だって、そんな軽い友情作ったってどうせ直ぐに見捨てられちゃうんだもん。それに僕はそんなホイホイ友達作れるような馬鹿みたいな性格してないの。


親友だって言いたいんなら僕以外の他の人にするかそれなりの誠意ってもんを見せなよ。

まあ最も、僕は君の事嫌いだから誠意を見せられた所でどうにかなるわけじゃないんだけどね。」


あーらら震えちゃってる。

怒り?憤り?憎しみ?恨み?悔しさ?

君は今どんな感情を抱いている?

でも仕方ないと思ってよ。

今の僕に親友だとかほざいた君が悪いんだからさ。


ただの八つ当たりだろうと言われればそうだと認める。

確かに、今の僕がしているのは八つ当たりだ。

兄様にも捨てられて、誰も信じられなくなった僕の八つ当たり。


「て、照れ隠しなんだろ!?なあ!正直になれよ!」

「ホント馬鹿なんだね。これが照れ隠し?ナルシも大概にしなよ。言っておくけど僕そんな可愛らしいことするたちじゃないから。」

「ん・・・な・・・。」

「ちょっと潮海君。いくらなんでも綾芽が可愛そうだよ。」


あーもう兄様来ちゃったし・・・。

面倒臭いなぁもう。


「可愛そう、ねぇ・・・?鴛原君だっけ。それ君が言えた事なの?だったら君に捨てられた弟だって可愛そうなんじゃない?・・・・・・・・・憎いからって切り捨てた張本人が何言ってるんだか。」ボソッ

「何で君がそれをっ!?」


そりゃー本人ですから。なんて言えないんだけどねw

あーあ、兄様ってこんなに馬鹿だったっけ?

恋は盲目ってやつかねぇ・・・。


「はぁー・・・。あれ、いつの間に料理きたの?」

「いや、今さっきだけど・・・。朝緋、鴛原に何言ったんだ?アイツの表情が崩れるのなんて初めて見たんだけど。」

「んー?内緒だよ。鴛原君も公言されたくないだろうしね。」

「?そっか。」

「ほら、いいから食べよう!」


手を合わせて料理を食べ始めた・・・んだけどぉ。

視線が痛い。

そりゃまあ、テーブル叩いてマシンガントークなんてすればそりゃそうなるかぁ。

てか兄様はいつまで突っ立ってんのさ。

いい加減鬱陶しいんだけど。

早く食べて早く帰ろっとー。


「うっ・・・くっ、潮海がっ・・・俺の、ことぉ・・・っ!いじめる・・・ぅ・・・っ。」


あぁぁぁぁぁぁぁ鬱陶しい!

アンチ王道勘違い毬藻野郎!お前が一番煩い!


「ああもうあれくらいで泣くなっての!!君には君の事を好いてくれる奴が沢山いるでしょ!?僕みたいなのじゃないんだからさ!!」


丁度食べ終わったしもう行こ。

これ以上泣かれても面倒なだけだし。

はぁー、ホント面倒臭い。


「僕はもう行くから。じゃあね。」


何で僕じゃなくてあんなのが愛されるんだよ。

ゲームだから?王道だから?

あんなにムカつく性格してるのに?

世の中理不尽だっ!


「はー、やめだやめだ。気分転換に中庭にでも行こ。」


あそこには中々人は来ないし、きっと、ゆっくり出来ると思うから。

朝緋に親友は禁句

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