黒龍騎士団 14
アスランside
少年の姿が見えなくなった頃、視線をそのままに口を開いた
「ハイムか」
アスランの言葉と共に庭脇から姿を見せたのは
中世的な顔をした赤髪の騎士、黒龍騎士団副団長のハイムだった
「あらま、バレてたか?」
「いつから見ていた」
アスランの問いに頬を掻くハイム
「んー、わりかし序盤かな。港での一件もあったし、一応お前の護衛も俺の役割だからな」
「不要な役割だ」
冷めた口調にハイムはやれやれと言った仕草をする
「中々見ない"友人"の姿だったもんで、途中入る間を逃したんだよ。そう不機嫌になるな
シンといったか?あの子がお前を殴った子だよな?」
「、、、、」
アスランは無言のまま今度は視線をハイムに向けた
「おいおい、威嚇するな。事実確認しただけだろう」
アスランの肩をポンポンと叩くハイム
「触るな」
「はいはい、相変わらず人嫌いな奴だな」
アスランの態度にも慣れた様子でやりとりをするハイム。側からみたらこんなに気軽に騎士団団長の肩を叩ける人もいない、憎まれ口を叩かれながらも親しい友人同士である事が伺える
ハイムは少年が走っていった方向をみる
「あの子には自分から触れていたのにな?」
「、、、、、」
からかい口調で言った言葉をアスランは無言で返した
「不思議な子だな、ワイバーンも気に入った様子だったし。騎士見習いであれば今回の武闘会の交流戦にはでないだろうが訓練場や大会後の祝賀会で会えるかもな」
「、、、ああ」
情のない返事だが長い付き合いのハイムには
感じ取れたものがあった




