竜人族の村へ
6/14) カーミラのパラメータ強化
俺達7人は今、狩猟都市を出て一路東へと向かっている。目的地は、竜人族の集落があると噂される、白龍山東の森だ。
俺はマシロの発情期が終わるまでのこの2週間に、ちゃんと情報収集もしていた。昔、白龍山にあった迷宮についての情報は無かったが、竜人族の集落が白龍山の東に、点在しているらしいとの情報は得ていた。
そのため、竜人族が迷宮の位置を知っているだろうという、白龍さんの言葉を信じて、こうして情報のとおり竜人族の集落を目指している。
普通に歩いて行けば、平原を東に3日、そこから森に入って南に3日ほどで噂の場所に到着するらしい。俺達の場合は、平原は走って1日、森で2日といったところだろう。
食料や水の準備は余裕を持って、3ヵ月は保つように準備してあるので、集落の探索に多少時間が掛かっても問題は無いが、急ぐに越したことは無いだろう。
ちなみにマシロの初めては出発の前日に頂いてある。発情期が終わった段階で、念のため最後の確認をし、行為に及んだ。それまでに散々いたずらしておいて、最後の確認も無いのだがね。
マシロの回答は実に簡潔なものであった。「ん」と頷いた直後に唇を奪われ、そのまま最後までといった感じだ。何故かその場にスズも居て、最初から最後までずっと見られていた。まあ、ノルンが居なかった分、俺の初めての時よりはマシかもしれないが、これは慣れてはいけないような気もする。
「マシロ、身体は大丈夫か?」
「ん、問題無い」
「あまり無理はするなよ、つらいようなら直ぐ言うんだ」
「ご主人、心配し過ぎ」
うーむ、確かに昨日は血はちょっとしか出てなかったし、俺も出来得る限り優しくしたからな。それでも、やはり、出発を明日に延期したほうがよかったかもしれない。
今更な話なので、マシロの様子を見つつ、そのまま走り続けた。ツラそうなら俺が背負って走ろうかと思っていたのだが、結局は何の問題も無く1日目が過ぎ、森の手前まで来ることが出来た。
俺達は森の手前で、野営の準備をする。コテツとアンズが肉を獲りに行き、スズとノルンが食事の下拵えをする。マシロは小枝を拾いつつ周囲の偵察を行い、ナオが竈の準備、俺は簡易テントの準備だ。
日が沈む頃には、全ての準備が完了し、全員で夕食を摂る。夕食後は3交代での休息だ。不寝番は、1番手がスズとアンズ、2番手が俺とコテツ、3番手がマシロとノルン、ナオである。
やはり中途半端な休息になる2番手は、男の役目だろう。ちなみに、ナオもホムンクルスになって以降は睡眠が必要になっている。進化したからといって、良いことばかりではないということだな。
野営中も数回の魔物の襲撃があったが、平原の魔物は高くてもレベル20程度であり、何の苦労も無く1日目を乗り切ることが出来た。
2日目からは森に入る、森の浅い層の魔物はレベル15~30といった感じで、流石に全力で走り抜けるのは無謀だ。そのため、速度を落として小走りで森を行く。
ある程度、森の奥に進むと魔物のレベルも徐々に上がっていく。レベル35程度のトロールが出てきた辺りで、歩いて進むように切り替えた。
もう少し進むと、レベル40近いブラックタイガーも稀に出没するようになる。レベル40の相手から不意打ちを受けた場合、流石にかすり傷では済まないので、ここからは索敵をしながら、注意深く進んで行く必要がある。
マシロの固有スキル、絶対感知は少し前にレベル5に上げてある。上げる前でさえ、敵からの奇襲を受けたためしが無いのだ。慎重に進むのであれば、まず問題は起きないだろう。
結論から言えば、戦闘の8割は、マシロが発見⇒全員で奇襲、で反撃すら受けずに終結した。残り2割は、相手の数が多くて、奇襲のみで削りきれない場合と、相手に感知能力が高い相手が居た場合だ。
ちなみに、感知能力が高い相手でも、俺1人であれば奇襲が可能だ。しかし、レベル差を縮める為には、出来るだけ俺以外に止めを刺させたいため、普通に戦うようにしている。
進行方向の敵は出来るだけ殲滅しつつ、森の探索を続け、日が暮れる前に野営に適した空き地を探す。
野営場所を決めたら、昨日と同様に野営の準備をし、休息を摂った。不寝番の順番は昨日と同じだが、今日からは魔物の襲撃が有った場合、必ず全員を起こして対処することにした。
夜間に何度か襲撃があったせいで、充分な休息は摂れなかったが、レベルで強化された肉体には、たいして苦ではなかった。
3日目の朝は森の奥深くで迎えたが、朝の森というのも悪くはなかった。朝の光と共に、森の動植物が活動を始める様には、命の躍動が感じられた。
鳥の囀りを聴きながら飲む、朝の一杯は至福だ。ただ、飲むのが水というのが今一微妙だから、余裕が出来たらコーヒーを探そうと心に決めた。
朝食を摂りながら、各自のステータスを確認すると、スズとマシロのレベルが上がっていたので、じっくり確認しておく。
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名前:スズネ・カミシロ
種族:混血種(鬼人/普人)
モラル:32 ↑12up
レベル:36 ↑7up
筋力:52 (430) ↑7up
耐久:60 (496) ↑10up
敏捷:64 (530) ↑8up
器用:43 (356) ↑7up
精神:23 (190) ↑2up
魔力:30 (248) ↑5up
