プロローグ2
「新たな、じん、せい・・・だと。」
「ええ、新たな人生です。」
(目の前の女はいったい何を言っているんだ。)
サイカが初めに思ったことはそれだった。
「何を言っているんだ、と思っているのでしょう?」
「っ!?」
「ふふふ、今まで、私の言葉を聞いた方々も同じ顔をして質問してきましたからね。」
女はサイカに向けてソフトボール大の白い球体を渡した。
「?なんだこれは。」
サイカは白い球体を見ながら訪ねる。
「先ほどの質問の答えです。」
「答えだと?」
「ええ、新たな人生への切符とでも言いましょうか。正し、片道切符ですけどね。」
「新たな人生への、切符・・・」
「貴方が望むのならば、ですが。」
サイカは手の中の球体をほんの数秒見つめた後、
「どうやればいい?」
目の前の女に問いかけていた。
「おや?一日ばかり考える時間が必要かと思ったのですが、意外と決断が速いんですね。」
「このまま屋敷に幽閉され続けるぐらいなら、その新しい人生とやらを歩んでみた方が面白そうだ。」
「流石は神童と言われた方です。ですが忠告をしておきましょう。」
「忠告だと?」
「ええ、新たな人生をとは言っておりますが、簡単に申しますと貴方には転生してもらうということです。」
「てん・・せい。」
「転生するに当たり、転生先ではどのような姿になるかは指定できません。」
「指定できない、だと。」
「多くの場合はそのままの姿で転生しますが、稀に全く違う姿、又は人間ではない姿で転生する事があるということをご理解ください。」
「ちっ。最後に大事なことを言いやがって。まあいい。」
サイカは一度息を大きく吸い、
「このつまらない人生から解放されるなら・・・」
「畏まりました。では・・・」
「なっ!?」
いきなりサイカの下に魔方陣が浮かび上がる。
「その魔方陣が新たな人生への扉です。後は手に持っている球体があなたを、転生先での姿に変えてくれるでしょう。」
最後に女はフードを取り、
「貴方の新たな人生に、幸福が訪れることを・・・」
「貴様、その瞳は・・・」
女性の瞳はサイカと同じ赤と青のオッドアイだった。




