第十七話 王都に帰還! と思いきや……!?
大宴会の翌日、優之介、斬波、レミリア、クラウディアの一行は里から帰る準備をしていた。
「おや、もう行ってしまわれるのですか?」
荷造りを終え、いざ出発と言うタイミングでアインが一行に声を掛けてきた。よく見ると里のエルフ達が集まいっている、総出でお見送りに来てくれたのだろう。
とりあえずアインと一番距離が近かったのが優之介だったので、優之介が彼に近寄って別れの挨拶をする。
「はい、俺達の冒険者としての依頼は達成できましたので。あ、あとお酒ごちそうさまでした♪ すごく美味しかったです!」
「はっはっは、またいらしてください。我々はいつでも歓迎しますよ♪」
アインはそう言って笑顔で優之介に右手を差し出した。優之介もこれに応じ笑顔で右手を出し、固い握手を交わした。
そしていよいよ一行は里を出発し、この地からおさらばすることになった。二泊三日と短い期間だったが色々な事が起こったせいか、もっと過ごした時間は長いのではないかと思ってしまう。
「ありがとー! また来てねーー!!」「今度来る時は私をお嫁さんにしてー!」
「ドラゴンの素材、本当にありがとうございます! この恩は忘れません!!」
エルフ達が一行にお見送りの言葉を掛けてくれる、中には変な言葉も混ざっているが聞かなかったことにしよう。レミリアとクラウディアの笑顔が怖いので……。
「皆さんもお元気で!」「さようなら~!!」
「達者でな、元気でいろよ!!」
「皆さんお元気で、また機会があれば会いましょう!」
一行は暖かい声援に見送られ、無事に依頼を終える事ができた事を実感した。
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「さて、王都に帰ったら陛下に報告しないとな」
御者をしているクラウディアが空を見上げて呟いた。
「王都には戻らねぇぞ?」
「ん? 何を言っている?」
「何か忘れてないか?」
クラウディアの言葉を聞いた斬波が異を唱えた、斬波は王都に戻らないらしい。
クラウディアはどういう事なのか斬波に説明を求めるが、斬波から逆に質問されてしまった。「何か忘れてないか?」と言われて頭を捻るクラウディアだが、何を忘れたのかさえも思い出せない。
優之介、レミリア、クラウディアの三人は「う~ん……」と考え込んだ。
「はいっ!」
「何かなレミィ?」
「さすぺっしょん?」
「サスペッションと?」
「ぼうるべありんぐ? すてありんぐ?」
「大正解だ♪」
斬波の言葉に三人は「「「あぁ~!」」」と声を揃えて納得した。エルの大森林に入る前にそんな話をしていた事を思い出した。
斬波は一番最初に答えたレミリアを褒め称える。
「ご褒美に胸をもんでやろう♪」
「「「…………」」」
「…………冗談だ、頭をナデナデして販売優先権をあげよう♪」
斬波の余計な一言でレミリアいい子な雰囲気が台無しになってしまった。三人は苦虫を噛み潰したような顔で斬波を睨んだ。特にクラウディアからの圧力が凄い。
「……シバ」
「な、なんだよクラウ。そんなに睨むなよ……」
「そんなに揉みたいならわ、私のを揉めばいいだろう……?」
「「……え?」」
「クラウ……それ、本気で言ってる?」
「…………///」
更にクラウディアが余計な事を言うので場の空気が淫ら……乱れてしまった。優之介とレミリアは顔を真っ赤にして斬波とクラウディアの会話を見守っている。
「と、ともかく今のは冗談だ! 今からティユールの街に行くぞ! 着いたらガリアス工房に一直線だ!!」
「わ、わかった。王城には手紙を書くとしよう……」
「はぁ、クラウが余計な事を言ったり、妙なタイミングで沈黙を貫くから……」
「なっ、貴様が冗談とは言え変な事を言うからだろう!?少し反省しろぉ!!」
一行は進路を王都からティユールの街に変更し、荷馬車を走らせた。
道中恥ずかしさのあまり、飯時まで誰も口を開くことができなかったのは四人だけの秘密にした。
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次回は番外編です。
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