第四百四十二話 女王も愚痴る
やっとの事で言わば反王妃派とでもいう者達の不平不満を聞き終えたテレジアだったが…………
「貴方達の娘への不平不満は良く分かりました」
難しい顔をしてテレジアは彼らを見据える。
「それで…………」
数瞬の沈黙。
緊張の空気が室内を包んでいる。
テレジアが重々しく口を開く。
「……それだけの文句が有りながら…………これまでどうして……あなた方みんなして娘を止める事ができなかったのですか〜〜!!」
「ひっ!!」
「いい歳した男共がこれだけ雁首揃えてどうしてあれだけ好き放題させておくのですか〜〜!!」
これには重鎮達も言葉も無い。
確かにそれはそうなのだけど……そうなってしまったのだから女王に頼るしか無かった者達の集まりだったのだ、彼らは。
テレジアは言い終えた後、大きく息を吸って座っていたソファの背にもたれかかった。
「…………まあ、私も昨日娘の説得というか制裁に失敗しましたが」
「ええっ?!」
昨日の一件を知らない者が驚いた。
知ってる者も失敗と言い切られて動揺が大きい。
「あなた方の事は言えないという事です。あの子は本当に……頑固で手に追えない! いったい誰に似たんだか…………」
あんただろうがとみんな思ったがもちろん言えない。
「だから貴方達を味方に付けてなんとかしようかと思ったのですが…………そう上手くはいきませんでしたね」
テレジアはため息をついた。
「お互い良い方法があれば聞きたいと思っていたようです…………今日はここまでとしましょう。皆さんご苦労様でした」
えっ、これで終わり? とみんな思ったが随分時間は経っていた。
皆の不平不満に随分時間をとっていたから。
テレジアが立ち上がった。
「どうぞお帰りください」
言葉に有無をも言わさぬ威圧感があった。
重鎮達は帰る以外に無いと悟った。
こうして女王と重鎮達の対話は終わったのだが…………
(……方法はある!)
貴賓室から退室をしたヴォードルイユは他の退室者と目も合わせず歩を進めていた。
(女王も当てにならないとは…………ならばやはり……)
しばらくなりを潜めていた考え。
(久々にあいつに会わねばならないか…………)
ヴォードルイユはフィリップとの連絡手段を思い返しながら立ち去って行った。
テレジアも重鎮達に愚痴る、と言うか怒鳴ってる。
互いに良い方法が無いとこうなるのかな?
そうなると過激な手に出る者も……
またもやマリーが狙われる?




