終わり
「―恋愛ドラマの名監督?」
「そうなんですよ、その死神の人が、死神界の中でそう呼ばれてるんだって言ってました。」
「じゃあなんだ、そいつのおかげでお前は帰ってこれたっていうのか?」
「そうとしか考えられないんですよ。しかも最近はハッピーエンドに仕上げるのがいいのよ、とか言ってましたし。あっ、でももちろん茉莉や黒谷先輩、お父さんお母さんのおかげでもあると思いますけど…!」
「まぁ、そうだな。…つかおいおい。そいつ以外の死神の奴らもテレビみたいなのを通じて俺らのこと見てたってことか?」
「…そういうことになるんですかねぇ。」
「…そういやぁお前が目を覚ます直前、知らねぇ声が聞こえてきたんだよ。」
「えっ、どんなのですか?」
「いや、お前らのドラマ面白かった、みたいなことを言ってたけど。なんか感謝もされたし…、まさかな…。」
「その人かも知れないですね。でも黒谷先輩も、茉莉も驚いてましたね。」
「そりゃそうだろ、お前が幽霊になってたとか、死神に会ったとか普通は頭がおかしいって思うだろ。」
「でも、あの二人は信じてくれましたね。」
「つーか、お前ずっと気になってたんだけどよ。」
「なんですか城戸先輩。」
「…その、テメェの呼びたいように呼べばいいじゃねぇか。城戸先輩じゃなくてよ。それに、いつまで敬語使うつもりだよ。もう大学生じゃねぇんだぞ?」
「そ、そうなんですけど、やっぱりまだ学生気分が抜けないと言うか、だって自殺したとき学生だったですし。」
「じゃあ、やめろ。」
「じゃ、じゃあじゃあ城戸せんぱ、…松春さんもテメェやお前や一之瀬じゃなくて、名前で呼んでくださ、…呼んでよ!」
「よ、呼べるかッ!」
「松春さ~ん、松春さんたら松春さ~ん。」
「うぜえぇ!」
「…。」
「…る。」
「なんですか~、聞こえませ~ん。」
「…こ、…は、る。」
「はい、松春さん。」
「…今日の俺の飯、考えろよ。」
「それじゃあ、カレーにしましょう。」
「そうするか。」
「監督、今回のドラマもものすごい人気みたいっす!次はどうするっすか!」
「当たり前よ。あたしを何様だと思ってるの。」
「名監督様です!…あっ、でも、今回のドラマのタイトルまだ決まらないのかってみんな言ってますけど…どうするっすか?」
「そうねぇ…。…君と過ごした五ヶ月間で、いいんじゃないかしら。」
お疲れ様でした。そしてここまで読んで下さりありがとうございます。
需要があれば、やる気が出れば、そして時間があれば松春と小春のその後や智芳と茉莉の恋愛模様を描きたいと思います。




