二人の今後
この物語はフィクションです、実在の人物や団体とは関係ありません
「」で囲まれた箇所は口に出した言葉、
『』で囲まれた箇所は心に思った言葉、になります
カインとアーレンは今いる場所からサンダランド国へウィンダンド国を経由して向かう事にした。ウォータンド国から海路で向かう事も出来たが金と時間がかかる。
「そういえば結局、サンダランド国で何があるんでしょうね」
「今回も用件は言ってなかったですよね」『今回は聞いてもないけど』
カインはアーレンへ話しかけた。
「前回はウォータンド国で水の精霊の用だったな」
「…という事は雷の精霊が私達に用があるんじゃないか?」
「なるほど確かに」
カインとアーレンは精霊の用件を推測する。具体的な事は分からない。ウォータンドの名の由来は水のある地、サンダランドは雷のある地、である。二人は名の由来から用のある精霊を推測した。
カインは話を変える。
「サンダランド国での用が済んだら…どうしましょう?」
「ウィンダンド国で冒険者の仕事をしましょうか?」
サンダランド国にいたくないであろうアーレンをカインは無意識に気遣う。
『気遣ってくれているのか…』「カイン、ウィンダンド国で冒険者は難しい」
「えっ?」
アーレンの言葉にカインは驚く。
「ウィンダンド国はウォータンド国ほどでないが魔物が少ない」
「そしてファイアンド国と違って国が手を抜かず魔物に対処する」
「だから冒険者の仕事が成立しないんだ、それで私はファイアンド国へ来た」
「そうなんですね…」
カインにアーレンが説明する。カインは自国の状況を知らなかった。
「サンダランド国で冒険者をしよう」
「…はい」
「ありがとうカイン」
「何の事ですか?」
無意識の気遣いなので何に対する礼かカインには分からない。アーレンは微笑んだ。