通常スキル:異次元収納Lv2 生活魔法Lv1 無属性魔法Lv5(1up) 闇魔法Lv4 肉体異常耐性Lv4 精神異常耐性Lv3 料理Lv3(1up)
固有スキル:忍の心得Lv4
ギフトスキル:アスラの加護
スキルポイント:13pt
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名前:マシロ
種族:混血種(獣人/普人)
モラル:35 ↑13up
レベル:36 ↑8up
筋力:51 (422) ↑6up
耐久:52 (430) ↑6up
敏捷:70 (579) ↑10up
器用:46 (381) ↑5up
精神:24 (199) ↑2up
魔力:31 (256) ↑6up
通常スキル:体術Lv3 小剣術Lv3 弓術Lv4 隠密Lv4 生活魔法Lv1 無属性魔法Lv1 水魔法Lv4 肉体異常耐性Lv2 精神異常耐性Lv2 異次元収納Lv2(new)
固有スキル:絶対感知Lv5(1up)
ギフトスキル:アスラの加護
スキルポイント:4pt
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この1年ちょいで、2人ともかなりの成長を見せている。2人ともパラメータが急上昇しているが、特にスズのパラメータの伸びが良いのは、俺の頑張りも関係しているだろう、毎晩頑張っているからな。
スキル的には、マシロの感知能力は更に上がっているし、異次元収納を習得することで、弓での継戦能力も上がっている。
スズの料理スキルも1つ上げて、家での食事がランクアップした。やはり食事は大切で、特にうちは腹を空かせた子供達(見た目だけ)がたくさん居るのだ、料理スキルは重要である。
また、無属性魔法のレベルを上げたことで、次の魔法を覚えている。なかなか有用そうな魔法たちだ。
・無属性魔法Lv5『サイコキネシス』:対象の物質を自在に動かす
・無属性魔法Lv5『ディスペルマジック』:対象に掛かっている魔法を解除する
スズとマシロの2人掛かりで、そろそろオーガだって倒せそうな気がするよ。
朝食を終えた俺達は、野営を片付けた後、集落の探索を再開する。
昨日と同様、近くの魔物を奇襲で倒しつつ進むと、マシロが人らしき気配を捕らえたと報告をくれる。
「ご主人、向こうに誰か居る」
「分かった、俺が先行するから、少し離れて付いて来てくれ」
マシロが指さす方向に、気配を消して近づくと、2足歩行のトカゲとも竜とも見える者達居る。彼らは、狩の獲物らしきものを担いで、どこかに向かう処のようだ。
彼らが竜人であれば、このまま後を付けて集落を見つけるのもいいだろう。だが、彼らがリザードマンとかの魔物なら、レベルによっては倒してみるのも良いかもしれない。まあ、まずは鑑定だな。
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名前:カーミラ
種族:竜人族
モラル:-12
レベル:43
筋力:96 (745)
耐久:102(792)
敏捷:63 (489)
器用:34 (264)
精神:35 (272)
魔力: 6 ( 47)
通常スキル:体術Lv3 槍術Lv4 投擲術Lv3 隠密Lv3 気配察知Lv3
固有スキル:竜息Lv3 竜鱗Lv3
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やはり、竜人族だった。槍と投擲のスキルか、投槍とか使いそうな組み合わせだな。固有スキルに白龍さんとかが持ってたスキルもあるし、実に強そうだ。
集団のリーダーらしき人を鑑定すると、カーミラさんと言うらしい。名前からすると女性なのかもしれないが、見た目からはまったく判別ができない。それにしてもこの世界の、異種族はことごとく俺の期待を裏切って、人からかけ離れた見た目をしている。一応、種族の説明も見ておくことにする。
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種族:竜人族
基礎寿命上限:50
基礎パラメータ上限:筋力(150) 耐久(150) 敏捷(100) 器用(70) 精神(110) 魔力(20)
説明:水場の近くに住む、戦闘能力に特化した種族
魔法が苦手な代わりに近接戦闘に向いており、魔法耐性も高い
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筋力と耐久は普人族の1.5倍、敏捷は同程度で、魔法耐性に関連する精神も高い。本当に近接戦闘に特化した種族だな。盾役として1人欲しいくらいだ。
気配察知はLv3程度だし、俺はこのまま気配を消して後を付けることにした。
スズ達には、このまま離れて付いてくるよう手で合図を出し、竜人族の追跡を開始すると、1時間と経たずに集落らしき場所に辿り着くことが出来た。
見える範囲に居る竜人は10人程度で、全員がブロンズランク冒険者以上の強さに見える。獲物を運んでいる集団が6名で、集落の衛兵らしき者達が4名だ。戦うとしても1対1なら何とかなるだろうが、集団で来られると少々厳しい。
ふうむ、衝撃の登場を演出して、相手の度肝を抜くべきか、それとも無難な登場に徹するべきか? これは悩みどころだが、きっとここは運命の分かれ道だ、良く考えて行動するんだ!
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