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はさみのひ
「……そんなこと、あるのですね」
「ええ」
頷いた天使候補が、苦笑して肩をすくめる。
「きっと、バチが当たったんですよ」
「バチ、ですか?」
「はい。小さい頃から、親に言い聞かされて来たのに、破ってしまいましたから」
深く息を吐いて、天使候補は言った。
「モノに八つ当たりしては駄目だよって、ずっと言われてたのに」
「つい怒って、壁にハサミを投げ付けてしまった?」
「ええ」
頷いて、天使候補は自嘲の笑みを浮かべる。
「そして、跳ね返ったハサミが喉に刺さりました」
「よく切れるハサミだったのですね」
「そうですね」
m(__)m




